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公開番号2025179822
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-10
出願番号2025086001
出願日2025-05-23
発明の名称硬化性組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08L 71/00 20060101AFI20251203BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れた硬化物(パーフルオロ(ポリ)エーテルゴム硬化物)を与えることができ、なおかつ硬化物の伸び特性に優れた熱硬化性のパーフルオロ(ポリ)エーテル化合物含有組成物の提供。
【解決手段】
(A1)分子鎖の両末端の各末端に少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖に2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物、
(A2)分子鎖の片末端にのみ少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖にパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物:(A1)及び(A2)成分の合計量に対する(A2)成分の合計量が0.10モル%以上かつ50モル%以下となる量、
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(C)ヒドロシリル化反応触媒、及び
(D)補強性フィラー
を含む、硬化性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A1)分子鎖の両末端の各末端に少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖に2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物、
(A2)分子鎖の片末端にのみ少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖にパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物:(A1)及び(A2)成分の合計量に対する(A2)成分の合計量が0.10モル%以上かつ50モル%以下となる量、
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(C)ヒドロシリル化反応触媒、及び
(D)補強性フィラー
を含む、硬化性組成物。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
(A1)成分が下記一般式(1)で表され、(A2)成分が下記一般式(2)で表される、請求項1に記載の硬化性組成物。
Rf

[-U-Z(-Y-X)
β

2
(1)
Rf

-U-Z(-Y-X)
β
(2)
(式中、Rf

は2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基であり、Rf

は1価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基であり、Uは独立に単結合、カルボニル結合、又は2価の有機基であり、Zは独立に単結合、窒素原子、ケイ素原子、炭素原子、リン原子、又は3~8価の有機基であり、Yは独立に単結合、又は2価の有機基であり、Xは独立にアルケニル基であり、βは1~7の数である。但し、Zが単結合以外の場合βは2以上であり、UとZが同時に単結合であることはない。)
【請求項3】
(A1)及び(A2)成分の合計量に対する(A2)成分の合計量が0.50モル%以上かつ40モル%以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
(A1)及び(A2)成分:合計量100質量部、
(B)成分:(A1)及び(A2)成分中のアルケニル基1モルに対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.5~5モルとなる量、
(C)成分:触媒量、及び
(D)成分:10~40質量部
を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
さらに、(E)成分:ヒドロシリル化反応制御剤を含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
液状射出成形システム用である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化してなる物品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パーフルオロ(ポリ)エーテル化合物含有硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れた硬化性組成物として、分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有し、かつ主鎖にパーフルオロアルキルエーテル構造を有する直鎖状フルオロポリエーテル化合物を用いた硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2002-167502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の硬化性フルオロポリエーテル系ゴム組成物は、優れた機能をもつゴム硬化物を与えることができるが、より高い伸び特性が求められている。例えば、一般に、ゴム硬化物を引き伸ばした状態で、ロッドやスプールに装着することがあるが、ゴム硬化物の切断時伸び(伸び特性)が低いと、ゴム硬化物の破断や捻じれが生じてしまい、装着不良を起こしてしまう場合がある。そのため、硬化物の高い切断時伸びは重要である。
したがって、本発明は耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れた硬化物(パーフルオロ(ポリ)エーテルゴム硬化物)を与えることができ、なおかつ硬化物の伸び特性に優れた熱硬化性のパーフルオロ(ポリ)エーテル化合物含有組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記組成物が前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
【0006】
[1]
(A1)分子鎖の両末端の各末端に少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖に2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物、
(A2)分子鎖の片末端にのみ少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖にパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物:(A1)及び(A2)成分の合計量に対する(A2)成分の合計量が0.10モル%以上かつ50モル%以下となる量、
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を2個以上有するフッ素変性有機ケイ素化合物、
(C)ヒドロシリル化反応触媒、及び
(D)補強性フィラー
を含む、硬化性組成物。
[2]
(A1)成分が下記一般式(1)で表され、(A2)成分が下記一般式(2)で表される、[1]に記載の硬化性組成物。
Rf

[-U-Z(-Y-X)
β

2
(1)
Rf

-U-Z(-Y-X)
β
(2)
(式中、Rf

は2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル基であり、Rf

は1価のパーフルオロ(ポリ)エーテル基であり、Uは独立に単結合、カルボニル結合、又は2価の有機基であり、Zは独立に単結合、窒素原子、ケイ素原子、炭素原子、リン原子、又は3~8価の有機基であり、Yは独立に単結合、又は2価の有機基であり、Xは独立にアルケニル基であり、βは1~7の数である。但し、Zが単結合以外の場合βは2以上であり、UとZが同時に単結合であることはない。)
[3]
(A1)及び(A2)成分の合計量に対する(A2)成分の合計量が0.50モル%以上かつ40モル%以下である、[1]又は[2]に記載の硬化性組成物。
[4]
(A1)及び(A2)成分:合計量100質量部、
(B)成分:(A1)及び(A2)成分中のアルケニル基1モルに対して(B)成分中のケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が0.5~5モルとなる量、
(C)成分:触媒量、及び
(D)成分:10~40質量部
を含む、[1]~[3]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[5]
さらに、(E)成分:ヒドロシリル化反応制御剤を含む、[1]~[4]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[6]
液状射出成形システム用である、[1]~[5]のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
[7]
[1]~[6]のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化してなる物品。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、パーフルオロ(ポリ)エーテルゴム硬化物に固有のものとして耐熱性、耐薬品性、耐溶剤性、低温特性等に優れ、なおかつ伸び特性に優れた硬化物となる熱硬化性のパーフルオロ(ポリ)エーテル化合物含有組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[(A1)成分]
(A1)成分は、(A2)成分と共に硬化性組成物の主剤(ベースポリマー)となる成分であり、両末端の各末端に少なくとも1個のアルケニル基を有し、かつ主鎖に2価のパーフルオロ(ポリ)エーテル残基を有する化合物である。
【0009】
なお本発明においてパーフルオロ(ポリ)エーテル残基とは、パーフルオロ(ポリ)エーテルの末端のフッ素原子を除いた基を言う。
【0010】
(A1)成分に含まれるアルケニル基としては、炭素数2~14、特には炭素数2~6であり、かつCH

=CH-構造を有するものであることが好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等が挙げられ、中でもビニル基やアリル基が特に好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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