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公開番号2025161650
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-24
出願番号2024065019
出願日2024-04-12
発明の名称複合基板およびその製造方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人
主分類H01L 21/02 20060101AFI20251017BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】貼り合せに適した接合強度を維持し、反りを低減し、且つ十分な厚さの介在層を備える複合基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】複合基板は、第1の基板と、SiOX膜である介在層と、第2の基板から成り、SiOX膜のO/Si比が1.6~1.98であることを特徴とする。あるいは、複合基板は、第1の基板と、SiOX膜である介在層と、第2の基板から成り、SiOX膜のO/Si比が成膜深さ方向に分布を有し、第1の基板との界面付近ではO/Si比が1.9~2.0の間であり、第2の基板との界面近傍ではO/Si比が1.6~1.9の間であり、且つ第2の基板との界面から第1の基板との界面に向かいO/Si比が単調に増大することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1の基板と、SiO

膜である介在層と、第2の基板から成る複合基板であって、前記SiO

膜のO/Si比が1.6~1.98であることを特徴とする複合基板。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
第1の基板と、SiO

膜である介在層と、第2の基板から成る複合基板であって、
前記SiO

膜のO/Si比が成膜深さ方向に分布を有し、第1の基板との界面付近ではO/Si比が1.9~2.0の間であり、前記第2の基板との界面近傍ではO/Si比が1.6~1.9の間であり、且つ前記第2の基板との界面から前記第1の基板との界面に向かいO/Si比が単調に増大することを特徴とする複合基板。
【請求項3】
前記第1の基板は、シリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、およびニオブ酸リチウムの何れかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の複合基板。
【請求項4】
前記第2の基板は、シリコン、酸化膜付きシリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、およびニオブ酸リチウムの何れかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の複合基板。
【請求項5】
第1の基板と第2の基板を、介在層であるSiO

膜を介して貼り合わせる複合基板の製造方法であって、前記SiO

膜のO/Si比が1.6~1.98の間に収まるようにSiO

を成膜することを特徴とする複合基板の製造方法。
【請求項6】
前記第1の基板と前記第2の基板を前記SiO

膜を介して貼り合わせを行う前に、酸素を含んだ雰囲気で熱処理することを特徴とする請求項5に記載の複合基板の製造方法。
【請求項7】
前記熱処理後のSiO

膜のO/Si比が、深さ方向に分布を有し、第1の基板との界面近傍では1.9~2.0の間であり、第2の基板との界面近傍では1.6~1.9の間であり、且つ第2の基板との界面から前記第1の基板との界面に向かいO/Si比が単調に増大することを特徴とする請求項6に記載の複合基板の製造方法。
【請求項8】
前記第1の基板と前記第2の基板を貼り合わせた後、前記第1の基板の薄化を行うことを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の複合基板の製造方法。
【請求項9】
前記薄化が研削・研磨法および/またはイオン注入剥離法により実施されることを特徴とする請求項8に記載の複合基板の製造方法。
【請求項10】
前記介在層の成膜方法がCVD法であることを特徴とする請求項5から7の何れか1項に記載の複合基板の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子デバイスの材料等として用いる複合基板およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、従来の機能性材料(半導体、酸化物単結晶等)の応用範囲を拡大するために異種の基板を貼り合せて、より高性能化する開発が盛んに行われている。半導体の分野ではSOI(Silicon on insulator)などが知られており、また酸化膜単結晶の分野では、タンタル酸リチウム(LT)をサファイア等に貼り合せる方法などが知られている。ここで、LT基板を薄化することで温度特性を改善し、性能値(Q値)を向上させることが報告されている。このような場合、機能性薄膜と支持基板との間に分離を目的とした介在層を設けることが一般的である。介在層には、具体的にはSiO

のように絶縁性が高く、高周波損失が少なく、加工(平坦化)が容易な材料がよく用いられる。この介在層にはいくつかの重要な特性が必要となる。一つは貼り合せ時に反りが少ないことである。反りが大きいと貼り合せができずに、複合基板を製造することができない。もう一つは貼り合せの際の密着度が確保できることである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許出願公開第2017/0033764号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
密着度に影響を与える要素としては、第1に基板の平坦度(表面粗さ)が挙げられる。坦性が高い基板同士は強い密着度を示す。この平坦度は基板や膜表面を研磨することにより容易に確保することができる。第2に介在層の膜自体の密着度が挙げられる。ここで、シリコンを熱酸化して得られるSiO

のSiとOの組成がほぼ理論比の1:2となるのに対し、通常介在層で多用されるCVDシリコン酸化膜等は、厳密にはSiO

(X≠2)のような組成となる。ここでSiO

膜は組成(Xの比率)により密着度や反り量が大きく異なり、反りを抑制しながら十分な貼り合わせ強度を得ることは困難であった。特に介在層であるSiO

膜が厚い程、反り等が大きくなり、貼り合わせの困難性が増す。したがって、貼り合せに適した接合強度を維持し、反りを低減し、且つある程度の厚さの介在層を確保するのは大変困難であった。
【0005】
本発明の目的は、貼り合せに適した接合強度を維持し、反りを低減し、且つ十分な厚さの介在層を備える複合基板およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決すべく、本発明の実施形態に係る複合基板は、第1の基板(機能性基板)と、SiO

膜である介在層と、第2の基板(支持基板)から成り、SiO

膜における酸素と珪素の元素比であるO/Si比が1.6~1.98であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の他の実施形態に係る複合基板は、第1の基板(機能性基板)と、SiO

膜である介在層と、第2の基板(支持基板)から成り、SiO

膜における酸素と珪素の元素比であるO/Si比が成膜深さ方向に分布を有する。第1の基板との界面付近ではO/Si比が1.9~2.0の間であり、第2の基板との界面近傍ではO/Si比が1.6~1.9の間であり、且つ第2の基板との界面から第1の基板との界面に向かいO/Si比が単調に増大することを特徴とする。
【0008】
本発明では、第1の基板は、シリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、およびニオブ酸リチウムの何れかを含むとよい。また、第2の基板は、シリコン、酸化膜付きシリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、およびニオブ酸リチウムの何れかを含むとよい。
【0009】
また、本発明の実施形態に係る複合基板の製造方法は、第1の基板(機能性基板)と第2の基板(支持基板)を、介在層であるSiOx膜を介して貼り合わせる複合基板の製造方法であって、SiO

膜のO/Si比が1.6~1.98の間に収まるようにSiOxを成膜することを特徴とする。
【0010】
第1の基板(機能性基板)としては、シリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムが好適である。また第2の基板(支持基板)としては、シリコン、酸化膜付きシリコン、アルミナ、サファイア、SiC、石英ガラス、窒化珪素、窒化アルミ、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムが好適である。
(【0011】以降は省略されています)

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