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公開番号2024078842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2022191421
出願日2022-11-30
発明の名称抗炎症剤及び医薬組成物
出願人学校法人日本大学
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 38/36 20060101AFI20240604BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】複数のシグナル伝達を同時に抑制することが可能な抗炎症剤、及び抗炎症剤を適用した、炎症反応を治療するための医薬組成物を提供する。
【解決手段】下記(a)、(b)及び(c)からなる群より選択される、抗炎症活性を有するペプチド又はその塩を有効成分として含有する、抗炎症剤を採用する。
(a)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分を含むペプチド;
(b)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、挿入、置換及び/若しくは付加されたアミノ酸配列を含むペプチド;
(c)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むペプチド。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(a)、(b)及び(c)からなる群より選択されるペプチド又はその塩を有効成分として含有する、抗炎症剤;
(a)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド;
(b)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、挿入、置換及び/若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド;
(c)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
IL-6によるシグナル伝達を抑制する活性を有する、請求項1に記載の抗炎症剤。
【請求項3】
トロンビンによるシグナル伝達を抑制する活性を有する、請求項1に記載の抗炎症剤。
【請求項4】
請求項1に記載の抗炎症剤の有効量、及び薬学的に許容される担体を含む、炎症反応を治療又は予防するための医薬組成物。
【請求項5】
サイトカインストームを治療又は予防するために用いられる、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
前記サイトカインストームがウイルス感染により引き起こされるサイトカインストームである、請求項5に記載の医薬組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、抗炎症剤及び医薬組成物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
COVID-19(coronavirus disease 2019)、MERS、SARS等の感染により急性呼吸窮迫症候群が引き起こされる場合がある。この原因のひとつとして、免疫系の過剰な生体防御反応であるサイトカインストームが挙げられている。
【0003】
サイトカインストームでは、インターロイキン-6(IL-6)等の炎症性サイトカイン、それ以外の種々の炎症性液性因子が大量に放出されて、好中球の活性化、血液凝固機構活性、血管拡張等が引き起こされる。その結果、肺水腫、血栓症等が引き起こされる。
【0004】
COVID-19の急性呼吸促拍不全症候群に対しては、抗IL-6受容体モノクローナル抗体の投与がある程度は有効であると報告されているが、死亡率等の重要な指標については良好な結果は得られていない。
【0005】
一方、本発明者らは、血液凝固第9因子のActivation peptideが、脂質ラフトの形成を抑制することを報告している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-214500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
急性呼吸窮迫症候群の治療が困難である原因のひとつは、炎症反応に関係する種々の液性因子が、ネットワークを形成し、炎症反応を亢進させていることにあると考えられる。そのため、このネットワークの一部の因子を阻害しても、炎症反応の全体を抑制することができず、急性呼吸促拍不全症候群が治療できないと考えられる。
【0008】
そこで、本発明は、複数の炎症性シグナル伝達を同時に抑制することが可能な抗炎症剤を提供することを目的とする。また、抗炎症剤を適用した、炎症反応を治療するための医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の態様を含む。
[1]下記(a)、(b)及び(c)からなる群より選択されるペプチド又はその塩を有効成分として含有する、抗炎症剤;
(a)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド;
(b)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列において1若しくは複数個のアミノ酸が欠失、挿入、置換及び/若しくは付加されたアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド;
(c)血液凝固第9因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分とを除いた部分のアミノ酸配列と90%以上の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、かつ、抗炎症活性を有するペプチド。
[2]IL-6によるシグナル伝達を抑制する活性を有する、[1]に記載の抗炎症剤。
[3]トロンビンによるシグナル伝達を抑制する活性を有する、[1]に記載の抗炎症剤。
[4][1]に記載の抗炎症剤の有効量、及び薬学的に許容される担体を含む、炎症反応を治療又は予防するための医薬組成物。
[5]サイトカインストームを治療又は予防するために用いられる、[4]に記載の医薬組成物。
[6]前記サイトカインストームがウイルス感染により引き起こされるサイトカインストームである、[5]に記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、複数の炎症性シグナル伝達を同時に抑制することが可能な抗炎症剤、及び抗炎症剤を適用した、炎症反応を治療するための医薬組成物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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