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公開番号2024054927
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022161400
出願日2022-10-06
発明の名称多孔質膜
出願人東京応化工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B01D 61/00 20060101AFI20240411BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】膜蒸留を行う場合に、高い透過流束と、精製された液体の高純度化とを両立できる多孔質膜と、当該多孔質膜を膜蒸留用の膜として備える膜蒸留モジュールと、前述の多孔質膜を膜蒸留膜として用いた膜蒸留による精製された液体の製造方法とを提供すること。
【解決手段】親水性主面と当該親水性主面の裏面である疎水性主面とを有し、親水性主面の水の接触角が、0°超10°未満であり、疎水性主面の水の接触角が、70°超130°以下である多孔質膜を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
膜蒸留法において、精製対象の粗液体の蒸気を透過させることで、精製された液体を取得するために用いられる多孔質膜であって、
前記多孔質膜が、親水性主面と、前記親水性主面の裏面である疎水性主面とを有し、
前記親水性主面の水の接触角が、0°超10°未満であり、
前記疎水性主面の水の接触角が、70°超130°以下である、多孔質膜。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記多孔質膜が、フッ素樹脂以外の樹脂材料からなり、前記疎水性面に対して、フッ素化合物を結合させる処理か、フッ素化炭化水素を含むガスに由来するプラズマ処理がなされている、請求項1に記載の多孔質膜。
【請求項3】
前記親水性面に対して、酸素プラズマ処理、水蒸気プラズマ処理、及び深紫外線照射の少なくとも1つが行われている、請求項2に記載の多孔質膜。
【請求項4】
前記多孔質膜の透気度が、20秒以上150秒以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の多孔質膜。
【請求項5】
前記疎水性主面の表面を構成する元素の比率において、フッ素原子の元素比率が10atm%以上である、請求項2又は3に記載の多孔質膜。
【請求項6】
前記疎水性主面における、フッ素原子を含む領域の厚さが0.1nm以上である、請求項5に記載の多孔質膜。
【請求項7】
前記樹脂材料が、ポリイミド及びポリエーテルスルホンからなる群より選択される1種以上である、請求項2又は3に記載の多孔質膜。
【請求項8】
前記粗液体が、水溶性の不純物を含む水である、請求項1又は2に記載の多孔質膜。
【請求項9】
電気伝導度が100μS/cm以上300μS/cm以下であり、温度が40℃以上60℃以下である前記粗液体を、膜蒸留法により精製する場合において、
前記多孔質膜を透過して回収される、単位面積及び単位時間あたりの前記精製された液体の量である透過流束が、4.0Kg/m

・h超であり、
前記精製された液体の電気伝導度が、10μS/cm未満である、請求項1又は2に記載の多孔質膜。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の多孔質膜を、膜蒸留用の膜として備える、膜蒸留モジュール。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、膜蒸留に用いられる親水性主面及び当該親水性主面の裏面に疎水性主面を有する多孔質膜と、当該多孔質膜を膜蒸留用の膜として備える膜蒸留モジュールと、前述の多孔質膜を膜蒸留用の膜として用いた膜蒸留による精製された液体の製造方法と、に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
膜蒸留法は、多孔質膜で隔てられた2つの液体の温度差から生じる蒸気圧により、多孔質膜に蒸気を透過させ粗液体を精製する方法である。膜蒸留法は、粗液体の精製において逆浸透膜法のように高い圧力を要しない。このため、膜蒸留法は、粗液体の精製の低コスト化に寄与することが期待されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-200770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、膜蒸留法では蒸気圧という弱い圧力を利用しているため、単位時間当たりの粗液体の精製量が少ない。粗液体の精製量を増加させるため、透過流束を上昇させる方法として、多孔質膜の孔径を大きくする方法が考えられる。しかし、当該方法では、例えば、海水淡水化において、精製水の電気伝導率が増加する問題が生じる。つまり、透過流束の上昇と、精製された液体の高純度化とはトレードオフの関係にある。このように、膜蒸留法における高い透過流束と、精製された液体の高純度化との両立が困難である。
【0005】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、膜蒸留を行う場合に、高い透過流束と、精製された液体の高純度化とを両立できる多孔質膜と、当該多孔質膜を膜蒸留用の膜として備える膜蒸留モジュールと、前述の多孔質膜を膜蒸留膜として用いた膜蒸留による精製された液体の製造方法とを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、親水性主面と当該親水性主面の裏面である疎水性主面とを有し、親水性主面の水の接触角が、0°超10°未満であり、疎水性主面の水の接触角が、70°超130°以下である多孔質膜を用いることによって、上記課題が解決されること見出し、本発明に至った。具体的には以下のものを提供する。
【0007】
本発明の第1の態様は、膜蒸留法において、精製対象の粗液体の蒸気を透過させることで、精製された液体を取得するために用いられる多孔質膜であって、
多孔質膜が、親水性主面と、親水性主面の裏面である疎水性主面とを有し、
親水性主面の水の接触角が、0°超10°未満であり、
疎水性主面の水の接触角が、70°超130°以下である、多孔質膜である。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様にかかる多孔質膜を、膜蒸留用の膜として備える、膜蒸留モジュールである。
【0009】
本発明の第3の態様は、精製対象の粗液体を、第1の態様にかかる多孔質膜に接触させることと、
粗液体に由来する蒸気が多孔質膜を透過している途中、又は透過した後に、蒸気を凝縮させて精製された液体を得ることを含む、膜蒸留による精製された液体の製造方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、膜蒸留を行う場合に、高い透過流束と、精製された液体の高純度化とを両立できる多孔質膜と、当該多孔質膜を蒸留用の膜として備える膜蒸留モジュールと、前述の多孔質膜を蒸留用の膜として用いた膜蒸留により精製された液体の製造方法とを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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