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公開番号2024053568
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2021034850
出願日2021-03-04
発明の名称還元剤、ガスの製造方法および変換効率増加方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01J 23/80 20060101AFI20240409BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】二酸化炭素の一酸化炭素への変換効率が高く、例えば、ケミカルルーピング法に利用可能な還元剤、ならびにかかる還元剤を使用したガスの製造方法および変換効率増加方法を提供する。
【解決手段】本発明の還元剤は、二酸化炭素の還元により炭素有価物を生成する還元剤であって、複数の細孔を有し、安息角が45°以上である粒状の担体と、該担体に担持され、酸素イオン伝導性を有する酸素キャリアとを含むことを特徴とする。また、本発明の還元剤は、前記担体の平均細孔径は、0.1nm以上であることが好ましい。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素の還元により炭素有価物を生成する還元剤であって、
複数の細孔を有し、安息角が45°以上である粒状の担体と、
該担体に担持され、酸素イオン伝導性を有する酸素キャリアとを含むことを特徴とする還元剤。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記担体の平均細孔径は、0.1nm以上である請求項1に記載の還元剤。
【請求項3】
前記担体の平均粒径は、0.1~50μmである請求項1または2に記載の還元剤。
【請求項4】
前記担体の比表面積は、400m

/g以上である請求項1~3のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項5】
前記担体は、周期表の第2族~第4族、第12族および第13族に属する元素のうちの少なくとも1種を含有する請求項1~4のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項6】
前記担体は、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)およびケイ素(Si)のうちの少なくとも1種を含有する請求項1~5のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項7】
前記酸素キャリアは、周期表の第2族~第4族、第11族~第13族に属する元素のうちの少なくとも2種を含有する請求項1~6のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項8】
前記酸素キャリアは、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)およびインジウム(In)のうちの少なくとも1種を含有する請求項1~7のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項9】
前記担体の含有量は、当該還元剤100mol%に対して、50mol%以上である請求項1~8のいずれか1項に記載の還元剤。
【請求項10】
当該還元剤は、前記二酸化炭素を含む原料ガスと接触させることにより、前記二酸化炭素を還元して、前記炭素有価物としての一酸化炭素を含む生成ガスを製造するのに使用される請求項1~9のいずれか1項に記載の還元剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、還元剤、ガスの製造方法および変換効率増加方法に関し、より詳しくは、例えば、ケミカルルーピング法に利用可能な還元剤、ならびにかかる還元剤を使用したガスの製造方法および変換効率増加方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、温室効果ガスの一種である二酸化炭素は、その大気中の濃度が上昇を続けている。大気中の二酸化炭素の濃度の上昇は、地球温暖化を助長する。したがって、大気中に放出される二酸化炭素を回収することは重要であり、さらに回収した二酸化炭素を有価物質に変換して再利用できれば、炭素循環社会を実現することができる。
従来、二酸化炭素から一酸化炭素を製造する方法として、逆水性ガスシフト反応を利用した方法が知られている。しかしながら、この従来の逆水性ガスシフト反応は、生成物である一酸化炭素と水とが系内に共存するため、化学平衡の制約により二酸化炭素の一酸化炭素への変換効率が低くなるという点で問題があった。
【0003】
そこで、上記問題を解決するため、ケミカルルーピング法を利用して二酸化炭素から一酸化炭素の変換(合成)が行われる。ここで言うケミカルルーピング法とは、上記逆水性ガスシフト反応を、水素による還元反応と、二酸化炭素からの一酸化炭素の生成反応との2つの反応に分割し、これらの反応を酸素キャリア(例えば、金属酸化物:MO

)によって橋渡しさせるという方法である(下記式参照)。


+ MO

→ H

O + MO
x-1
CO

+ MO
x-1
→ CO + MO

なお、上記式中、MO
x-1
は、金属酸化物の一部または全部が還元された状態を示す。
【0004】
かかるケミカルルーピング法では、それぞれの反応時には、逆反応の基質である水および一酸化炭素が共存しないため、逆水性ガスシフト反応の化学平衡よりも高い二酸化炭素の一酸化炭素への変換効率を得られる可能性がある。
例えば、特許文献1には、ケミカルルーピング法において、担体に担持されたペロブスカイト型の結晶構造を有する酸素キャリアを使用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許出願公報2020/0139351号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1では、担体の構成(例えば、サイズ、形状等)について何ら検討されておらず、二酸化炭素からの一酸化炭素(炭素有価物)への変換効率が未だ十分ではない。
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、特定の構成を有する担体を使用することにより、二酸化炭素の炭素有価物への変換効率(すなわち、炭素有価物の収率)が高く、例えば、ケミカルルーピング法に利用可能な還元剤、ならびにかかる還元剤を使用したガスの製造方法および変換効率増加方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
(1) 本発明の還元剤は、二酸化炭素の還元により炭素有価物を生成する還元剤であって、
複数の細孔を有し、安息角が45°以上である粒状の担体と、
該担体に担持され、酸素イオン伝導性を有する酸素キャリアとを含むことを特徴とする。
【0008】
(2) 本発明の還元剤では、前記担体の平均細孔径は、0.1nm以上であることが好ましい。
(3) 本発明の還元剤では、前記担体の平均粒径は、0.1~50μmであることが好ましい。
(4) 本発明の還元剤では、前記担体の比表面積は、400m

/g以上であることが好ましい。
【0009】
(5) 本発明の還元剤では、前記担体は、周期表の第2族~第4族、第12族および第13族に属する元素のうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。
(6) 本発明の還元剤では、前記担体は、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、アルミニウム(Al)およびケイ素(Si)のうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。
【0010】
(7) 本発明の還元剤では、前記酸素キャリアは、周期表の第2族~第4族、第11族~第13族に属する元素のうちの少なくとも1種を含有することが好ましい。
(8) 本発明の還元剤では、前記酸素キャリアは、マグネシウム(Mg)、セリウム(Ce)、ジルコニウム(Zr)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)およびインジウム(In)のうちの少なくとも2種を含有することが好ましい。
(9) 本発明の還元剤では、前記担体の含有量は、当該還元剤100mol%に対して、50mol%以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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