TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025171453
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-20
出願番号2024076816
出願日2024-05-09
発明の名称超音波カップリング材複合膜及び超音波検査方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61B 8/00 20060101AFI20251113BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】粘着性と非粘着性の相反する特性を有する超音波カップリング材複合膜と、該複合膜を用いた超音波検査方法を提供する。
【解決手段】超音波プローブ表面と肌との間に挿入される超音波カップリング材複合膜であって、水を含有するゲルからなるゲルカップリング材膜と、架橋性のシリコーン樹脂と架橋点を有さないシリコーンオイルとを含有するシリコーンカップリング材膜を含むものであることを特徴とする超音波カップリング材複合膜。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
超音波プローブ表面と肌との間に挿入される超音波カップリング材複合膜であって、水を含有するゲルからなるゲルカップリング材膜と、架橋性のシリコーン樹脂と架橋点を有さないシリコーンオイルとを含有するシリコーンカップリング材膜を含むものであることを特徴とする超音波カップリング材複合膜。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ゲルカップリング材膜が粘着性を有していることを特徴とする請求項1に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項3】
前記シリコーンカップリング材膜が、(A)成分のアルケニル基を有するジオルガノポリシロキサン、(B)成分の架橋点を有さないシリコーンオイル、(C)成分のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、及び、(D)成分の白金族金属系触媒を含有する付加硬化型シリコーンカップリング材組成物の硬化物からなるものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項4】
前記(C)成分のSiH基のモル数を(A)成分のアルケニル基のモル数で割った値が0.5~20の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項5】
前記(B)成分が、25℃における動粘度が10~50000mm

/sの範囲の架橋点を有さない、アルケニル基及びSiH基を有さない直鎖状又は分岐状のジオルガノポリシロキサンであることを特徴とする請求項3に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項6】
前記(B)成分の質量を、前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分の合計質量で割った値が0.20~0.90の範囲であることを特徴とする請求項3に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項7】
更に、前記(A)~(C)成分の合計100質量部に対して乾式シリカを0.1~10質量部含有するものであることを特徴とする請求項3に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項8】
前記シリコーンカップリング材膜の膜厚が10~5000μmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項9】
更に、前記ゲルカップリング材膜の両側にメンブレン膜、更にその外側に粘着膜を形成してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波カップリング材複合膜。
【請求項10】
更に、前記超音波カップリング材複合膜の片側若しくは両側にリリースライナー膜を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の超音波カップリング材複合膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、生体の皮膚に接触し、体内の臓器や血管の状況を可視化し、脈拍や血圧を測定するために用いられる超音波カップリング材複合膜及び超音波検査方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)の普及と共にウェアラブルデバイスの開発が進んでいる。インターネットに接続できる時計や眼鏡がその代表例である。また、医療分野やスポーツ分野においても、体の状態を常時モニタリングできるウェアラブルデバイスが必要とされており、今後の成長分野である。
【0003】
例えば、光学センサ、静電容量センサ、超音波センサ、感圧センサ等を搭載した時計型ウェアラブルデバイスが提案されている(特許文献1)。
【0004】
超音波診断(検査)が可能なウェアラブルデバイスが検討されている。この場合、体内の臓器や血管の状況を可視化し、脈拍や血圧を常時測定することが可能となる(特許文献2)。
【0005】
超音波診断計は、超音波プローブを肌に密着させ、超音波発信機を通じてプローブ表面から発せられた超音波が体内ではね返り、プローブを通じて受信機で体内の情報を検知することが出来る。超音波測定時、被測定面に凹凸が有って超音波プローブの表面が被測定面の凹凸を覆うことが出来ずに空気の層が存在すると、超音波プローブ表面から発せられた超音波は空気層で反射して体内に届かない。シリコーンゴムの超音波プローブの室温での超音波伝達速度は約1000m/sであるが、空気の超音波速度は340m/sであり、大きな速度差のために超音波プローブと空気界面で超音波の伝達が妨げられるため、超音波プローブと肌との間に空気が存在しないようにする必要がある。そのため、超音波診断時には超音波プローブ表面と肌との間に水溶性のゲルベースのカップリング材が挿入される(特許文献3)。特許文献4では、多くの水溶性カップリング材料の出願が例示されている。
【0006】
一度だけの超音波の測定であれば、水溶性のゲルベースのカップリング材のクリームを皮膚上に塗布し、あるいは水溶性のゲルベースのカップリング材の膜を肌に密着させ、その上に超音波プローブを密着させて測定を行い、測定後にクリームベースのカップリング材の場合は布や紙で拭きとったり水洗によって洗い流せば良い。しかしながら、超音波プローブを長期間張り付けて、貼り付け途中に汗をかく運動をしたりシャワーや入浴したりするとクリーム状の水溶性ゲルが溶解してしまい、カップリング材が無くなると超音波信号を受信出来なくなるため、長期装着の用途にはクリームゲルのカップリング材が使えない問題がある。
【0007】
このため、非水溶性のカップリング材が提案されている。例えば、パラフィン系の材料(特許文献5)やシリコーンゲルベースの材料が提案されている(特許文献6)。
【0008】
超音波の減衰率が小さく伝達速度が速いという観点で、水を含有するゲルは優れている。そこで、乾燥防止のために、疎水性のウレタンをゲルとする水を含有する超音波カップリング材が提案されている(特許文献7)。
【0009】
乾燥防止のために水ゲル層をメンブレンで覆い、更に外側に粘着層を設けた積層型のカップリング材が提案されている(特許文献8)。これを超音波プローブと肌との間に設けることによって、貼り付け型超音波センサーによる長期連続診断が可能となる。
【0010】
超音波診断をする前に、超音波診断個所を特定する必要がある。例えば首の頚動脈の動きを診断する時には、超音波カップリング材付きの超音波プローブを首の肌の上をなぞったり貼り付けと剥がしを繰り返しながら頚動脈を観察できる最適な場所を探す。この場合、超音波カップリング材には粘着性はむしろ必要なく、剥離性が高い方が好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

信越化学工業株式会社
化粧料
25日前
信越化学工業株式会社
電磁波遮蔽部材
28日前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆材料
2日前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
22日前
信越化学工業株式会社
複合基板およびその製造方法
28日前
信越化学工業株式会社
非晶質固体分散体を含む複合物
25日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
7日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
7日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
7日前
信越化学工業株式会社
光ファイバ用多孔質母材の製造装置
22日前
信越化学工業株式会社
レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物
22日前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物
9日前
信越化学工業株式会社
酸化物単結晶複合基板およびその製造方法
28日前
信越化学工業株式会社
室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
24日前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物、硬化物及び製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
超音波カップリング材複合膜及び超音波検査方法
1日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサン及びこれを含有する化粧料
14日前
信越化学工業株式会社
含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法
9日前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン接着剤組成物及び熱伝導性複合体
1か月前
信越化学工業株式会社
キーパッド作製用シリコーンゴム組成物及びキーパッド
23日前
信越化学工業株式会社
型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型
1か月前
信越化学工業株式会社
環状アミノオルガノキシシラン化合物およびその製造方法
25日前
信越化学工業株式会社
積層構造
1か月前
信越化学工業株式会社
オニウム塩、化学増幅レジスト組成物及びパターン形成方法
16日前
信越化学工業株式会社
密着膜形成用組成物、パターン形成方法、及び密着膜の形成方法
7日前
信越化学工業株式会社
反射型フォトマスクブランク、及び反射型フォトマスクの製造方法
23日前
信越化学工業株式会社
有機膜形成用組成物、有機膜形成方法、パターン形成方法、及び重合体
16日前
信越化学工業株式会社
金属含有膜形成用化合物、金属含有膜形成用組成物、パターン形成方法
1日前
信越化学工業株式会社
徐放性フェロモン製剤
7日前
信越化学工業株式会社
ミラブル型フロロシリコーンゴム組成物及び輸送機のエンジン周辺用ゴム部品
14日前
信越化学工業株式会社
オニウム塩型モノマー、ポリマー、化学増幅レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
合成石英ガラス基板及びその製造方法、並びに光学素子パッケージ封止用窓材の製造方法
7日前
信越化学工業株式会社
第四級アンモニウム修飾シリカ分散液及び第四級アンモニウム修飾シリカ分散液の製造方法
29日前
信越化学工業株式会社
ラジカル重合性基含有環状オルガノシロキサン、その製造方法およびそれを含む硬化性組成物
15日前
信越化学工業株式会社
ラジカル重合性基含有環状オルガノシロキサン誘導体、その製造方法およびそれを含む硬化性組成物
15日前
続きを見る