TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024017923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022120889
出願日2022-07-28
発明の名称液体フィルター用基材
出願人帝人株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類B01D 71/26 20060101AFI20240201BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】小孔径でもろ過時間のバラツキが抑えられる液体フィルター用基材を提供すること。
【解決手段】液体フィルター用基材は、ポリオレフィン微多孔膜を含み、前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径の平均値が、1nm~50nmであり、前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の平均値が、0.003L/min/ft2/psi~0.180L/min/ft2/psiであり、前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の変動係数が、0.100以下であるものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリオレフィン微多孔膜を含む液体フィルター用基材であって、
前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径の平均値が、1nm~50nmであり、
前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の平均値が、0.003L/min/ft

/psi~0.180L/min/ft

/psiであり、
前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の変動係数が、0.100以下である液体フィルター用基材。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径の変動係数が、0.100以下である請求項1に記載の液体フィルター用基材。
【請求項3】
前記ポリオレフィン微多孔膜の膜厚の変動係数が、0.100以下である請求項1に記載の液体フィルター用基材。
【請求項4】
前記ポリオレフィン微多孔膜の空孔率の変動係数が、0.100以下である請求項1に記載の液体フィルター用基材。
【請求項5】
前記ポリオレフィン微多孔膜の膜厚の平均値が、3μm~20μmである請求項1に記載の液体フィルター用基材。
【請求項6】
前記ポリオレフィン微多孔膜の空孔率の平均値が、35%~60%である請求項1に記載の液体フィルター用基材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体フィルター用基材に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ますます電子機器の小型化及び高性能化が進んでいる。特に、パーソナルコンピューター及びスマートフォンを代表とするデジタル機器及び携帯端末は、飛躍的な進化を遂げている。その進化を牽引し、サポートするさまざまな技術の中でも、半導体産業の技術革新が大きな役割を果たしているのは周知の事実である。近年の半導体産業において、配線パターン寸法は10nmを下回る領域での開発競争となっており、各社が最先端の製造ラインの構築を急いでいる。
【0003】
リソグラフィ工程は、半導体部品製造にてパターンを形成する工程である。近年のパターン微細化と共に、リソグラフィ工程で使用する薬液そのものの性状のみならず、ウェハー上へ塗布するまでの薬液の取扱いも、非常に高度な技術が要求されるようになってきている。
【0004】
高度に調製された薬液は、ウェハー上へ塗布する直前に緻密な液体フィルターで濾過され、パターン形成や歩留りに大きな影響を与える微小異物及び薬液由来のゲル状異物が除去される。パターンサイズが10nmを下回る最先端の配線パターンの形成においては、配線パターン寸法が10nm~数nmと微細化するに従い、薬液中の5nm以下の微細な異物を捕集するため、より微細な孔径と良好な透過性を両立する液体フィルターが必要である。そのため、各社フィルターメーカーは先端半導体用の液体フィルターの開発を精力的に進めているところである。
緻密な液体フィルターに適用可能な液体フィルター用基材として、小孔径のポリオレフィン微多孔膜を含む液体フィルター用基材が知られている(例えば、特許文献1~7参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-218563号公報
特開2014-217800号公報
特許第5684951号公報
特許第5684952号公報
特許第5684953号公報
特開2018-167198号公報
特許第6805371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
孔径が50nm以下の微細孔径を有する液体フィルター用基材では、液体フィルター用基材の幅方向における、ろ過時間のバラツキの課題が生じやすい。液体フィルターのろ過時間が均一でない場合、例えば、フィルターの中央部では低圧、フィルターの端部では高圧と、フィルターの幅方向にかかる圧力が不均一となりやすく、フィルター全体で液体を均一に濾過できない。その結果、フィルター性能やろ過寿命が低下してしまったり、半導体の製造歩留まりが低下したりする懸念がある。
本開示は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、小孔径でもろ過時間のバラツキが抑えられる液体フィルター用基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> ポリオレフィン微多孔膜を含む液体フィルター用基材であって、
前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径の平均値が、1nm~50nmであり、
前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の平均値が、0.003L/min/ft

/psi~0.180L/min/ft

/psiであり、
前記ポリオレフィン微多孔膜の水流量の変動係数が、0.100以下である液体フィルター用基材。
<2> 前記ポリオレフィン微多孔膜の孔径の変動係数が、0.100以下である<1>に記載の液体フィルター用基材。
<3> 前記ポリオレフィン微多孔膜の膜厚の変動係数が、0.100以下である<1>又は<2>に記載の液体フィルター用基材。
<4> 前記ポリオレフィン微多孔膜の空孔率の変動係数が、0.100以下である<1>~<3>のいずれか1項に記載の液体フィルター用基材。
<5> 前記ポリオレフィン微多孔膜の膜厚の平均値が、3μm~20μmである<1>~<4>のいずれか1項に記載の液体フィルター用基材。
<6> 前記ポリオレフィン微多孔膜の空孔率の平均値が、35%~60%である<1>~<5>のいずれか1項に記載の液体フィルター用基材。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、小孔径でもろ過時間のバラツキが抑えられる液体フィルター用基材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
【0010】
本開示において「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分には、該当する物質が複数種含まれていてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

帝人株式会社
全芳香族ポリアミド溶液の製造方法
17日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂組成物及びそれを含む光学部材
10日前
帝人株式会社
熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形品
20日前
帝人株式会社
ゴム補強用複合繊維コードおよびその製造方法
1か月前
帝人株式会社
ポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品
10日前
帝人株式会社
ポリカーボネート共重合体およびそれからなる成形品
10日前
帝人株式会社
ポリカーボネート共重合体およびそれからなる成形品
10日前
帝人株式会社
難燃性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる成形品
12日前
帝人株式会社
全芳香族ポリアミド溶液、及び全芳香族ポリアミド溶液の製造方法
17日前
帝人株式会社
炭素繊維及び炭素繊維の製造方法
1か月前
帝人株式会社
光架橋性化合物、組成物、ハイドロゲル、ハイドロゲルの製造方法及び積層ハイドロゲルの製造方法
1か月前
日星電気株式会社
中空糸膜
18日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
18日前
東レ株式会社
分離膜エレメント
19日前
株式会社石垣
ろ過装置及びろ過処理方法
23日前
ニプロ株式会社
粉体流通装置
26日前
株式会社パイオラックス
流体フィルタ
5日前
新東工業株式会社
集塵機
17日前
東京応化工業株式会社
多孔質膜
10日前
榎本ビーエー株式会社
切粉濾過装置
3日前
株式会社大真空
二酸化炭素捕集モジュール
23日前
東レ株式会社
多孔質中空糸膜およびその製造方法
19日前
ジャステック株式会社
固液分離装置
10日前
株式会社アクアフューチャー研究所
液体処理ノズル
1か月前
新東工業株式会社
混練機
5日前
株式会社キャタラー
排ガス浄化用触媒
10日前
日立造船株式会社
排ガス処理装置
3日前
旭化成株式会社
中空糸膜モジュール
20日前
東ソー株式会社
ゼオライト成形体、およびその製造方法
4日前
個人
CO2ガス選択透過ユニットおよびCO2回収装置
27日前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカ製造設備
12日前
個人
微細気泡発生装置
4日前
株式会社日立製作所
光触媒分解装置
17日前
株式会社ナベル
液体分配具又は液体分配具組立セット
10日前
東芝ライテック株式会社
紫外線照射装置
18日前
株式会社テイエルブイ
円筒フィルターを有する気液分離装置
25日前
続きを見る