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公開番号2024000515
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-05
出願番号2023094534
出願日2023-06-08
発明の名称超高強度コンクリート杭製造方法及び加振機
出願人日本ヒューム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B28B 21/34 20060101AFI20231225BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】遠心力成形で超高強度コンクリート杭を製造可能な超高強度コンクリート杭製造方法を提供する。
【解決手段】
コンクリート杭の製造方法として、パイル型枠1の外周に特定間隔でキャス2を設け、キャス2の下部をランナーホイール3で支持し、杭成形装置10キャス2と回動するランナーホイール3の摩擦伝導で型枠を回転させる遠心力成形を行う。この型枠には、低スランプの高強度コンクリート4を充填する。そして、キャス2の下部から加振機5により振動を付加して、遠心力成形する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
型枠の外周に特定間隔でキャスを設け、該キャスの下部をランナーホイールで支持し、前記キャスと回動する前記ランナーホイールの摩擦伝導で前記型枠を回転させる遠心力成形によるコンクリート杭の製造方法であって、
低スランプの高強度コンクリートを充填し、
前記キャスの下部から加振機により振動を付加して、遠心力成形する
ことを特徴とする超高強度コンクリート杭製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記加振機は、
複数の突起が形成され該複数の突起が前記キャスの下部から前記キャスの回転に応じて押圧を加えつつ回動する歯車状部と、該歯車状部を軸支して前記押圧を付加する押圧部とを備える
ことを特徴とする請求項1に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項3】
前記振動は、遠心加速度で10G以下の回転の際にのみ付加される
ことを特徴とする請求項1に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項4】
前記振動により、遠心力成形時に発生する遠心加速度の100~2000倍の重力加速度を付加する
ことを特徴とする請求項1に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項5】
前記高強度コンクリートは、スランプが0~4cmの範囲である
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項6】
前記高強度コンクリートに用いられるセメントは、普通セメント、早強セメント、中庸熱セメント、又は低熱セメントであり、
水結合材比が10~18%である
ことを特徴とする請求項5に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項7】
前記セメントが普通セメントの場合、セメント500~650kg/m
3
、混和材100~280kg/m
3
、水100~140kg/m
3
、細骨材500~600kg/m
3
、粗骨材900~1200kg/m
3
、及び減水剤10~20kg/m
3
の配合とし、水結合材比を10~18%とし、
前記セメントが早強セメント、中庸熱セメント、又は低熱セメントの場合、1kg/m
3
の単位量あたり、セメント500~650kg/m
3
、混和材100~280kg/m
3
、水100~140kg/m
3
、細骨材500~600kg/m
3
、粗骨材900~1200kg/m
3
、及び減水剤10~20kg/m
3
の配合とし、水結合材比を10~13%とする
ことを特徴とする請求項6に記載の超高強度コンクリート杭製造方法。
【請求項8】
型枠の外周に特定間隔でキャスを設け、該キャスの下部をランナーホイールで支持し、前記キャスと回動する前記ランナーホイールの摩擦伝導で前記型枠を回転させる遠心力成形によるコンクリート杭の製造に用いる加振機であって、
複数の突起が形成され該複数の突起が前記キャスの下部から前記キャスの回転に応じて押圧を加えつつ回動する歯車状部と、
前記歯車状部を軸支して前記押圧を付加する押圧部とを備える
ことを特徴とする加振機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、特に高強度コンクリートを用いた超高強度コンクリート杭製造方法、及び加振機に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、細長い円筒状のプレキャストコンクリート構造物である「既製杭」等と呼ばれるコンクリート杭が、建造物の基礎に埋め込む基礎工事等に用いられている。
【0003】
このコンクリート杭は、通常、遠心力成形法によって製造される。
遠心力成形法は、コンクリートの練混ぜに必要な余剰となる水を遠心力によって脱水することで、見かけの水セメント比(以下W/C)を小さくして締め固める製造法である。遠心力成形法は、外面の型枠側が非常に緻密で高耐久となること、内型枠が不要となること等のメリットがある。
【0004】
一方、近年、コンクリート用混和剤の発達により、練混ぜに必要な水量を極力少なくし、遠心力によって脱水することができないほど少ない水量での高強度コンクリートの製造が可能になった。
【0005】
ここで、特許文献1を参照すると、型枠の外周に適当間隔で多数のキャスティング(キャス)を取り付け、このキャスの下部を金属製のランナーホイールで支持し、キャスと回転するランナーホイールの摩擦伝導で型枠に回転を与える遠心力成型によるコンクリート管の製造方法において、上記型枠にランナーホイールによる回転の他に、その上方から振動機による振動を与え、ゼロスランプの超硬練りコンクリートを遠心力と振動との併用によって成型するコンクリート管の製造方法が記載されている。
この製造方法によれば、ゼロスランプの超硬練りの高強度コンクリートの使用が可能で、しかも安全性の面からも優れたコンクリート管を製造可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平06-254831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1のコンクリート管製造方法は、比較的径が大きなヒューム管用の技術であった。この技術は、細長い円筒状のコンクリート杭には、上からでは十分な振動がかけられないため、適用できなかった。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の問題を解消し、高強度コンクリートを用いた超高強度コンクリート杭製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、型枠の外周に特定間隔でキャスを取り付け、該キャスの下部をランナーホイールで支持し、前記キャスと回動する前記ランナーホイールの摩擦伝導で前記型枠を回転させる遠心力成形によるコンクリート杭の製造方法であって、低スランプの高強度コンクリートを充填し、前記キャスの下部から加振機により振動を付加して、遠心力成形することを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記加振機は、複数の突起が形成され該複数の突起が前記キャスの下部から前記キャスの回転に応じて押圧を加えつつ回動する歯車状部と、該歯車状部を軸支して前記押圧を付加する押圧部とを備えることを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記振動は、遠心加速度で10G以下の回転の際にのみ付加されることを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記振動により、遠心力成形時に発生する遠心加速度の100~2000倍の重力加速度を付加することを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記高強度コンクリートは、スランプが0~4cmの範囲であることを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記高強度コンクリートに用いられるセメントは、普通セメント、早強セメント、中庸熱セメント、又は低熱セメントであり、水結合材比が10~18%であることを特徴とする。
本発明の超高強度コンクリート杭製造方法は、前記セメントが普通セメントの場合、セメント500~650kg/m
3
、混和材100~280kg/m
3
、水100~140kg/m
3
、細骨材500~600kg/m
3
、粗骨材900~1200kg/m
3
、及び減水剤10~20kg/m
3
の配合とし、水結合材比を10~18%とし、前記セメントが早強セメント、中庸熱セメント、又は低熱セメントの場合、1kg/m
3
の単位量あたり、セメント500~650kg/m
3
、混和材100~280kg/m
3
、水100~140kg/m
3
、細骨材500~600kg/m
3
、粗骨材900~1200kg/m
3
、及び減水剤10~20kg/m
3
の配合とし、水結合材比を10~13%とすることを特徴とする。
本発明の加振機は、型枠の外周に特定間隔でキャスを取り付け、該キャスの下部をランナーホイールで支持し、前記キャスと回動する前記ランナーホイールの摩擦伝導で前記型枠を回転させる遠心力成形によるコンクリート杭の製造に用いる加振機であって、複数の突起が形成され該複数の突起が前記キャスの下部から前記キャスの回転に応じて押圧を加えつつ回動する歯車状部と、前記歯車状部を軸支して前記押圧を付加する押圧部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、低スランプの高強度コンクリートを充填し、キャスの下部から加振機により振動を付加しつつ遠心力成形することで、高強度コンクリートを用いた超高強度コンクリート杭製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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