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公開番号2024046951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-05
出願番号2022152341
出願日2022-09-26
発明の名称ろ過装置及びろ過処理方法
出願人株式会社石垣
代理人
主分類B01D 24/00 20060101AFI20240329BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】ろ材層の圧密状態を維持するとともに、懸濁物質を泡沫分離しながらろ過を行うことで安定したろ過処理を継続できるろ過装置及びろ過処理方法を提供する。
【解決手段】
ろ過処理工程S4の前段で沈降性の粒状繊維ろ材を圧密し、戻り防止部材9にて圧密状態を維持する下向流式のろ過装置において、円筒状の枠体23に通水孔を有する網体21を張設し、ろ材表層部11近傍に静置して圧密状態を維持する昇降可能な戻り防止部材9と、戻り防止部材9と一体的に構成し、微細気泡を噴出する泡沫分離装置12と、を備えたことで、懸濁物質を浮上濃縮しながらろ過を継続できるため、ろ過効率が低下しない。

【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ろ過処理工程(S4)の前段で沈降性の粒状繊維ろ材を圧密し、戻り防止部材(9)にて圧密状態を維持する下向流式のろ過装置において、
円筒状の枠体(23)に通水孔を有する網体(21)を張設し、ろ材表層部(11)近傍に静置して圧密状態を維持する昇降可能な戻り防止部材(9)と、
戻り防止部材(9)と一体的に構成し、微細気泡を噴出する泡沫分離装置(12)と、を備えた
ことを特徴とするろ過装置。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記泡沫分離装置(12)は、微細気泡をろ材表層部(11)に向けて噴出する噴出部(15A)を備えた
ことを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。
【請求項3】
前記戻り防止部材(9)に、ろ材表層部(11)で捕捉された懸濁物質を撹拌する撹拌流体噴出装置(13)を備えるとともに、
泡沫分離装置(12)の噴出部(15A)を上向きに設けた
ことを特徴とする請求項1に記載のろ過装置。
【請求項4】
前記泡沫分離装置(12)は、枠体(23)の枠体内壁(30)に亘って形成された配管(16A)と、
配管(16A)に形成され、微細な噴出孔(14A)を有する噴出部(15A)と、を備えた
ことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のろ過装置。
【請求項5】
沈降性の粒状繊維ろ材で形成したろ材層(4)で被処理液中の懸濁物質を捕捉する下向流式のろ過処理方法において、
ろ過槽(2)内に所定の水位まで圧密水を貯留する圧密水貯留工程(S1)と、
貯留した圧密水排出時の水流によりろ材層(4)を圧密する圧密工程(S2)と、
網体(21)を張設した戻り防止部材(9)をろ材表層部(11)近傍に静置してろ材層(4)の圧密状態を維持する戻り防止工程(S3)を行った後、ろ過処理工程(S4)を開始するとともに、
ろ過処理工程(S4)の際に、
戻り防止部材(9)に一体的に取り付けた泡沫分離装置(12)から微細気泡を噴出し、懸濁物質を泡沫分離する
ことを特徴とするろ過処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状繊維ろ材を用いて被処理液のろ過を行う下向流式ろ過装置に関し、ろ材から剥離した懸濁物質を除去しながらろ過を行うろ過装置及びろ過処理方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、沈降した不定形ろ材に被処理液を下向流で通水してろ過処理を行うろ過装置が知られている。ろ過時間の経過とともに、ろ材の内部や表面に懸濁物質が付着し、ろ過性能が低下するため、定期的にろ材を洗浄する必要があった。ろ材洗浄は、ろ過処理工程後に実施しており、排水側からの逆洗浄通水、曝気、機械撹拌、あるいはこれらの組み合わせ等により行っていた。
【0003】
例えば、特許文献1には、ろ材層の洗浄時に底部から空気を供給し、ろ材を流動させて懸濁物質を離した後、ろ材層上部に具備した微細気泡発生装置から微細気泡を供給して懸濁物質を浮上濃縮させ、浮上濃縮した懸濁物質を底部から供給した洗浄水にてろ過装置上部から排出するろ材洗浄技術が開示されている。また、ろ過工程時に、微細気泡を導入した原水を供給し、ろ材に付着した懸濁物質を浮上濃縮させて排出する技術も記されている。
【0004】
特許文献2の図7には、ろ過装置底部から洗浄処理液を注水した後、曝気してろ材操作部材を上方へ移動させた状態でろ材を撹拌してろ材に付着した懸濁物質を剥離し、ろ過装置上部から排出するろ材洗浄技術が開示されている。また、ろ過処理時における懸濁物質の捕捉率を高めるために、ろ過装置内部にろ材操作部材を配置し、底部で排水する際の流れの圧力によって、ろ材の間隙を縮める技術も開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5850793号公報
特許第4475924号公報(図7)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のろ材洗浄技術では、ろ材を撹拌洗浄するため洗浄効果は高いが、ろ過処理時にろ過装置内に積層された粒状繊維ろ材が十分に圧密されておらず、ろ材層の空隙率が高くなっている。これに伴い、上部より供給された被処理液に微小な粒子が多く含まれていた場合には、含有する懸濁物質がろ材層で十分に捕捉されないまま下部より排出されるため、ろ過精度を高めることができなかった。
【0007】
特許文献1には、ろ過工程において、微細気泡を導入した原水をろ過装置に供給し、懸濁物質を浮上濃縮させて除去する技術が開示されているが、ろ材が十分に圧密されていないないため、懸濁物質を効率よく捕捉できず、懸濁物質の除去率を低減できなかった。また、ろ材洗浄時において、空気供給管より供給された空気によってろ材から剥離した懸濁物質を、微細気泡発生装置にて浮上濃縮させているが、微細気泡発生装置が昇降可能である等の記載及び示唆はない。そのため、ろ材層の位置が変化した際、所望の位置に微細気泡を供給できず、懸濁物質を効率よく除去できなかった。
【0008】
特許文献2の技術は、ろ材層上方にろ材操作部材を設けているため、ろ過処理時に粒状繊維ろ材同士を十分に圧密させることが可能であるが、ろ材操作部材の押圧力および開放力が原水の通水量や懸濁物質の含有量、曝気量等に依存しているため、安定的なろ過処理を行うことが困難であった。また、ろ過処理中において、ろ材層を圧密した状態でろ材の洗浄を行うことはできなかった。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、ろ過処理工程時に、ろ材層の戻り防止部材をろ材表層部で静置させて均一な空隙率のろ材層を形成するとともに、ろ材から剥離した懸濁物質を浮上濃縮して除去することで、安定したろ過運転を継続できるろ過装置及びろ過処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ろ過処理工程の前段で沈降性の粒状繊維ろ材を圧密し、戻り防止部材にて圧密状態を維持する下向流式のろ過装置において、円筒状の枠体に通水孔を有する網体を張設し、ろ材表層部近傍に静置して圧密状態を維持する昇降可能な戻り防止部材と、戻り防止部材と一体的に構成し、微細気泡を噴出する泡沫分離装置と、を備えたことで、ろ材層の圧密状態を維持できるとともに微細気泡を所望の位置から噴出可能であるため、ろ過槽内を浮上する懸濁物質を効率よく除去できる。
(【0011】以降は省略されています)

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