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公開番号
2025169572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-14
出願番号
2024074380
出願日
2024-05-01
発明の名称
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C09K
5/10 20060101AFI20251107BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】本発明は、低温でも流動性を維持し、かつ高引火点である、冷媒を強制循環する機構を有する冷却装置用の冷媒として好適なオルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。
【解決手段】式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンを含む冷媒であって、
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(ここで、R
1
は、互いに独立に、メチル基または水酸基であり、nは1~30の整数である)
前記式(1)で表されnが5以下である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して15質量%以下であり、
前記式(1)で表されnが16以上である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して5質量%以下である、前記冷媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンを含む冷媒であって、
JPEG
2025169572000006.jpg
38
170
(ここでR
1
は、互いに独立に、メチル基または水酸基であり、nは1~30の整数である)
前記式(1)で表されnが5以下である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して15質量%以下であり、
前記式(1)で表されnが16以上である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して5質量%以下であり、
かつ、
該冷媒中に含まれる下記式(2)
JPEG
2025169572000007.jpg
38
170
(ここでmは3~6の整数である)
で表される環状ポリシロキサンの量が、前記直鎖状オルガノポリシロキサンの100質量部に対して1質量部未満である、
前記冷媒。
続きを表示(約 340 文字)
【請求項2】
前記式(1)で表されnが6~15の整数である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して80質量%超である、請求項1記載の冷媒。
【請求項3】
前記直鎖状オルガノポリシロキサンの引火点が150℃以上である、請求項1記載の冷媒。
【請求項4】
前記直鎖状オルガノポリシロキサンが引火点150℃以上を有し、且つ、-60℃での動粘度100mm
2
/s以下を有する、請求項1記載の冷媒。
【請求項5】
冷却装置用冷媒である、請求項1~4のいずれか1項記載の冷媒。
【請求項6】
前記冷却装置が冷媒の強制循環を行う機構を有する、請求項5記載の冷媒。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はオルガノポリシロキサンを含む冷媒に関する。より詳細には、冷媒を強制循環する機構を有する冷却装置用の冷媒に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
循環ポンプ等で冷媒の強制循環を行う冷却装置は、電子機器の冷却、製造工場の熱交換や空調等幅広い用途があり、その使用温度も-60℃から150℃程度まで幅広い。冷媒油としては、鉱物油、アルコール類、ハロゲン化炭化水素類等が知られている。鉱物油は低温領域で高粘度となり循環ポンプの負荷が大きく、アルコール類は毒性や引火性が問題となっている。ハロゲン化炭化水素のうち、塩素化炭化水素は地球温暖化の要因となるため製造や使用が規制されている。これらのことから、低温領域でも粘度が低く引火性の低いフルオロカーボンが冷媒油として広く使用されてきた。しかし、近年フルオロカーボンの難分解性が問題視され、その使用を規制することが検討されている。
【0003】
これらのことからフルオロカーボンの代替冷媒が要望されており、低温領域でも流動性を維持するシリコーンオイルが注目されている。シリコーンオイルを冷媒として使用する検討はこれまでにも行われている(特許文献1)。しかし、この明細書中では、引火点は60℃以上あれば良いという基準であったが、日本の消防法などを鑑みると、その基準では十分ではない。また、デカメチルテトラシロキサンとヘキサメチルジシロキサン等の混合物が提案されているが、これらは低温での流動性は低いものの揮発性は高く、引火点も100℃未満であった(特許文献2)。また、シロキサンオリゴマーを主成分とした冷媒が提案されているが、やはり低温での流動性はすぐれるが引火点は低い(特許文献3)。冷媒用途でのフルオロカーボン代替品の開発は喫緊の課題であり、低温でも流動性を維持し、かつ高引火点である冷媒の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平07-166061号公報
特開平02-242878号公報
特開2001-262168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、低温でも流動性を維持し、かつ高引火点である、冷媒を強制循環する機構を有する冷却装置用の冷媒として好適なオルガノポリシロキサンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、低分子成分量及び高分子成分量を低減したオルガノポリシロキサンが、低温での流動性を示しながら高引火点であり冷媒として適していることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、
[1]下記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンを含む冷媒であって、
JPEG
2025169572000001.jpg
38
170
(ここでR
1
は、互いに独立に、メチル基または水酸基であり、nは1~30の整数である)
前記式(1)で表されnが5以下である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して15質量%以下であり、
前記式(1)で表されnが16以上である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して5質量%以下であり、
かつ、
該冷媒中に含まれる下記式(2)
JPEG
2025169572000002.jpg
38
170
(ここでmは3~6の整数である)
で表される環状ポリシロキサンの量が、前記直鎖状オルガノポリシロキサンの100質量部に対して1質量部未満である、
前記冷媒を提供する。
【0008】
さらに本発明は、下記から選ばれる少なくも1の構成をさらに有する上記冷媒を提供する。
[2]前記式(1)で表されnが6~15の整数である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計質量に対して80質量%超である、上記冷媒。
[3]前記直鎖状オルガノポリシロキサンの引火点が150℃以上である、上記冷媒。
[4]前記直鎖状オルガノポリシロキサンが引火点150℃以上を有し、且つ、-60℃での動粘度100mm
2
/s以下を有する、上記冷媒。
[5]冷却装置用冷媒である、上記冷媒。
[6]前記冷却装置が冷媒の強制循環を行う機構を有する、上記冷媒。
【0009】
より好ましくは、本発明は上記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンからなる冷媒であり、該冷媒中に含まれる上記式(1)で表されnが5以下である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計量に対して15質量%以下であり、該冷媒中に含まれる上記式(1)で表されnが16以上である直鎖状オルガノポリシロキサンの量が直鎖状オルガノポリシロキサンの合計量に対して5質量%以下であり、かつ、上記式(1)で表される直鎖状オルガノポリシロキサンに付随する上記式(2)で表される環状ポリシロキサンの量が該直鎖状オルガノポリシロキサンの100質量部に対して1質量部未満である、上記冷媒を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の直鎖状オルガノポリシロキサンは、低温での良好な流動性を維持しつつ、引火点が高く幅広い温度領域での冷媒として使用できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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