TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025177523
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024084438
出願日
2024-05-24
発明の名称
セルロースエーテルの製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類
C08B
11/04 20060101AFI20251128BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】黄色度及び灰分が低く、かさ密度が高いセルロースエーテルを得る方法であって、従来の製造方法に比べて水やエネルギーの消費量が低減されたセルロースエーテルの製造方法の提供。
【解決手段】
アルカリセルロースとエーテル化剤とを反応させて反応生成物を得る反応工程と、
前記反応生成物を洗浄及び脱液して第一の含水セルロースエーテルを得る工程と、
前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程と、
冷却された第一の含水セルロースエーテルを60~110℃に加熱する工程と、
スクリュープレスを用いて、加熱された第一の含水セルロースエーテルを脱液し、スクリュープレスから排出された直後に固形状である第二の含水セルロースエーテルを得る工程と、
第二の含水セルロースエーテルを乾燥及び粉砕する工程と
を少なくとも含むセルロースエーテルの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルカリセルロースとエーテル化剤とを反応させて反応生成物を得る反応工程と、
前記反応生成物を洗浄及び脱液して第一の含水セルロースエーテルを得る工程と、
前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程と、
冷却された第一の含水セルロースエーテルを60~110℃に加熱する工程と、
スクリュープレスを用いて、加熱された第一の含水セルロースエーテルを脱液し、スクリュープレスから排出された直後に固形状である第二の含水セルロースエーテルを得る工程と、
第二の含水セルロースエーテルを乾燥及び粉砕する工程と
を少なくとも含むセルロースエーテルの製造方法。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
冷却工程に供する前記第一の含水セルロースエーテルの含水率が50~90質量%である請求項1に記載のセルロースエーテルの製造方法。
【請求項3】
前記反応生成物を洗浄及び脱液して第一の含水セルロースを得る工程の後であって、前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程の前に、前記洗浄及び脱液により得られた第一の含水セルロースの含水率を50~90質量%に調整する工程を更に含む請求項1又は2に記載のセルロースエーテルの製造方法。
【請求項4】
前記第二の含水セルロースエーテルの含水率が10~35質量%である請求項1又は2に記載のセルロースエーテルの製造方法。
【請求項5】
前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程において、前記第一の含水セルロースエーテルを0~40℃に冷却する請求項1又は2に記載のセルロースエーテルの製造方法。
【請求項6】
得られたセルロースエーテルの20℃における2.0質量%水溶液粘度が、100~100,000mPa・sである請求項1又は2に記載のセルロースエーテルの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロースエーテルの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
セルロースエーテルは、錠剤のコーティング剤やカプセルの基材、各種溶媒の増粘剤、懸濁安定化剤、分散剤等として、医薬用、食品用、各種工業用に幅広く使用されている。
【0003】
セルロースエーテルは、アルカリセルロースとエーテル化剤を反応させ、洗浄及び脱液、乾燥、並びに粉砕することにより得られる。
【0004】
セルロースエーテルが医薬品や食品用の添加剤として使用される場合、外観上、セルロースエーテルの黄色度は低いことが好ましい。加えて、セルロースエーテルの灰分は低いことが好ましい。
セルロースエーテルに含まれる灰分を低下させる方法としては、洗浄及び脱液工程において、洗浄水量や洗浄回数を増加させる方法が挙げられる(特許文献1)。
【0005】
また、一般的に、セルロースエーテルは粉末として提供される。この際、貯蔵及び輸送時のスペースの観点や、使用時の粉末の流動性の観点から、かさ密度が高い方が好ましい。かさ密度の高いセルロースエーテルを得る方法としては、セルロースエーテルと70℃以上の水を混合して、セルロースエーテルの含水率を55~90質量%とし、含水セルロースエーテルを冷却する方法が挙げられる(特許文献2)。
【0006】
冷却された含水セルロースエーテルは、粒子表面が溶解状態となり、付着性及び粘着性が非常に強い。そこで、含水セルロースエーテルを乾燥させる場合には、付着性及び粘着性を低減させる方法として、高速回転インパクトミルを用いて、含水セルロースエーテルを加熱しながら粉砕する方法(特許文献3)や、冷却された含水セルロースエーテルを気流乾燥機と伝導伝熱式の乾燥機を用いて二段階で乾燥する方法(特許文献4)が用いられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2002-541945号公報
特開2017-186557号公報
特開2001-240601号公報
特開2015-214683号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の方法では、セルロースエーテルの洗浄に使用する熱水が大量に必要となり、水やエネルギーの消費量が増加したり、洗浄及び脱液設備のスペースが大きくなったりする課題があった。さらに、洗浄水量や洗浄回数を増加させたとしても、黄色度や灰分の低減量には限界があった。
特許文献3及び4の方法では、含水率の高い含水セルロースエーテルを熱風で乾燥させるため、多量の熱風を発生させる必要があり、乾燥工程の消費エネルギーに改善の余地があった。
したがって、本発明は、黄色度及び灰分が低く、かさ密度が高いセルロースエーテルを得る方法であって、従来の製造方法に比べて水やエネルギーの消費量が低減されたセルロースエーテルの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、冷却されたセルロースエーテルを加熱後、スクリュープレスにて脱水することにより、セルロースエーテルの黄色度と灰分を低下させつつ、セルロースエーテルの製造工程におけるスチーム消費量を低減することができることを見出し、本発明を為すに至った。
本発明によれば、以下のセルロースエーテルの製造方法が提供される。
[1]
アルカリセルロースとエーテル化剤とを反応させて反応生成物を得る反応工程と、
前記反応生成物を洗浄及び脱液して第一の含水セルロースエーテルを得る工程と、
前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程と、
冷却された第一の含水セルロースエーテルを60~110℃に加熱する工程と、
スクリュープレスを用いて、加熱された第一の含水セルロースエーテルを脱液し、スクリュープレスから排出された直後に固形状である第二の含水セルロースエーテルを得る工程と、
第二の含水セルロースエーテルを乾燥及び粉砕する工程と
を少なくとも含むセルロースエーテルの製造方法。
[2]
冷却工程に供する前記第一の含水セルロースエーテルの含水率が50~90質量%である[1]に記載のセルロースエーテルの製造方法。
[3]
前記反応生成物を洗浄及び脱液して第一の含水セルロースを得る工程の後であって、前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程の前に、前記洗浄及び脱液により得られた第一の含水セルロースの含水率を50~90質量%に調整する工程を更に含む[1]又は[2]に記載のセルロースエーテルの製造方法。
[4]
前記第二の含水セルロースエーテルの含水率が10~35質量%である[1]~[3]のいずれか1項に記載のセルロースエーテルの製造方法。
[5]
前記第一の含水セルロースエーテルを冷却する工程において、前記第一の含水セルロースエーテルを0~40℃に冷却する[1]~[4]のいずれか1項に記載のセルロースエーテルの製造方法。
[6]
得られたセルロースエーテルの20℃における2.0質量%水溶液粘度が、100~100,000mPa・sである[1]~[5]のいずれか1項に記載のセルロースエーテルの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、セルロースエーテルの黄色度と灰分を低下させつつ、かつ、セルロースエーテルの製造工程におけるエネルギー消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
信越化学工業株式会社
化粧料
1か月前
信越化学工業株式会社
電磁波遮蔽部材
1か月前
信越化学工業株式会社
硬化性樹脂組成物
10日前
信越化学工業株式会社
炭化金属被覆材料
18日前
信越化学工業株式会社
コーティング剤組成物
9日前
信越化学工業株式会社
熱軟化性熱伝導性組成物
10日前
信越化学工業株式会社
レジストパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
レジストパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
光ファイバ母材の製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
複合基板およびその製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
非晶質固体分散体を含む複合物
1か月前
信越化学工業株式会社
ガラスクロス及びその製造方法
10日前
信越化学工業株式会社
セルロースエーテルの製造方法
2日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
23日前
信越化学工業株式会社
光ファイバ用多孔質母材の製造装置
1か月前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
23日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサンを含む冷媒
23日前
信越化学工業株式会社
縮合硬化型熱伝導性シリコーン組成物
9日前
信越化学工業株式会社
パターン形成方法およびレジスト材料
1か月前
信越化学工業株式会社
レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
レジスト組成物及びパターン形成方法
1か月前
信越化学工業株式会社
室温硬化性オルガノポリシロキサン組成物
1か月前
信越化学工業株式会社
酸化物単結晶複合基板およびその製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
磁気冷凍材料の製造方法及び磁気冷凍材料
3日前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物
1か月前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物及びその硬化物
25日前
信越化学工業株式会社
第四級アンモニウム修飾シリカ分散液の製造方法
2日前
信越化学工業株式会社
熱伝導性シリコーン組成物、硬化物及び製造方法
1か月前
信越化学工業株式会社
シロキサン変性ポリエステル樹脂及びその硬化物
1か月前
信越化学工業株式会社
超音波カップリング材複合膜及び超音波検査方法
17日前
信越化学工業株式会社
オルガノポリシロキサン及びこれを含有する化粧料
1か月前
信越化学工業株式会社
含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法
25日前
信越化学工業株式会社
低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの製造方法
2日前
信越化学工業株式会社
生体電極組成物、生体電極、及び生体電極の製造方法
9日前
続きを見る
他の特許を見る