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公開番号2024053732
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160116
出願日2022-10-04
発明の名称セメントクリンカ製造設備
出願人株式会社トクヤマ
代理人個人,個人
主分類B01D 53/64 20060101AFI20240409BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】水銀を効率的に除去することが可能なセメントクリンカの製造設備を提供すること。
【解決手段】原料調製装置2と、焼成装置3と、水銀除去装置4とを備え、水銀除去装置4が、原料調製装置2又は焼成装置3から排出される排ガス中のダストを捕集して回収するダスト回収装置41と、ダスト回収装置41で回収したダストを加熱して、ダストに付着した水銀を気化する水銀気化チャンバー42と、水銀気化チャンバー42で気化した水銀を吸着材に吸着させる水銀吸着チャンバー43とを備えているセメントクリンカ製造設備1である。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
原料調製装置と、焼成装置と、水銀除去装置とを備えたセメントクリンカ製造設備であって、
前記水銀除去装置は、
前記原料調製装置又は焼成装置から排出される排ガス中のダストを捕集して回収するダスト回収装置と、
前記ダスト回収装置で回収したダストを加熱して、ダストに吸着した水銀を気化する水銀気化チャンバーと、
前記水銀気化チャンバーで気化した水銀を吸着材に吸着させる水銀吸着チャンバーと、を備えており、
前記水銀吸着チャンバーは、
吸着材を保持する吸着材保持部と、その上方に設けられた吸着材を気流中に分散させる吸着材分散部とを備え、
前記吸着材保持部が、水銀が吸着した吸着材を連続的又は断続的に排出する吸着材排出手段を備えると共に、
前記吸着材分散部が、前記水銀気化チャンバーで気化した水銀を導入する水銀ガス導入手段と、追加の吸着材を連続的又は断続的に投入する吸着材投入手段と、気流生成手段とを備え、
前記気流生成手段が、前記吸着材分散部の中央下部にその一端が配置され、該一端から鉛直方向に吸着材分散部の上面を貫通すると共に、その他端が前記吸着材分散部の側面を貫通して設けられたガス循環管と、該ガス循環管の一端からガスを導入して他端から導出するためのガス循環手段とを具備している
ことを特徴とするセメントクリンカ製造設備。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記吸着材排出手段から排出される吸着材の一部を、前記吸着材分散部に循環する吸着材循環手段を備えていることを特徴とする請求項1記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項3】
前記水銀吸着チャンバーの吸着材保持部の容量が、前記水銀気化チャンバーの容量よりも小さいことを特徴とする請求項1又は2記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項4】
前記水銀気化チャンバーが、チャンバー内を370℃以上に保持する加熱手段を備えると共に、前記水銀吸着チャンバーが、チャンバー内を100℃超200℃以下に保持する加熱手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項5】
前記吸着材が、セメントダスト、飛灰、及び石炭灰から選択される少なくとも1種であることを特徴とする請求項1又は2記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項6】
前記水銀除去装置が、前記水銀吸着チャンバーで吸着材に吸着させた水銀を分離して回収する水銀分離回収装置を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のセメントクリンカ製造設備。
【請求項7】
前記水銀分離回収装置が、水銀を分離した吸着材を、原料調製装置又は焼成装置に導入する吸着材導入手段を備えていることを特徴とする請求項6記載のセメントクリンカ製造設備。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水銀を除去しつつセメントクリンカを製造するセメントクリンカの製造設備に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
セメントクリンカの製造工程において用いられる石灰石等の天然原料、石炭や重油等の燃料あるいは汚泥や焼却灰等の廃棄物に水銀(水銀化合物を含む)が含有されている場合、ロータリーキルンなどのセメントクリンカ製造設備の高温部においては、水銀は気化して水銀ガスとなる。このロータリーキルンで発生した水銀ガスを含む排ガスは、その余熱を原料の乾燥等に用いる目的で、原料調製装置の原料乾燥機等に送られる。原料乾燥機等を通過した後の排ガスは、バグフィルタや電気集塵機などのダスト回収装置に送られ、排ガスに含まれるダストが捕集される。このダストには、水銀が温度の低下に伴って凝縮して付着し、あるいは凝縮しないものでも当該ダストに吸着(本発明においては両者を併せて単に「付着」という。)されることから、このダストを捕集することにより、排ガス中から水銀が除去される。一方、捕集されたダストは、セメントクリンカ原料として再利用される。
【0003】
しかしながら、上述したようにセメントクリンカ製造設備内に持ち込まれた原料や燃料に含まれる水銀の量が多い場合などには、排ガスと共にダスト回収装置に送られた水銀ガスがダストに付着し切れずに、その状態のまま排ガスとともに煙突から大気へ放出されてしまうおそれがある。
【0004】
このような課題を解決するものとして、例えば、特許文献1には、「燃焼排ガスの水銀除去方法」という名称で、セメント製造設備で発生する燃焼排ガスに含まれる水銀を低コストで容易に除去することが可能な方法に関する発明が開示されている。
【0005】
特許文献1に開示された発明は、セメント製造設備のサスペンションプレヒータの最上段のサイクロンから排出される燃焼排ガスを石炭乾燥粉砕装置に導入し、この石炭乾燥粉砕装置において石炭の粉砕によって得られた微粉炭に当該燃焼排ガスに含まれる水銀を吸着させた後、燃焼排ガスと微粉炭をバグフィルタに導入して微粉炭のみを捕集することにより燃焼排ガスを清浄化することを特徴とする。
【0006】
このようにセメント製造設備の付帯設備である石炭乾燥粉砕装置を用いる当該水銀除去方法によれば、新たに水銀除去用の装置を設置する必要がないことから、燃焼排ガスの清浄化を低コストで容易に行うことができる。
【0007】
また、特許文献2には、「セメントキルンの排ガスの処理方法」という名称で、各種の廃棄物が原料や燃料として用いられるセメントキルンにおいて発生する排ガスから水銀、有機塩素化合物及びダストを除去する方法に関する発明が開示されている。
【0008】
特許文献2に開示された発明は、集塵機から排ガスを抽出して吸着塔に送り、排ガスに含まれる水銀及び有機塩素化合物を吸着塔において活性炭や微粉炭に吸着させた後、この活性炭や微粉炭を加熱炉にて400℃以上に加熱して水銀や有機塩素化合物を除去するとともに、この工程で得られた活性炭や微粉炭をセメントキルンに投入することを特徴とする。
【0009】
このようなセメントキルンの排ガスの処理方法によれば、水銀及び有機塩素化合物を除去するための加熱炉の小型化と、加熱に要するエネルギーの削減が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特開2010-75784号公報
特開2006-96615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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