TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024058173
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165360
出願日2022-10-14
発明の名称排ガス処理装置
出願人日立造船株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01D 53/62 20060101AFI20240418BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】排ガスから二酸化炭素を容易かつ適切に回収する。
【解決手段】排ガス処理装置1は、排ガスが流れる煙道9に設けられる集じん機32と、煙道9において集じん機32の上流側に位置する薬剤供給位置P2に、二酸化炭素と化学反応する粉末状のCO2処理薬剤を供給する薬剤供給部22と、集じん機32にて捕集された捕集物を回収し、CO2処理薬剤から二酸化炭素が取り出される温度まで捕集物を加熱する捕集物加熱部41とを備える。これにより、排ガスから二酸化炭素を容易かつ適切に回収することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
排ガス処理装置であって、
排ガスが流れる煙道に設けられる集じん機と、
前記煙道において前記集じん機の上流側に位置する薬剤供給位置に、二酸化炭素と化学反応する粉末状の薬剤を供給する薬剤供給部と、
前記集じん機にて捕集された捕集物を回収し、前記薬剤から二酸化炭素が取り出される温度まで前記捕集物を加熱する捕集物加熱部と、
を備えることを特徴とする排ガス処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載の排ガス処理装置であって、
前記煙道において前記薬剤供給位置の上流側に設けられる他の集じん機と、
前記煙道において前記他の集じん機の上流側に、粉末状のアルカリ薬剤を供給する他の薬剤供給部と、
をさらに備えることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の排ガス処理装置であって、
前記捕集物加熱部において加熱された前記捕集物が、前記薬剤として再生されて前記薬剤供給部において再利用されることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の排ガス処理装置であって、
前記薬剤が金属水酸化物であり、前記捕集物加熱部において加熱された前記捕集物の水和反応により、前記捕集物が前記薬剤として再生されることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記捕集物加熱部内に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
前記捕集物加熱部から排出される二酸化炭素含有水蒸気から、水と二酸化炭素とを分離する分離部と、
をさらに備えることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記捕集物加熱部内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、
前記捕集物加熱部から排出される二酸化炭素含有ガスから、不活性ガスと二酸化炭素とを分離する分離部と、
をさらに備えることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記捕集物加熱部内に水蒸気を供給する水蒸気供給部と、
前記捕集物加熱部内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部と、
前記捕集物加熱部から排出されるガスから、水と二酸化炭素とを分離する分離部と、
前記ガスから、不活性ガスと二酸化炭素とを分離するもう1つの分離部と、
をさらに備えることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記集じん機内における前記排ガスの温度が、100~200℃であることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項9】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記集じん機にて捕集された前記捕集物の一部が、前記捕集物加熱部を経由することなく、前記薬剤供給位置に供給されることを特徴とする排ガス処理装置。
【請求項10】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の排ガス処理装置であって、
前記集じん機を通過した前記排ガスの一部が、前記煙道における前記集じん機の上流側に戻されることを特徴とする排ガス処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排ガス処理装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、石炭火力発電所や廃棄物等の焼却施設において、燃焼排ガスの二酸化炭素(CO

)回収の需要が高まっている。二酸化炭素回収技術として、従来のアミン系の化学吸収法では、有機系薬剤の性能の制約から40℃程度まで排ガス温度を下げる必要がある。無機アルカリ系の薬剤等を用いるプロセスでも、反応性・反応速度や、二酸化炭素吸収後の薬剤のリサイクルの観点から、当該薬剤等を液体に溶かした吸収液を、排ガスと接触させるプロセスが多い。
【0003】
なお、特許文献1では、飛灰に廃棄物焼却炉から排出される排ガスを接触させることにより、飛灰中に含まれるCa(OH)

、CaO等のアルカリ成分に排ガス中の二酸化炭素を反応させて炭酸化させる手法が開示されている。これにより、飛灰のpHを低下させて重金属類の溶出を抑制することが可能となる。特許文献2の排ガス処理システムでは、1段目バグフィルタおよび2段目バグフィルタが設けられる。2段目バグフィルタに吹き込まれた酸性ガス除去薬剤と排ガス中の酸性ガス成分との反応で生じた反応生成物と、該反応に使われなかった未反応の酸性ガス除去薬剤との混合物が2段目バグフィルタから排出される。当該混合物は、1段目バグフィルタの上流側のダクトへと供給されて1段目バグフィルタで有効利用される。非特許文献1の「3.2 Ca(OH)

の炭酸化」では、低湿度および高湿度の二酸化炭素雰囲気中でCa(OH)

の炭酸化を行った結果、図3の上段のように、低湿度雰囲気では、Ca(OH)

の初期含水率0%から30%にかけて炭酸化率が上昇し、初期含水率30%から60%にかけて炭酸化率が減少することが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-53873号公報
特許第6413038号公報
【非特許文献】
【0005】
野馬幸生および貴田晶子、「高アルカリ飛灰の炭酸化と処理飛灰の溶出特性」、廃棄物学会論文誌、1997年、vol.8、No.4、pp.129-137
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述の二酸化炭素回収技術において、排ガスの温度を40℃まで下げる場合には大型の設備やエネルギーが必要となり、実際には、排ガスの再加熱が必要となる場合もある。また、排ガスに対し吸収液を接触させるプロセスでは、排液の処理等が必要になり、工程が複雑になる。したがって、排ガスから二酸化炭素を容易かつ適切に回収する新規な手法が求められている。
【0007】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、排ガスから二酸化炭素を容易かつ適切に回収することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様1は、排ガス処理装置であって、排ガスが流れる煙道に設けられる集じん機と、前記煙道において前記集じん機の上流側に位置する薬剤供給位置に、二酸化炭素と化学反応する粉末状の薬剤を供給する薬剤供給部と、前記集じん機にて捕集された捕集物を回収し、前記薬剤から二酸化炭素が取り出される温度まで前記捕集物を加熱する捕集物加熱部とを備える。
【0009】
本発明の態様2は、態様1の排ガス処理装置であって、前記煙道において前記薬剤供給位置の上流側に設けられる他の集じん機と、前記煙道において前記他の集じん機の上流側に、粉末状のアルカリ薬剤を供給する他の薬剤供給部とをさらに備える。
【0010】
本発明の態様3は、態様2の排ガス処理装置であって、前記捕集物加熱部において加熱された前記捕集物が、前記薬剤として再生されて前記薬剤供給部において再利用される。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
CO2分解システム
今日
日星電気株式会社
中空糸膜
1か月前
東レ株式会社
分離膜エレメント
1か月前
株式会社竹内左官技工
攪拌機
今日
エステー株式会社
除湿剤収容具
8日前
日本原料株式会社
ろ過装置
10日前
株式会社切川物産
撹拌装置
1日前
株式会社リカバリー
無機凝集剤の製造方法
1日前
東京応化工業株式会社
多孔質膜
22日前
株式会社パイオラックス
流体フィルタ
17日前
新東工業株式会社
集塵機
29日前
日本原料株式会社
ろ過材洗浄装置
10日前
ムンタース株式会社
除湿システム
今日
日本原料株式会社
ろ過材洗浄装置
10日前
大陽日酸株式会社
排ガス処理設備
3日前
榎本ビーエー株式会社
切粉濾過装置
15日前
株式会社エフ・シー・シー
濾過膜ユニット
3日前
ジャステック株式会社
固液分離装置
22日前
株式会社大善
含水繊維系原料濃縮機
9日前
新東工業株式会社
混練機
17日前
日立造船株式会社
排ガス処理システム
3日前
株式会社キャタラー
排ガス浄化用触媒
22日前
日立造船株式会社
排ガス処理装置
15日前
東ソー株式会社
ゼオライト成形体、およびその製造方法
16日前
個人
微細気泡発生装置
16日前
株式会社日立製作所
光触媒分解装置
29日前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカ製造設備
24日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離膜
3日前
東芝ライテック株式会社
紫外線照射装置
1か月前
株式会社ナベル
液体分配具又は液体分配具組立セット
22日前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素除去装置
1か月前
コスモ石油株式会社
蒸留方法
29日前
株式会社荏原製作所
排ガス処理装置
24日前
株式会社長寿乃里
ナノバブル水供給システム及び搬送容器
16日前
ダイキン工業株式会社
流体搬送装置
29日前
横河電機株式会社
フロー合成装置
17日前
続きを見る