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公開番号
2024029970
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-03-07
出願番号
2022132472
出願日
2022-08-23
発明の名称
船外機および船舶
出願人
ヤマハ発動機株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B63H
20/32 20060101AFI20240229BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約
【課題】転舵部分におけるシール部への異物の噛み込みを抑制する。
【解決手段】支持部60は可動ケース部材17および転舵軸部材5を含む。支持部60は、転舵軸5aを中心にアッパ部110に対してロワー部120を相対的に回動可能に支持し、且つ、ロワー部120と一体に回動する。アッパ部120には水ポンプアセンブリ10が設けられる。ロワー部120におけるフィルタ136a、137aを含む吸水部136、137から、支持部60を介して水ポンプアセンブリ10に繋がる水流路Rが形成される。水流路Rのうち、固定ケース部材31と可動ケース部材17との間をシールするシール部37、38より上流で且つ吸水部136、137より下流の位置に、フィルタ136a、137aのメッシュサイズよりも小さいメッシュサイズを有する第2のフィルタ35が配置された。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
プロペラ軸を含むロワー部と、
前記プロペラ軸を回転させる回転力を得るための駆動源を含むアッパ部と、
転舵軸を中心に前記アッパ部に対して前記ロワー部を相対的に回動可能に支持し、且つ前記ロワー部と一体に回動する支持部と、
前記アッパ部に設けられ、前記駆動源に水を供給する水ポンプアセンブリと、
前記ロワー部に設けられ、第1のフィルタを含み、外部の水を取り入れる吸水部と、を有し、
前記吸水部から前記支持部を介して前記水ポンプアセンブリに繋がる水流路が形成され、
前記アッパ部に対して固定された固定部と前記支持部との間で前記水流路をシールするシール部が設けられ、
前記水流路における前記シール部より上流で且つ前記吸水部より下流の位置に、前記第1のフィルタのメッシュサイズよりも小さいメッシュサイズを有する第2のフィルタが配置された、船外機。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第2のフィルタは、前記支持部に配置された、請求項1に記載の船外機。
【請求項3】
前記第2のフィルタが配置された位置における前記水流路の断面積は、前記第1のフィルタが配置された位置における前記水流路の断面積よりも大きい、請求項1に記載の船外機。
【請求項4】
前記第2のフィルタにおける水が通る部分の総面積は、前記第1のフィルタにおける水が通る部分の総面積よりも大きい、請求項1に記載の船外機。
【請求項5】
前記吸水部は複数あり、
各吸水部から吸い上げられた水は合流位置で合流し、
前記第2のフィルタが配置された位置は、前記合流位置よりも下流である、請求項1に記載の船外機。
【請求項6】
前記水ポンプアセンブリは、前記駆動源からの回転力によって回転するポンプ駆動軸によって駆動され、
前記水ポンプアセンブリは、前記ポンプ駆動軸の端部に配置され、
前記駆動源の出力軸と前記ポンプ駆動軸とは同心であり、
前記プロペラ軸を回転させるギアを駆動するギア駆動軸は前記転舵軸と同心であり、且つ前記ポンプ駆動軸とは同心でない、請求項1に記載の船外機。
【請求項7】
前記第2のフィルタは、前記支持部の内側に形成される空間において前記支持部に固定される、請求項1に記載の船外機。
【請求項8】
前記第2のフィルタは、筒状部材を介して前記ロワー部にも固定される、請求項7に記載の船外機。
【請求項9】
プロペラ軸を含むロワー部と、
前記プロペラ軸を回転させる回転力を得るための駆動源を含むアッパ部と、
転舵軸を中心に前記アッパ部に対して前記ロワー部を相対的に回動可能に支持し、且つ前記ロワー部と一体に回動する支持部と、
前記アッパ部に設けられ、前記駆動源に水を供給する水ポンプアセンブリと、
前記ロワー部に設けられ、第1のフィルタを含み、外部の水を取り入れる吸水部と、を有し、
前記吸水部から前記支持部を介して前記水ポンプアセンブリに繋がる水流路が形成され、
前記アッパ部に対して固定された固定部と前記支持部との間で前記水流路をシールするシール部が設けられ、
前記水流路における前記シール部より上流で且つ前記吸水部より下流の位置に、前記第1のフィルタの濾過精度よりも高い濾過精度を有する第2のフィルタが配置された、船外機。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の船外機を備える、船舶。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、船外機および船舶に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、船外機において、アッパ部を左右方向に可動にせず、アッパ部に対して相対的にロワー部を左右方向に可動にすることで転舵可能にした構成が知られている(特許文献1)。このようなロワー部のみを転舵する構成において、水ポンプによって、ロワー部の吸水部から吸った水が、転舵機構内を通ってアッパ部の駆動源(エンジン等)へ送られる構成が採用されることがある。この構成の場合、転舵によって可動しない固定部と転舵によって可動する可動部との間にシール部が必要となる。
【0003】
吸水部に設けられたフィルタによって、比較的大きな異物は除去されるが、細かい異物は水流路に侵入する。そして細かい異物はシール部に噛み込む可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4617376号公報
特開2020-163872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、船外機において、冷却水中の異物を多段階で抑制する船外機も知られている(特許文献2)。しかしながら、特許文献2においては、ロワー部のみを転舵する構成における異物除去に関する記載はない。従って、ロワー部のみを転舵する構成において、転舵部分におけるシール部への異物の噛み込みを抑制することに関し、改善の余地があった。
【0006】
本発明は、転舵部分におけるシール部への異物の噛み込みを抑制することができる船外機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一態様による船外機は、プロペラ軸を含むロワー部と、前記プロペラ軸を回転させる回転力を得るための駆動源を含むアッパ部と、転舵軸を中心に前記アッパ部に対して前記ロワー部を相対的に回動可能に支持し、且つ前記ロワー部と一体に回動する支持部と、前記アッパ部に設けられ、前記駆動源に水を供給する水ポンプアセンブリと、前記ロワー部に設けられ、第1のフィルタを含み、外部の水を取り入れる吸水部と、を有し、前記吸水部から前記支持部を介して前記水ポンプアセンブリに繋がる水流路が形成され、前記アッパ部に対して固定された固定部と前記支持部との間で前記水流路をシールするシール部が設けられ、前記水流路における前記シール部より上流で且つ前記吸水部より下流の位置に、前記第1のフィルタのメッシュサイズよりも小さいメッシュサイズを有する第2のフィルタが配置された。
【0008】
この構成によれば、第1のフィルタを通過できても、第2のフィルタ35を通過できない異物はシール部まで到達しない。従って、シール部へ異物が噛み込むことが抑制される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、転舵部分におけるシール部への異物の噛み込みを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
船舶の模式的な平面図である。
船外機の模式的な左側面図である。
水ポンプアセンブリおよびプロペラを駆動する、主駆動機構の要部の斜視図である。
転舵機構およびその周辺の縦断面図である。
船舶航行時の姿勢の船外機のロワー部を下方からみた模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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