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公開番号2024031190
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134594
出願日2022-08-26
発明の名称遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法
出願人国立大学法人広島大学
代理人個人,個人
主分類C12Q 1/6844 20180101AFI20240229BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法の提供を目的とする。
【解決手段】本発明に係る遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法は、検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物を検出する方法であって、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、及びマグネシウム化合物を含む容器内に、前記検査対象物から検体を採取するステップと、前記ルシフェリン、前記ルシフェラーゼ、前記マグネシウム化合物、前記検体に含まれる前記残留産物、及び酸素の反応により生じる発光の発光量を測定するステップと、前記発光量が基準値よりも高い場合に、前記残留産物が存在すると判定するステップとを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物を検出する方法であって、
ルシフェリン、ルシフェラーゼ、及びマグネシウム化合物を含む容器内に、前記検査対象物から検体を採取するステップと、
前記ルシフェリン、前記ルシフェラーゼ、前記マグネシウム化合物、前記検体に含まれる前記残留産物、及び酸素の反応により生じる発光の発光量を測定するステップと、
前記発光量が基準値よりも高い場合に、前記残留産物が存在すると判定するステップとを含む遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記ルシフェラーゼは、ホタルルシフェラーゼ及びルシフェラーゼFM PLUSから選択される、請求項1に記載の遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法。
【請求項3】
前記検体を採取するステップにおいて、前記検体は、前記検査対象物を拭き取ることで採取される、請求項1に記載の遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法に関し、特に検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、刑事裁判において、客観的証拠が重要視されるようになり、犯罪捜査における科学鑑定の果たす役割が大きくなっている。中でもDNA型鑑定は、高い個人識別力を有するため、犯罪を立証する上で非常に有用である。しかし、DNA型鑑定は高感度な鑑定法であることから、コンタミネーションの影響を受けやすく、その発生は誤認逮捕や冤罪といった人権問題に発展するおそれがある。そのため、DNA型鑑定を行うにあたっては厳格な品質管理が求められている。
【0003】
現在、DNA型鑑定施設では、クリーンルーム内での作業や作業エリアの区分け、使用器具の洗浄等コンタミネーションの発生防止策が講じられているが、例えばPCR後の試料を扱う区域(ポストPCRエリア)における遺伝子増幅反応による残留産物の管理は重要とされている。例えばPCRにより、ヒトDNAは数億倍に増幅されるため、極めて微量の遺伝子増幅反応による残留産物でも試料に混入すれば、DNA型として検出され得る。そのため、ポストPCRエリアにおける作業台や使用器具等の洗浄は、コンタミネーションの発生を未然に防ぐ上で非常に重要である。
【0004】
従来、細菌等による汚染の検出については、例えばATPを指標として汚染の検出が行われている。例えば、特許文献1には、ルシフェリン・ルシフェラーゼ発光試薬を用いてATPを汚染指標とした清浄度検査法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平11-069997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
遺伝子増幅反応後の試料を扱う区域における遺伝子増幅反応による残留産物の管理が重要視される一方で、その管理方法は、所定の方法で定期的に洗浄することにとどまっており、食品衛生等の現場で実施されているような例えば特許文献1の方法等を利用した残留物の検出に基づく洗浄法のバリデーションや汚染物のモニタリングは行われていない。その理由として、遺伝子増幅反応による残留産物の迅速、簡便、安価な検出法が確立されていないことが挙げられる。現行の方法では、DNA型鑑定と同じプロセスで遺伝子増幅反応による残留産物の検出が行われているが、1検体あたり5千円を超えるコストがかかり、検出が完了するまでに半日程度を要することから、非常に高価で手間と時間がかかる。これらデメリットが障壁となり、遺伝子増幅反応による残留産物に対する洗浄法のバリデーションや当該残留産物のモニタリングが適時適切に行われていない。
【0007】
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物を安価且つ簡便に検出できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明者らは、鋭意研究の結果、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、マグネシウム化合物、検体から採取した遺伝子増幅反応による残留産物、及び酸素の反応により生じる発光の発光量を測定し、測定した発光量が基準値よりも高いか否かを比較することにより、検査対象物に存在する当該残留産物を迅速、簡便かつ安価に検出できることを見出して本発明を完成した。
【0009】
具体的に、本発明に係る遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法は、検査対象物に存在する遺伝子増幅反応による残留産物を検出する方法であって、ルシフェリン、ルシフェラーゼ、及びマグネシウム化合物を含む容器内に、前記検査対象物から検体を採取するステップと、前記ルシフェリン、前記ルシフェラーゼ、前記マグネシウム化合物、前記検体に含まれる前記残留産物、及び酸素の反応により生じる発光の発光量を測定するステップと、前記発光量が基準値よりも高い場合に、前記残留産物が存在すると判定するステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る遺伝子増幅反応による残留産物の検出方法は、該残留産物に含まれるdATP(デオキシアデノシン三リン酸)とルシフェリン、ルシフェラーゼ及びマグネシウム化合物との反応により生じる発光を検出することを原理とするものである。本発明に係る方法は、上記の通り、ルシフェリン・ルシフェラーゼ反応を利用するものであり、簡便、安価且つ迅速に行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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