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公開番号2025179845
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2025137561,2023187424
出願日2025-08-21,2019-06-03
発明の名称ATXN2発現を制御するためのオリゴヌクレオチド
出願人エフ. ホフマン-ラ ロシュ アーゲー,F. HOFFMANN-LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
代理人弁理士法人 津国
主分類C12N 15/113 20100101AFI20251203BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】インビボおよびインビトロの両方にてATXN2を制御するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。
【解決手段】標的細胞内でATXN2の発現を調節可能なアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。オリゴヌクレオチドはATXN2 mRNAにハイブリダイズする。本発明は更に、オリゴヌクレオチドの抱合体、ならびに、オリゴヌクレオチドを使用して、脊髄小脳失調症2型(SCA2)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー性前頭側頭型認知症(FTD)、パーキンソニズム、およびTDP-43タンパク質症を伴う状態などの神経変性病を治療するための医薬組成物および方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
配列番号1516、6、1505、1506、1507、1508、1509、1510、1511、1512、1513、1514、1515、1517、1518、1519、1520、1521、1522、1523、1524、および1525からなる群から選択される配列に100%の相補性などの少なくとも90%の相補性である、10~22ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含む、10~30ヌクレオチド長のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号7、13、14、15、17、18、105、154、161、162、238、385、388、391、398、399、401、401、423、468、477、534、843、844、845、847、848、849、850、851、852、853、854、906、974、1003、1004、1045、1054、1180、1246、1247、1248、1361、1408、および1504からなる群から選択される配列;または、これらの少なくとも14個の連続ヌクレオチドを含む、請求項1に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項3】
前記連続ヌクレオチド配列が、配列番号7、13、14、15、17、18、105、385、388、391、1246、1247、1248、および1504からなる群から選択される配列;または、これらの少なくとも14個の連続ヌクレオチドを含む、請求項1または2のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項4】
前記連続ヌクレオチド配列中の1つ以上のヌクレオシドが、2’糖修飾ヌクレオシドである、請求項1~3に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項5】
前記1つ以上の2’糖修飾ヌクレオシドが、2’-O-アルキル-RNA、2’-O-メチル-RNA、2’-アルコキシ-RNA、2’-O-メトキシエチル-RNA、2’-アミノ-DNA、2’-フルオロ-DNA、アラビノ核酸(ANA)、2’-フルオロ-ANA、およびLNAヌクレオシドからなる群から独立して選択される、請求項4に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項6】
前記1つ以上の修飾ヌクレオシドがLNAヌクレオシドである、請求項4~5のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項7】
前記連続ヌクレオチド配列中の少なくとも1つのヌクレオシド間結合がホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項1~6のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項8】
前記連続ヌクレオチド配列中の全てのヌクレオシド間結合がホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、請求項7に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項9】
前記オリゴヌクレオチドが、ヒトRNaseH1などのRNaseHを動員することができる、請求項1~8のいずれか一項に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
【請求項10】
前記アンチセンスオリゴヌクレオチド、またはその連続ヌクレオチド配列が、式5’-F-G-F’-3’のギャップマーからなる、またはこれを含む、請求項9に記載のアンチセンスオリゴヌクレオチド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ataxin2をコードする核酸(ATXN2)に相補的な、ATXN2の発現の低下をもたらすオリゴヌクレオチド(オリゴマー)に関する。ATXN2発現の低下は、脊髄小脳失調症2型(SCA2)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー性前頭側頭型認知症(FTD)、パーキンソニズム、およびTDP-43タンパク質症を伴う状態を含む、神経変性病などの広範囲の医学的疾患に有益である。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ATXN2遺伝子内の31個以上のCAG反復により生じる、ataxin2(ATXN2)の拡張したグルタミン反復は、希少な神経変性疾患である脊髄小脳失調症2型(SCA2)を引き起こす。更に、拡張したCAG反復は、TAR DNA結合タンパク質43(TDP-43)との、RNAに依存した相互作用による、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の遺伝性危険因子である。TDP-43タンパク質症に関係する他の神経変性病は、例えば、アルツハイマー性前頭側頭型認知症(FTD)およびパーキンソニズムである。近年、ALS関係マウスモデルである、TDP-43導入遺伝子マウス(TDP-43
T/Tg
)は、Atxn2陰性マウスと交配され、寿命の有意な増加をもたらし、TDP-43
T/Tg
Atxn2
-/
マウスの運動機能を改善した(Beckerら 2017 Nature 544:367-371)。同じ記事において、ATXN2を標的にするアンチセンスオリゴヌクレオチドで処理をしたTDP-43
T/Tg
マウスは、生残が延び、運動性能が改善したことが示された。
【0003】
ATXN2を標的にするアンチセンスオリゴヌクレオチドは、米国特許第2017/175113号、国際公開第2015/143246号、および同第2017/117496号でも記載されており、特に国際公開第2017/117496号は、ALSの治療に関する。Scolesら 2017 Nature 544:362は、小脳にてATXN2を低下させるアンチセンスオリゴヌクレオチドの能力について評価しており、SCA2に対する潜在的な治療法を示す、プルキンエ細胞への局在化を示した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明の目的
本発明は、インビボおよびインビトロの両方にてATXN2を制御するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチドにより標的にされ、効果的なATXN2阻害をもたらすことができる、ヒトATXN2 pre-mRNAのイントロン9に存在する、特異的な標的配列を識別した。特に、配列番号1の位置83118~83146を標的にするのが、ATXN2の低下という観点から有利である。本発明はまた、ATXN2を阻害可能な、効果的なアンチセンスオリゴヌクレオチド配列および化合物、ならびに、脊髄小脳失調症2型(SCA2)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、アルツハイマー性前頭側頭型認知症(FTD)、パーキンソニズム、およびTDP-43タンパク質症を伴う状態を含む、神経変性病などの病気または疾患の治療における、これらの治療も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、ATXN2の発現を制御可能な、ATXN2をコードする核酸を標的にするオリゴヌクレオチド、および、ATXN2の機能に関係する病気を治療または予防するための、オリゴヌクレオチドの使用に関する。
【0006】
したがって、本発明は、ヒトATXN2標的核酸に完全に相補性といった、少なくとも90%相補性な10~30ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0007】
本発明は、ヒトATXN2 pre-mRNA標的核酸のイントロン領域に完全に相補性といった、少なくとも90%相補性な10~30ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0008】
本発明は、ヒトATXN2 pre-mRNA標的核酸のイントロン9領域に完全に相補性といった、少なくとも90%相補性な10~30ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0009】
本発明は、配列番号1のヌクレオチド81429~83313に完全に相補性といった、少なくとも90%相補性な10~30ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
【0010】
本発明は、配列番号6のヌクレオチドに完全に相補性といった、少なくとも90%相補性な10~30ヌクレオチド長の連続ヌクレオチド配列を含むオリゴヌクレオチドを提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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