TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024030321
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133120
出願日2022-08-24
発明の名称シンチレータ構造体およびシンチレータの評価方法
出願人株式会社プロテリアル
代理人弁理士法人筒井国際特許事務所
主分類G21K 4/00 20060101AFI20240229BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】シンチレータ構造体の発光出力を向上する。
【解決手段】シンチレータ構造体は、シンチレータと、シンチレータを覆う反射材と、を備える。ここで、シンチレータは、樹脂と蛍光体とを含み、シンチレータの断面画像における蛍光体と樹脂との規格化された界面の長さを示す蛍光体粒周囲長は、6.25よりも小さい。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
シンチレータと、
前記シンチレータを覆う反射材と、
を備える、シンチレータ構造体であって、
前記シンチレータは、樹脂と蛍光体とを含み、
前記シンチレータの断面画像における前記蛍光体と前記樹脂との規格化された界面の長さを示す蛍光体粒周囲長は、6.25よりも小さい、シンチレータ構造体。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
請求項1に記載のシンチレータ構造体において、
前記蛍光体粒周囲長は、以下の手順1から手順5で測定される。
手順1:研磨機によるセルの観察面の取得
手順2:前記観察面の二次電子画像の取得
条件(1):走査型電子顕微鏡
条件(2):画像の解像度 1920×1200
条件(3):倍率 500倍
手順3:前記二次電子画像の二値化
手順4:二値化された画像の補正
手順5:前記蛍光体粒周囲長の計算
条件(4):計算式
蛍光体粒周囲長=界面の画素数/画素サイズ×100(μm

)/全面積(μm


条件(5):視野角 1.04mm×0.65mm
条件(6):界面長さを計算する際の面積しきい値 3(μm


【請求項3】
請求項1に記載のシンチレータ構造体において、
前記蛍光体粒周囲長は、2.48以上で6.25よりも小さい、シンチレータ構造体。
【請求項4】
請求項1に記載のシンチレータ構造体において、
前記シンチレータの密度は、4.3g/cm

以上5.0g/cm

以下である、シンチレータ構造体。
【請求項5】
請求項1に記載のシンチレータ構造体において、
前記蛍光体は、発光元素を含有するガドリニウム酸硫化物を含む、シンチレータ構造体。
【請求項6】
請求項5に記載のシンチレータ構造体において、
前記樹脂は、エポキシ樹脂である、シンチレータ構造体。
【請求項7】
樹脂および蛍光体を含むシンチレータの評価方法であって、
前記シンチレータの断面画像における前記蛍光体と前記樹脂との規格化された界面の長さを示す蛍光体粒周囲長と前記シンチレータの発光出力との相関関係に基づいて、前記シンチレータの性能を評価する工程を有する、シンチレータの評価方法。
【請求項8】
請求項7に記載のシンチレータの評価方法において、
前記相関関係は、負の相関関係である、シンチレータの評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シンチレータ構造体およびシンチレータの評価技術に関し、例えば、樹脂と蛍光体とを含むシンチレータを有するシンチレータ構造体およびシンチレータの評価技術に適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特開2022-58073号公報(特許文献1)には、シンチレータ構造体の発光出力を向上させるための技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-58073号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シンチレータは、X線やガンマ線に代表される放射線が当たると、放射線のエネルギーを吸収して可視光を発生させる物質である。このシンチレータは、シンチレータと反射材とを含むシンチレータ構造体として製品化され、シンチレータ構造体とフォトダイオードなどの光電変換素子とを組み合わせたX線検出器が、例えば、X線CTなどの医療機器、分析機器、放射線を用いた非破壊検査装置、放射線漏洩検査装置などに用いられている。
【0005】
例えば、シンチレータには、ガドリニウム酸硫化物(Gd



S)からなるセラミックスが使用されている。ここで、本明細書では、ガドリニウム酸硫化物を「GOS」と呼ぶことにする。なお、厳密には、ガドリニウム酸硫化物自体はほとんど発光せず、ガドリニウム酸硫化物にプラセオジウムやテルビウムなどの発光元素を含有させることによって発光する。このことから、本明細書で「GOS」という文言は、ガドリニウム酸硫化物自体にプラセオジウムやテルビウムなどが含有されて発光する物質(蛍光体)を暗に意図して使用することにする。ただし、ガドリニウム酸硫化物自体にプラセオジウムやテルビウムなどが含有されていることを明示的に示す必要がある場合、プラセオジウムを含有する「GOS」やテルビウムを含有する「GOS」と表現することがある。
【0006】
また、シンチレータを「GOS」単体から構成する場合、「GOS」はセラミックから構成される。一方、後述するように、シンチレータを「GOS」と樹脂の混合物から構成することも検討されており、この場合の「GOS」は粉体から構成される。したがって、本明細書では、特にセラミックと粉体とを明示する必要がないときには、単に「GOS」と表現する。これに対し、セラミックを明示する必要があるときは「GOS」セラミックと呼ぶ。一方、粉体を明示する必要があるときは「GOS」粉体と呼ぶことにする。
【0007】
「GOS」セラミックは、タングステン酸カドミウム(CdWO

)よりも可視光の発光出力が大きいという利点を有する一方、製造コストが高い。
【0008】
このことから、シンチレータ構造体の製造コストを低減するため、シンチレータとして「GOS」粉体と樹脂の混合物を使用することが検討されている。
【0009】
ところが、「GOS」粉体と樹脂の混合物を使用すると、製造コストを低減できる一方で、可視光の発光出力の低下を招く。したがって、シンチレータとして「GOS」粉体と樹脂の混合物を使用する場合、可視光の発光出力を向上することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施の形態におけるシンチレータ構造体は、シンチレータと、シンチレータを覆う反射材と、を備える。ここで、シンチレータは、樹脂と蛍光体とを含み、シンチレータの断面画像における蛍光体と樹脂との規格化された界面の長さを示す蛍光体粒周囲長は、6.25よりも小さい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
核融合炉
1か月前
個人
X線遮蔽具及びX線遮蔽セット
17日前
株式会社三幸
放射線遮蔽材組成物
2か月前
個人
直下型地震に耐え、放射線に耐えうる地上マンション
25日前
国立大学法人東北大学
放射線防護具
1か月前
国立大学法人東京工業大学
テレスコピック型伸展ブーム
2か月前
三菱重工業株式会社
注水装置
1か月前
北海道電力株式会社
シリコン油の処理方法
19日前
株式会社大林組
汚泥処理方法及び汚泥処理システム
2か月前
株式会社竹中工務店
放射線治療室
3か月前
個人
α崩壊による放射エネルギー利用型電源装置及び発電方法
2か月前
未来工業株式会社
漏洩防止具及び漏洩防止具の設置構造
3か月前
三菱重工業株式会社
試験装置及び試験方法
2か月前
華能核能技術研究院有限公司
高温ガス冷却炉吸収ボール落下駆動装置
16日前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
高速炉の炉心
3か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
廃樹脂回収装置
1か月前
株式会社昭和冷凍プラント
トリチウム汚染水の処理装置及び処理方法
1か月前
三菱重工業株式会社
臨界防止方法および臨界防止装置
1か月前
三菱重工業株式会社
放射性物質の臨界管理方法および装置
17日前
三菱重工業株式会社
放射性物質の収納装置および保管方法
16日前
東京電力ホールディングス株式会社
汚染水の放射性炭素除去方法および除去システム
29日前
エックス-エナジー, エルエルシー
原子炉中性子反射体
16日前
太平電業株式会社
ブロックアイスの処理方法
1か月前
清華大学
高温ガス炉の吸引装置
1か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
フィルタベント装置
2か月前
清華大学
高温ガス炉の流れ止め装置
1か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
金属キャスク用バスケット
2か月前
株式会社プロテリアル
シンチレータ構造体およびシンチレータの評価方法
1か月前
株式会社日立製作所
放射性核種製造システムおよび放射性核種製造方法
1か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
原子力プラントの信頼性改善方法
2か月前
浜松ホトニクス株式会社
エネルギー線照射装置
1か月前
三菱重工業株式会社
高レベル放射性物質処理システム及び高レベル放射性物質処理方法
18日前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
保全工程管理装置及び保全工程管理方法
2か月前
株式会社オーセンアライアンス
水処理システム及び水処理方法
1か月前
日立GEニュークリア・エナジー株式会社
薬液注入配管および薬液注入配管の製造方法
2か月前
三菱重工業株式会社
制御棒案内シンブル固定装置、固定方法、並びに燃料集合体用上部ノズル
2か月前
続きを見る