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公開番号2024060738
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-07
出願番号2022168209
出願日2022-10-20
発明の名称気体分離膜
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 69/02 20060101AFI20240425BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】窒素に対する二酸化炭素の選択分離性および二酸化炭素の透過性が良好な気体分離膜を提供すること。
【解決手段】二酸化炭素と窒素とを含む混合気体から、二酸化炭素を選択的に透過させて分離する気体分離膜であって、第1層と、前記第1層の一方の面に設けられ、二酸化炭素分離能を有する化合物で構成されている第2層と、を有し、前記第2層の平均厚さは、前記第1層の平均厚さより薄く、COSMO-RS法で計算される、前記第2層中における窒素の活量係数をγ2 N2とし、前記第2層中における二酸化炭素の活量係数をγ2 CO2とし、前記第2層の25℃における分離性能パラメーターをξ2=ln(γ2 N2)-ln(γ2 CO2)とするとき、前記第2層は、0.56<ξ2を満たすことを特徴とする気体分離膜。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
二酸化炭素と窒素とを含む混合気体から、二酸化炭素を選択的に透過させて分離する気体分離膜であって、
第1層と、
前記第1層の一方の面に設けられ、二酸化炭素分離能を有する化合物で構成されている第2層と、
を有し、
前記第2層の平均厚さは、前記第1層の平均厚さより薄く、
COSMO-RS法で計算される、前記第2層中における窒素の活量係数をγ

N2
とし、前記第2層中における二酸化炭素の活量係数をγ

CO2
とし、前記第2層の25℃における分離性能パラメーターをξ

=ln(γ

N2
)-ln(γ

CO2
)とするとき、
前記第2層は、0.56<ξ

を満たすことを特徴とする気体分離膜。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
COSMO-RS法で計算される、前記第1層中における窒素の活量係数をγ

N2
とし、前記第1層中における二酸化炭素の活量係数をγ

CO2
とし、前記第1層の25℃における分離性能パラメーターをξ

=ln(γ

N2
)-ln(γ

CO2
)とするとき、
前記第1層および前記第2層は、ξ

<ξ

を満たす請求項1に記載の気体分離膜。
【請求項3】
前記第1層および前記第2層は、0.10≦ξ

-ξ

を満たす請求項2に記載の気体分離膜。
【請求項4】
前記化合物は、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタール、ポリ乳酸、セルロース、セルロース誘導体、リグニン、またはカップリング剤に由来する構造を含む請求項1または2に記載の気体分離膜。
【請求項5】
前記化合物は、ポリジメチルシロキサンが含むメチル基のうちの一部が持つ水素原子の1つが置換基で置換されてなるポリジメチルシロキサン誘導体を含み、
前記置換基は、アミノ基、シアノ基またはフェニル基である請求項1または2に記載の気体分離膜。
【請求項6】
前記化合物は、ポリジメチルシロキサンが含むメチル基のうちの一部が持つ水素原子の1つが置換基で置換されてなるポリジメチルシロキサン誘導体を含み、
前記置換基は、π共役系の環状構造を有する有機化合物に由来する請求項1または2に記載の気体分離膜。
【請求項7】
前記化合物は、ポリジメチルシロキサンが含むメチル基のうちの一部が持つ水素原子の1つが置換基で置換されてなるポリジメチルシロキサン誘導体を含み、
前記置換基は、エステル結合および芳香環を含む請求項1または2に記載の気体分離膜。
【請求項8】
前記第2層の平均厚さは、1nm以上100nm以下である請求項1または2に記載の気体分離膜。
【請求項9】
前記第1層は、オルガノポリシロキサンを含む請求項1または2に記載の気体分離膜。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、気体分離膜に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラルの実現に向けて、大気中の二酸化炭素を取り込んで直接回収する技術が検討されている。この技術には、吸収液や吸着材に二酸化炭素を吸収、吸着させる方法である化学吸収・吸着法、気体分離膜を用いて二酸化炭素を分離する膜分離法等が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、特定のガスを選択的に透過させるガス選択透過性複合膜が開示されている。このガス選択透過性複合膜は、フィルム状高分子多孔性支持体にシロキサン化合物の薄膜を積層する、薄膜の表面層に非重合性ガスによるプラズマ処理を施す、および、その薄膜上にプラズマ重合膜を堆積する、というプロセスを経て製造されている。また、これらのプロセスにより、薄膜とプラズマ重合膜との接着性が強固なガス選択透過性複合膜が得られること、および、薄膜の厚さは1μmから30μmであること、が開示されている。さらに、このガス選択透過性複合膜を用いて、酸素、水素、ヘリウム等のガスを選択的に透過させ、分離されたガスを回収することが開示されている。そして、このようなガス選択透過性複合膜を用いることで、二酸化炭素の分離も可能になると考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭60-75320号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のガス選択透過性複合膜では、多孔性支持体上に、いずれもオルガノシロキサン化合物で構成された2層の薄膜が積層されている。1層目は、液相成膜法で成膜されたシロキサン化合物薄膜であり、2層目は、プラズマ重合法で成膜されたオルガノシラン化合物の重合物が堆積してなる薄膜である。
【0006】
本発明者が検討を重ねた結果、このような同種の材料が積層された場合、気体の選択分離性を高めにくいことがわかってきた。また、オルガノシロキサン化合物は、窒素に対する二酸化炭素の選択分離性において改善の余地があることもわかってきた。
【0007】
そこで、窒素に対する二酸化炭素の選択分離性に優れるとともに、二酸化炭素の透過性に優れる気体分離膜を実現することが課題となっている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の適用例に係る気体分離膜は、
二酸化炭素と窒素とを含む混合気体から、二酸化炭素を選択的に透過させて分離する気体分離膜であって、
第1層と、
前記第1層の一方の面に設けられ、二酸化炭素分離能を有する化合物で構成されている第2層と、
を有し、
前記第2層の平均厚さは、前記第1層の平均厚さより薄く、
COSMO-RS法で計算される、前記第2層中における窒素の活量係数をγ

N2
とし、前記第2層中における二酸化炭素の活量係数をγ

CO2
とし、前記第2層の25℃における分離性能パラメーターをξ

=ln(γ

N2
)-ln(γ

CO2
)とするとき、
前記第2層は、0.56<ξ

を満たす。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る気体分離膜を模式的に示す断面図である。
複数の化合物について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
表1に示す化合物について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
リグニンについて算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
ポリジメチルシロキサン誘導体について算出した分離性能パラメーターξ

を比較するグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の気体分離膜を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
1.気体分離膜の概要
まず、実施形態に係る気体分離膜の構成について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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