TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024051520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157733
出願日2022-09-30
発明の名称蒸留方法
出願人コスモ石油株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01D 3/32 20060101AFI20240404BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】沸点範囲の異なる2種類以上の留分を蒸留塔に供給し、蒸留することにより化学品を精製する蒸留方法において、必要なエネルギーを削減でき、かつ、安定的な運転が可能となる蒸留方法の提供。
【解決手段】沸点範囲の異なる2種類以上の留分D1~Dn(nは2以上の整数であり、留分の種類を示し、nが小さい方が、沸点範囲が低い留分を示す)をそれぞれ蒸留塔の異なる供給口S1~Sn(nは前記と同じであり、前記留分D1~Dnに対応する供給口を示す)に供給し、蒸留することにより化学品を精製する蒸留方法であって、前記留分D1~Dnの内の1つの留分Dpの一部を、他の1つの留分Dqに混合して得られる混合留分を、供給口Sqに供給する、蒸留方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
沸点範囲の異なる2種類以上の留分D

~D

(nは2以上の整数であり、留分の種類を示し、nが小さい方が、沸点範囲が低い留分を示す)をそれぞれ蒸留塔の異なる供給口S

~S

(nは前記と同じであり、前記留分D

~D

に対応する供給口を示す)に供給し、蒸留することにより化学品を精製する蒸留方法であって、
前記留分D

~D

の内の1つの留分D

の一部を、他の1つの留分D

に混合して得られる混合留分を、供給口S

に供給する、蒸留方法。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記供給口S

~S

は、前記蒸留塔の塔頂から塔底方向に順番に位置する、請求項1に記載の蒸留方法。
【請求項3】
前記留分D

の沸点範囲は、前記他の1つの留分D

の沸点範囲より低い、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項4】
前記留分D

の流量[kL/h]を100%としたときの、前記留分D

の流量[kL/h]の割合が、2~15%である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項5】
前記留分D

の流量[kL/h]を100%としたときの、前記留分D

に混合する前記留分D

の流量[kL/h]の割合が、40%以上である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項6】
前記留分D

の流量[kL/h]を100%としたときの、前記留分D

に混合する前記留分D

の流量[kL/h]の割合が、1~15%である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項7】
前記留分D

~D

の総流量[kL/h]を100%としたときの、前記供給口S

に供給する留分D

の流量[kL/h]の割合が、5%以下である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項8】
前記留分D

は、留分D

である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項9】
前記nは2以上7以下である、請求項1又は2に記載の蒸留方法。
【請求項10】
前記nは2である、請求項9に記載の蒸留方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蒸留方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
蒸留は、液体の蒸気圧の差を利用して、混合物から目的の物質を分離する操作である。蒸留は、化学工業において、精製、分離、回収等の工程で広く用いられている。
【0003】
例えば、石油製品を製造する原油の精製プロセスでは、蒸留は非常に重要である。原油はまず、常圧蒸留装置で常圧蒸留され、オフガス、LPG、直留ナフサ、直留灯油、直留軽油、常圧蒸留残渣油等の留分に分離される。これらの留分は、さらに脱硫工程、蒸留工程等の精製工程を経て、石油製品が製造される。
【0004】
特許文献1は、原油を常圧蒸留装置で常圧蒸留して得られた直留軽油を、特定の構造を有する水素化脱硫触媒を用いて水素化処理(脱硫処理)することを特徴とする炭化水素油の精製方法を開示している。
【0005】
特許文献1に記載の方法によって得られた炭化水素油(脱硫直留軽油)は、ナフサ留分、ガス等を含むため、さらなる精製工程を経て、石油製品である軽油が製造される。
【0006】
具体的には、前記脱硫直留軽油を蒸留塔に供給し、蒸留を行い、軽質留分と、重質留分に分離する。前記軽質留分は、前記軽質留分に含まれるガスを分離した後に前記重質留分に混合し、混合留分とする。前記混合留分を蒸留塔に供給し、再度蒸留を行い、蒸留塔の塔頂からナフサ留分、ガス等が排出され、蒸留塔の塔底から石油製品である軽油が製造される(以下、この精製方法を「精製方法1」ともいう)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-7098号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例えば、石油製品である軽油は、引火点が高いことが求められる。軽油の引火点は、軽油中のナフサ留分の含有量と関係があり、ナフサ留分の含有量が低い軽油は引火点が高くなる。すなわち、引火点の高い軽油を得るためには、精製方法1における2番目の蒸留におけるナフサ留分の分離が重要となる。ナフサ留分を充分に分離する方法として、塔底部からスチームを投入して蒸留塔内の留分の分圧を下げることによりナフサ留分の蒸留を促進する方法が知られている。
【0009】
本願の発明者は、エネルギー削減の観点から、スチーム供給量を削減することを目的に精製方法1の改良検討を行った。具体的には、前記ガスを分離した後の前記軽質留分と、前記重質留分を混合せずに、蒸留塔の別々の供給口より蒸留塔に供給して蒸留を行う精製方法(以下、「精製方法2」ともいう)を検討した。なお、精製方法2においては、前記軽質留分を蒸留塔の塔頂側の供給口から、前記重質留分を蒸留塔の塔底側の供給口から蒸留塔に供給する。
【0010】
その結果、精製方法2によると、精製方法1と比べ、スチーム供給量を低減しても同等の引火点を有する軽油を製造可能となることを見出した。一方、精製方法2の場合、精製方法1と比較して蒸留塔の塔頂付近の温度が低下するという知見も得られた。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
CO2分解システム
2日前
日星電気株式会社
中空糸膜
1か月前
東レ株式会社
分離膜エレメント
1か月前
東レ株式会社
分離膜エレメント
1か月前
株式会社竹内左官技工
攪拌機
2日前
エステー株式会社
除湿剤収容具
10日前
日本原料株式会社
ろ過装置
12日前
株式会社切川物産
撹拌装置
3日前
株式会社リカバリー
無機凝集剤の製造方法
3日前
株式会社パイオラックス
流体フィルタ
19日前
東京応化工業株式会社
多孔質膜
24日前
新東工業株式会社
集塵機
1か月前
日本原料株式会社
ろ過材洗浄装置
12日前
ムンタース株式会社
除湿システム
2日前
大陽日酸株式会社
排ガス処理設備
5日前
日本原料株式会社
ろ過材洗浄装置
12日前
株式会社大善
含水繊維系原料濃縮機
11日前
ジャステック株式会社
固液分離装置
24日前
株式会社大真空
二酸化炭素捕集モジュール
1か月前
榎本ビーエー株式会社
切粉濾過装置
17日前
株式会社エフ・シー・シー
濾過膜ユニット
5日前
東レ株式会社
多孔質中空糸膜およびその製造方法
1か月前
日立造船株式会社
排ガス処理システム
5日前
新東工業株式会社
混練機
19日前
株式会社キャタラー
排ガス浄化用触媒
24日前
日立造船株式会社
排ガス処理装置
17日前
旭化成株式会社
中空糸膜モジュール
1か月前
東ソー株式会社
ゼオライト成形体、およびその製造方法
18日前
個人
微細気泡発生装置
18日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離膜
5日前
株式会社トクヤマ
セメントクリンカ製造設備
26日前
株式会社日立製作所
光触媒分解装置
1か月前
株式会社ナベル
液体分配具又は液体分配具組立セット
24日前
東芝ライテック株式会社
紫外線照射装置
1か月前
本田技研工業株式会社
二酸化炭素除去装置
1か月前
コスモ石油株式会社
蒸留方法
1か月前
続きを見る