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公開番号2023062597
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-05-08
出願番号2021172660
出願日2021-10-21
発明の名称心毒性評価方法
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12Q 1/02 20060101AFI20230426BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】高い精度の心毒性評価方法を提供する。
【解決手段】少なくとも培養面が脂環構造含有重合体で構成された培養容器内で、心筋細胞を、該心筋細胞の拍動が確認されるまで培地中で培養し、その後、該培地に評価対象の薬剤を添加し、該薬剤を培養した前記心筋細胞に接触させ、その後、培養した前記心筋細胞の拍動をカルシウムイメージングによりモニタリングし、前記薬剤の心毒性を評価する、心毒性評価方法を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも培養面が脂環構造含有重合体で構成された培養容器内で、心筋細胞を、該心筋細胞の拍動が確認されるまで培地中で培養し、その後、
該培地に評価対象の薬剤を添加し、該薬剤を培養した前記心筋細胞に接触させ、その後、
培養した前記心筋細胞の拍動をカルシウムイメージングによりモニタリングし、前記薬剤の心毒性を評価する、心毒性評価方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記心毒性は、QT延長率により評価される、請求項1に記載の心毒性評価方法。
【請求項3】
前記脂環構造含有重合体がノルボルネン系開環重合体水素化物である、請求項1または2に記載の心毒性評価方法。
【請求項4】
前記培養面の表面自由エネルギーが30~37mN/mである、請求項1~3のいずれかに記載の心毒性評価方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、心毒性評価方法に関し、特に、新規薬剤に関して、副作用予測や臨床試験前のヒトへの投与量決定のために、薬物誘導性の心毒性を評価する方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、MEA(Micro Electrode Arrays)を用いた心毒性の評価方法(MEA法)の検討が進んでいる。当該評価方法は、MEAにより心筋細胞シートから得られる細胞外活動電位の波形に現れるFPD(Field Potential Duration)が、心電図におけるQT延長に相当するという知見に基づくものである。
しかしながら、上記の評価方法は、操作が煩雑な上、データを得るのに時間がかかるという問題があった。
【0003】
上記問題に鑑み、本発明者らは、脂環構造含有重合体を材料とする培養容器を用いて、心筋細胞から分泌される心疾患のバイオマーカーを測定し、評価対象の薬剤の心毒性を評価する方法を提案している。(特許文献1、特許文献2)。このような心毒性評価方法によれば、心筋細胞シートを作製する必要がないため、操作が簡便となり、データ取得までの時間を短縮することができる。
【0004】
ところで、培養細胞の観察手法として、細胞の画像解析を利用した多くの方法が開発されており、培養心筋細胞の観察にも用いられている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/066396号
国際公開第2020/129774号
特開2014-076000号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者らにより更なる検討が進められた結果、提供元(研究機関/製造メーカー等)が異なる細胞間でデータのばらつきが生じ、評価の精度に影響を及ぼし得ることが判明した。また、同じ提供元であっても、細胞の製造ロットの違いにより、同様に、データのばらつきが生じることが判明した。
【0007】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、評価に使用する細胞が与える影響を低減し、高い精度の心毒性評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の知見に基づきなされたものであって、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の一態様は、少なくとも培養面が脂環構造含有重合体で構成された培養容器内で、心筋細胞を、該心筋細胞の拍動が確認されるまで培地中で培養し、その後、該培地に評価対象の薬剤を添加し、該薬剤を培養した前記心筋細胞に接触させ、その後、培養した前記心筋細胞の拍動をカルシウムイメージングによりモニタリングし、前記薬剤の心毒性を評価する、心毒性評価方法である。
このような方法により、細胞の個体差(培養環境や細胞ソースの違いにより生じる細胞/細胞群間の相違)に起因するデータのバラツキが低減され、再現性の高い測定を行うことができる。さらに、簡便かつ短時間で評価できることに加えて、一度の測定で多くのデータを取得することができる。
【0009】
また、上記態様では、前記心毒性は、QT延長率により評価されることが好ましい。
ここで、QT延長率とは、評価対象の薬剤の毒性に起因して拍動の波形が横軸方向に伸長(または短縮)される割合を指し、基本的には、毒性が高くなるにつれて、QT延長率の変動(プラスまたはマイナス)が大きくなる。
【0010】
また、上記態様では、前記脂環構造含有重合体がノルボルネン系開環重合体水素化物であることが好ましい。脂環構造含有重合体のなかでもノルボルネン系開環重合体水素化物で培養容器の培養面を構成することにより、測定値のバラツキがさらに低減されるためである。
(【0011】以降は省略されています)

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