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公開番号2024022507
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2023119398
出願日2023-07-21
発明の名称尿素の合成方法、水素の貯蔵方法、シリカ粒子の製造方法、及び、蓄熱方法
出願人学校法人日本大学
代理人個人,個人,個人
主分類C07C 273/04 20060101AFI20240208BHJP(有機化学)
要約【課題】より低温・低圧の条件で合成が可能な尿素の合成方法、該尿素の合成方法に好適に使用が可能な、シリカ粒子の製造方法、並びに、該シリカ粒子を用いる、水素の貯蔵方法、及び、蓄熱方法を提供する。
【解決手段】二酸化炭素及びアンモニアを、多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する導入工程と、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素及びアンモニアが導入されたシリカ粒子を加圧する加圧工程と、を備え、前記多孔質シリカ粒子のピーク細孔径が、2.4~4.0nmであり、前記多孔質シリカ粒子の、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50~90%である、尿素の合成方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素及びアンモニアを、多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素及びアンモニアが導入されたシリカ粒子を加圧する加圧工程と、を備え、
前記多孔質シリカ粒子のピーク細孔径が、2.4~4.0nmであり、
前記多孔質シリカ粒子の、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50~90%である、尿素の合成方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記導入工程が、二酸化炭素及びアンモニアを、炭酸イオン及びアンモニウムイオンとして多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、請求項1に記載の尿素の合成方法。
【請求項3】
前記導入工程が、さらに、触媒金属を多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、請求項1又は2に記載の尿素の合成方法。
【請求項4】
前記触媒金属が酢酸銅であり、
二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅を、多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を加圧する加圧工程と、を備える、請求項3に記載の尿素の合成方法。
【請求項5】
前記導入工程が、アンモニア水溶液中に、酢酸銅及び多孔質シリカ粒子を分散させ、二酸化炭素をバブリングさせる、請求項4に記載の尿素の合成方法。
【請求項6】
前記導入工程の後、前記加圧工程の前に、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を乾燥する乾燥工程と、を備える、請求項5に記載の尿素の合成方法。
【請求項7】
前記加圧工程が、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素及びアンモニアが導入されたシリカ粒子を、0.2~1.0MPaの条件で加圧する、請求項1又は2に記載の尿素の合成方法。
【請求項8】
二酸化炭素及びアンモニアを、炭酸イオン及びアンモニウムイオンとして多孔質シリカ粒子の細孔内に導入し、さらに、酢酸銅を多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子に、水素を加圧する、加圧工程と、を備え、
前記多孔質シリカ粒子のピーク細孔径が、2.4~4.0nmであり、
前記多孔質シリカ粒子の、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50~90%である水素の貯蔵方法。
【請求項9】
前記導入工程が、アンモニア水溶液中に、酢酸銅及び多孔質シリカ粒子を分散させ、二酸化炭素をバブリングさせる、請求項8に記載の水素の貯蔵方法。
【請求項10】
前記導入工程の後、前記加圧工程の前に、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を乾燥する乾燥工程と、を備える、請求項9に記載の水素の貯蔵方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、尿素の合成方法、水素の貯蔵方法、シリカ粒子の製造方法、及び、蓄熱方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来工業的に実施されている尿素合成反応の条件は、高温・高圧の条件が採用されており、低温・低圧の条件の合成方法が、種々検討されている。例えば、特許文献1の実施例1には、シリカゲルを充填した連続式合成管に液体アンモニアを通して、シリカゲルにアンモニアを吸着させた後、さらに、液体アンモニア、二酸化炭素ガス、水等を、圧力140kg/cm

(13.7MPa、ゲージ)の条件で圧入して、200℃で、尿素を66%の合成率で合成したことが開示されている。
【0003】
また、非特許文献1には、デュアルソフトテンプレートとしてセチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB)とn-ドデカノール(DDN)を採用することにより、多様な形態を有する多孔質シリカナノ粒子を合成できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭54-128522号公報
【非特許文献】
【0005】
L. Han, Y. Zhou, T. He, G. Song, F. Wu, F. Jiang, J. Hu, One-pot morphology-controlled synthesis of various shaped mesoporous silica nanoparticles, J. Mater. Sci., 48 (2013) 5718-5726.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、より低温・低圧の条件で合成が可能な尿素の合成方法、該尿素の合成方法に好適に使用が可能な、シリカ粒子の製造方法、並びに、該シリカ粒子を用いる、水素の貯蔵方法、及び、蓄熱方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。
シリカゲルの細孔径分布に関して、A型のシリカゲルでは、ピーク細孔径が、約1.2nmであり、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50%未満である。B型のシリカゲルでは、ピーク細孔径が、約7nmであり、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50%未満である。
【0008】
一方、本発明者らは、微細なピーク細孔径を有し、かつ、前記ピーク細孔径の周辺の細孔容積の割合が高く、シャープな細孔径分布を有する多孔質シリカ粒子を用いることにより、顕著に低温・低圧の条件で尿素の合成が可能なことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は以下の態様を有する。
[1] 二酸化炭素及びアンモニアを、多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素及びアンモニアが導入されたシリカ粒子を加圧する加圧工程と、を備え、
前記多孔質シリカ粒子のピーク細孔径が、2.4~4.0nmであり、
前記多孔質シリカ粒子の、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50~90%である、尿素の合成方法。
[2] 前記導入工程が、二酸化炭素及びアンモニアを、炭酸イオン及びアンモニウムイオンとして多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、[1]に記載の尿素の合成方法。
[3] 前記導入工程が、さらに、触媒金属を多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、[1]又は[2]に記載の尿素の合成方法。
[4] 前記触媒金属が酢酸銅であり、
二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅を、多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を加圧する加圧工程と、を備える、[3]に記載の尿素の合成方法。
[5] 前記導入工程が、アンモニア水溶液中に、酢酸銅及び多孔質シリカ粒子を分散させ、二酸化炭素をバブリングさせる、[4]に記載の尿素の合成方法。
[6] 前記導入工程の後、前記加圧工程の前に、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を乾燥する乾燥工程と、を備える、[5]に記載の尿素の合成方法。
[7] 前記加圧工程が、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素及びアンモニアが導入されたシリカ粒子を、0.2~1.0MPaの条件で加圧する、[1]~[6]のいずれか一項に記載の尿素の合成方法。
【0010】
[8] 二酸化炭素及びアンモニアを、炭酸イオン及びアンモニウムイオンとして多孔質シリカ粒子の細孔内に導入し、さらに、酢酸銅を多孔質シリカ粒子の細孔内に導入する、導入工程と、
前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子に、水素を加圧する、加圧工程と、を備え、
前記多孔質シリカ粒子のピーク細孔径が、2.4~4.0nmであり、
前記多孔質シリカ粒子の、全細孔容積に対する1.8~4.3nmの細孔容積の割合が、50~90%である水素の貯蔵方法。
[9] 前記導入工程が、アンモニア水溶液中に、酢酸銅及び多孔質シリカ粒子を分散させ、二酸化炭素をバブリングさせる、[8]に記載の水素の貯蔵方法。
[10] 前記導入工程の後、前記加圧工程の前に、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子を乾燥する乾燥工程と、を備える、[9]に記載の水素の貯蔵方法。
[11] 前記加圧工程が、前記多孔質シリカ粒子の細孔内に二酸化炭素、アンモニア及び酢酸銅が導入されたシリカ粒子に、0.2~1.0MPaの条件で水素を加圧する、[9]又は[10]に記載の水素の貯蔵方法。
(【0011】以降は省略されています)

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