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公開番号2024010668
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-24
出願番号2023112906
出願日2023-07-10
発明の名称排気浄化フィルタ、排気浄化装置、および放射性粉塵の除去システム
出願人新日本空調株式会社,日進技研株式会社
代理人弁理士法人永井国際特許事務所
主分類G21F 9/02 20060101AFI20240117BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】放射性粉塵からの放射線によって劣化しづらい排気浄化フィルタを提供する。
【解決手段】作業エリア2で発生した放射性粉塵を含む排気EHから放射性粉塵を除去する排気浄化フィルタ7であって、排気浄化フィルタ7は筒形状であり、排気EHが排気浄化フィルタ7の外側から内側に通過する過程で、排気EH中の放射性粉塵が排気浄化フィルタ7に捕捉され、浄化された排気PEHが排気浄化フィルタ7の筒内を通って排気浄化フィルタ7の外に排出される構成とされ、排気浄化フィルタ7はメインフィルタを有し、メインフィルタは金属繊維のシートを含み、排気浄化フィルタ7は洗浄可能であり、排気浄化フィルタ7を洗浄する段階で、排気浄化フィルタ7の筒内に噴射される圧縮空気が排気浄化フィルタ7の内側から外側へ通過し、その過程で排気浄化フィルタ7が捕捉している放射性粉塵を排気浄化フィルタ7の外側に吹き落とす構成である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
作業エリアで発生した放射性粉塵を含む排気から放射性粉塵を除去する排気浄化フィルタであって、
前記排気浄化フィルタは筒形状であり、前記排気が前記排気浄化フィルタの外側から内側に通過する過程で、前記排気中の放射性粉塵が前記排気浄化フィルタに捕捉され、浄化された排気が前記排気浄化フィルタの筒内を通って前記排気浄化フィルタの外に排出される構成とされ、
前記排気浄化フィルタはメインフィルタを有し、
前記メインフィルタは金属繊維のシートを含み、
前記排気浄化フィルタは洗浄可能であり、
前記排気浄化フィルタを洗浄する段階で、前記排気浄化フィルタの筒内に噴射される圧縮空気が前記排気浄化フィルタの内側から外側へ通過し、その過程で前記排気浄化フィルタが捕捉している放射性粉塵を前記排気浄化フィルタの外側に吹き落とす構成である、
ことを特徴とする排気浄化フィルタ。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記排気浄化フィルタは前記メインフィルタの形状を保持する形状保持手段を有し、
前記形状保持手段は金属メッシュ部材を含み、
前記排気浄化フィルタは、平坦な前記メインフィルタの表側および裏側に、または平坦な前記メインフィルタの表側もしくは裏側に、平坦な前記形状保持手段を積層し、その積層体を蛇腹状に折り曲げてそれを筒状に形成したものである請求項1記載の排気浄化フィルタ。
【請求項3】
前記メインフィルタは、
前記排気浄化フィルタの外側に位置する表層と、前記排気浄化フィルタの内側に位置する裏層と、前記表層と前記裏層の間に位置する中間層を有する積層構造からなり、
前記表層および前記裏層の金属繊維の繊維径が、前記中間層の金属繊維の繊維径よりも大きい請求項1記載の排気浄化フィルタ。
【請求項4】
前記メインフィルタは複数の層からなり、
前記排気浄化フィルタの外側に位置する層の金属繊維の繊維径が、前記排気浄化フィルタの内側に位置する層の繊維径よりも大きい請求項1記載の排気浄化フィルタ。
【請求項5】
作業エリアで発生した放射性粉塵を含む排気から放射性粉塵を除去する排気浄化フィルタを備えた排気浄化装置であって、
前記排気浄化フィルタは筒形状であり、前記排気が前記排気浄化フィルタの外側から内側に通過する過程で、前記排気中の放射性粉塵が前記排気浄化フィルタに捕捉され、浄化された排気が前記排気浄化フィルタの筒内を通って前記排気浄化フィルタの外に排出される構成とされ、
前記排気浄化フィルタはメインフィルタを有し、
前記メインフィルタは金属繊維のシートを含み、
前記排気浄化フィルタは洗浄可能であり、
前記排気浄化フィルタを洗浄する段階で、前記排気浄化フィルタの筒内に噴射された圧縮空気が前記排気浄化フィルタの内側から外側へ通過する過程で、前記排気浄化フィルタが捕捉している放射性粉塵を前記排気浄化フィルタの外側に吹き落とす構成である、
ことを特徴とする排気浄化装置。
【請求項6】
前記排気浄化装置は、
前記排気浄化フィルタの筒内に圧縮空気を噴射する噴射部を有し、
前記噴射部は噴射ノズルを有し、
前記噴射ノズルの軸方向が前記排気浄化フィルタの軸方向と同じである、請求項5記載の排気浄化装置。
【請求項7】
前記排気浄化装置は、
その内部空間を複数の小空間に仕切る仕切り壁と、
前記排気浄化フィルタの筒内に圧縮空気を噴射する噴射部と、を有し、
前記排気浄化フィルタは、前記仕切り壁によって形成された複数の前記小空間にそれぞれ配置されており、
前記仕切り壁は、
一部の前記小空間の内部に配置された前記排気浄化フィルタに対して前記噴射部から噴射された前記圧縮気体が、隣接する他の前記小空間の内部に配置された前記排気浄化フィルタに直接衝突することを妨げるものである請求項5記載の排気浄化装置。
【請求項8】
前記排気浄化装置には取り付け板が設けられ、
前記排気浄化フィルタを支持する筐体を有し、
前記筐体は、前記排気浄化フィルタが固定される上板部と、前板部と、前板部に対して間隔を空けて配される後板部と、前板部と後板部との側部を連結する側板部とを有し、前板部の上端縁、後板部の上端縁及び側板部の上端縁のそれぞれが上板部と連結する下部開放の箱形をなすものであり、
前記筐体が前記取り付け板に固定される、
請求項5記載の排気浄化装置。
【請求項9】
前記筐体の内部空間は、
截頭錐体の形状をなし、前記前板部の下端縁と、前記後板部の下端縁と、前記側板部の下端縁とで構成される周長を截頭錐体の下面の周長とし、上板部の周長を截頭錐体の上面の周長としたときに、
前記前板部の下端縁と、前記後板部の下端縁と、前記側板部の下端縁とで構成される周長が、上板部の周長よりも長いものとなっている、
請求項8記載の排気浄化装置。
【請求項10】
前記排気浄化フィルタが支持された前記筐体は、カートリッジ式構造となっており、前記取り付け板に取り付け及び取り外し可能に固定され、
前記筐体は、前記排気浄化装置のケーシングから出し入れ可能とされるものである、
請求項8記載の排気浄化装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排気中の放射性粉塵を除去して浄化された排気を得るために用いる排気浄化フィルタ、前記排気浄化フィルタを備えた排気浄化装置、および前記排気浄化装置を備えた放射性粉塵の除去システムに関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
原子力発電所及び原子力施設の廃炉作業においては大量の放射性粉塵(放射能を含む粉塵、放射線を帯びた粉塵のことをいう。以下、同じ。)が発生する。大量の放射性粉塵は廃炉作業員の被曝や、廃炉作業エリア外への放射能汚染拡大のおそれに繋がる。そのため、作業エリア内の放射性粉塵の濃度を低減させることが必要になる。それとともに、作業エリア内を負圧に保持して、作業エリア内から作業エリア外に放射性物質が漏洩することを防止する必要もある。
【0003】
このような現場においては微細な放射性粉塵を除去する高性能フィルタ(例えばHEPAフィルタ)を搭載した濾過装置を用いることが好ましい。しかし、この高性能フィルタは様々な大きさの粉塵を処理するため目が詰まりやすく、頻繁に交換しなければならない。そのため、結果的に放射性廃棄物を増やしてしまうことになる。大量の放射性粉塵を捕捉した高性能フィルタに人が近づくことは被曝の観点からも問題があるため、フィルタの交換頻度を最小限度にすることが望まれる。
【0004】
排気中の放射性粉塵を除去する技術としては、下記特許文献1および2に開示されたものがある。
【0005】
特許文献1に開示された二次生成物回収処理システムは、解体環境エリアに設けられた局所排風囲いと、この局所排風囲いで回収された二次生成物をろ過して回収するフィルタと、このフィルタの出口側に接続した排気ファンと、この排気ファンからの排気を前記解体環境エリアへ戻し循環させる循環ラインとを具備したことを特徴としている。このシステムの効果として、解体部位から発生する二次生成物を効率的に回収することができること、また、排気を閉鎖系の回収システムで処理することにより、外部に排気を出すことなく、安全性が向上すること、などが示されている。
【0006】
特許文献2に開示された粉塵用カートリッジフィルタは、中空筒状のフィルタ本体部と板状のプレフィルタ部とを組み合わせ、濾過面積を大きくしてフィルタの長寿命化を図っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2003-185794号公報
特開2000-300926号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の二次生成物回収処理システムでは、循環ラインの前段に設けるフィルタとして、どのような種類のフィルタを用いるのかが明らかにされていない。仮に、このフィルタとしてポリエステル樹脂などからなる一般的なフィルタを用いると、放射線に対する耐性が低く、劣化しやすい。
【0009】
また、解体環境エリアからの排気中に鋭利な微粉などが含まれていると、この微粉等によってフィルタが破損するおそれがあるため、この点からもフィルタの交換頻度が多くなるという問題がある。
【0010】
また、解体環境エリアからの排気中に含まれる粉塵の種類によっては(例えば排気中に溶断やグラインダ等による切断をしたときの火花が含まれている場合)、フィルタが燃えて火災が発生するおそれもあった。
(【0011】以降は省略されています)

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