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公開番号
2025168864
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-12
出願番号
2024073681
出願日
2024-04-30
発明の名称
含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人英明国際特許事務所
主分類
C07F
7/18 20060101AFI20251105BHJP(有機化学)
要約
【課題】1級アミンとハロアルキルアルコキシシランとの反応を、中和による水を生じさせず、大過剰量の塩基を用いず、常圧かつ130℃以下の温和な条件下で実施する方法。
【解決手段】式(1)または(1’)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025168864000015.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">18</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">117</com:WidthMeasure> </com:Image>
(R
1
、R
2
、R
3
は炭化水素基、R
4
、R
5
はH等、Xは単結合等、nは1~3。)で示されるアミンと、ハロアルコキシシランを反応させて式(3)または(3’)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025168864000016.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">18</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">108</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式中、R
10
は式(4)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025168864000017.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">10</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">50</com:WidthMeasure> </com:Image>
で示される基、R
4’
、R
5’
は1価炭化水素基、X
’
は単結合等。)で示される化合物を製造する際に、第2級アミンを用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(1)または(1’)
TIFF
2025168864000009.tif
18
117
(式中、R
1
は、非置換またはアミノ基以外で置換された炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、R
2
およびR
3
は、置換または非置換の炭素数1~3の2価炭化水素基を表し、R
4
およびR
5
は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、Xは、単結合またはNR
6
を表し、R
6
は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、R
5
とR
6
は、互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよく、nは、1~3の整数を表す。)
で示されるアミン化合物と、下記一般式(2)
TIFF
2025168864000010.tif
10
51
(式中、R
7
は、ヘテロ原子を介在してもよい、非置換の炭素数1~10の2価炭化水素基を表し、R
8
およびR
9
は、それぞれ独立して置換または非置換の炭素数1~10の1価炭化水素基を表し、Yは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、mは、0~2の整数を表す。)
で示されるハロアルキルアルコキシシラン化合物とを置換反応させる、下記一般式(3)または(3’)
TIFF
2025168864000011.tif
18
108
[(式中、R
1
~R
3
およびnは、前記と同じ意味を表し、R
10
は、下記一般式(4)
TIFF
2025168864000012.tif
10
50
(式中、R
7
~R
9
およびmは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるアルコキシシリルアルキル基を表し、R
4’
およびR
5’
は、R
10
もしくは置換または非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、X
’
は、単結合またはNR
6’
を表し、R
6’
は、R
10
または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表す。)]
で示される含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法において、下記一般式(5)
TIFF
2025168864000013.tif
16
31
(式中、R
11
は、ヘテロ原子を介在してもよい、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基を表し、R
12
は、ヘテロ原子を介在してもよい、置換もしくは非置換の炭素数1~10の1価炭化水素基(但し、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基は除く。)またはヘテロ原子を介在してもよい、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基を表す。また、R
11
とR
12
は、互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよい。)
で示される第2級アミン化合物を塩基として用いる含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法。
続きを表示(約 440 文字)
【請求項2】
前記一般式(5)におけるR
11
およびR
12
の組み合わせが、炭素数3~10の第2級アルキル基同士の組み合わせ、炭素数3~10のシクロアルキル基同士の組み合わせ、炭素数3~10の第2級アルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、炭素数3~10のシクロアルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、炭素数4~10の第3級アルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、および炭素数4~10の第3級アルキル基同士の組み合わせのいずれかである請求項1記載の含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法。
【請求項3】
前記一般式(5)で表される第2級アミン化合物が、下記のいずれかである請求項1または2記載の含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法。
TIFF
2025168864000014.tif
19
162
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤等として有用な含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 4,300 文字)
【背景技術】
【0002】
含窒素オルガノキシシラン化合物は、例えば、シランカップリング剤、表面処理剤、樹脂添加剤、塗料添加剤、接着剤として有用である。このような含窒素オルガノキシシラン化合物としては、アミノプロピルトリメトキシシラン等の第1級アミノ基を有するオルガノキシシラン化合物、N-フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン等の第2級アミノ基を有するオルガノキシシラン化合物、およびジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン等の第3級アミノ基を有するオルガノキシシラン化合物等が知られている。
【0003】
これらのアミノ基を有するシラン化合物は、上記用途で用いる際に、反応点として作用するアルコキシ基等のオルガノキシ基を多くても3つ、アルコキシ基等のオルガノキシ基が結合しているケイ素原子を1つ有するのみであり、添加による効果が少ない可能性がある。
さらに、反応点が多く、添加による効果が大きいと考えられる化合物として、例えば、アルコキシ基等のオルガノキシ基を9つ、ケイ素原子を3つ有するトリス(トリメトキシシリルプロピル)アミンが挙げられ、特許文献1では本化合物を効果的な金属表面の接着剤として利用している。
【0004】
このようなオルガノキシ基を多数有する含窒素オルガノキシシラン化合物を製造する方法として、第1級アミン化合物1モルに対して2当量のハロアルキルアルコキシシラン化合物を置換反応させる手法が知られている。
例えば、特許文献2では、N,N-ジアルキルエチレンジアミンと3-クロロプロピルトリメトキシシランを反応させることにより、対応する2つのトリメトキシシリル基を含有するエチレンジアミン誘導体を製造している。
特許文献3では、炭酸カリウムを塩基として用いて、3-アミノフェニルベンゾエートと3-クロロプロピルトリエトキシシランとを反応させることにより、対応する2つのトリエトキシシリル基を導入したアニリン誘導体を製造している。
特許文献4では、トリエチルアミンを塩基として用いて、3-アミノプロピルトリメトキシシランと3-クロロプロピルトリエトキシシランとを反応させることにより、3つのトリアルコキシシリル基を有する第3級アミン化合物を製造している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平7-228702号公報
特開2011-121906号公報
国際公開第2011/045389号
独国特許公開第102015225879号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、第1級アミン化合物と複数のハロアルキルアルコキシシラン化合物との置換反応では、中間体である第2級アミン化合物が副産物であるハロゲン化水素を捕捉し、反応性に乏しいハロゲン化水素酸塩を形成するため、目的とする第3級アミン化合物に至るまでに反応速度が著しく低下してしまう。実際に特許文献2では、ハロゲン化水素を中和するための塩基を使用していないため、目的とする第3級アミン化合物の収量は著しく低い。したがって、目的とする第3級アミン化合物を効率的かつ高収率で得るためには、ハロゲン化水素を中和するために、中間体の第2級アミン化合物と同等もしくはそれよりも強い塩基性の化合物を添加する必要である。
この点、特許文献3では、塩基として炭酸カリウムを使用しているが、無機塩基の場合、中和により生じた水がオルガノキシシリル基を加水分解するため、本質的にオルガノキシシラン化合物の製造には適さない。
また、特許文献4では、塩基として第3級アミン化合物であるトリエチルアミンを使用しているが、3~4気圧、175℃もの加圧かつ高温下で大過剰量のトリエチルアミンを作用させている。このように、加圧かつ高温下で大過剰量の塩基を要する方法は、多大なエネルギーコストや廃棄物が生じるため、生産性の観点において課題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、第1級アミン化合物とハロアルキルアルコキシシラン化合物との置換反応において、中和による水を生じさせることなく、大過剰量の塩基を用いることなく、常圧かつ130℃以下のような温和な反応条件下で実施できる含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、第1級アミン化合物とハロアルキルアルコキシシラン化合物との置換反応において、生成するハロゲン化水素と等モル量の塩基として、第2級および第3級アルキル基のような嵩高い置換基を少なくとも一つ有する第2級アミンを用いることにより、常圧(0.09~0.11MPa)かつ130℃以下のような温和な反応条件下で、対応する含窒素多官能オルガノキシシラン化合物を高収率、高純度で製造できることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は
1. 下記一般式(1)または(1’)
TIFF
2025168864000001.tif
18
117
(式中、R
1
は、非置換またはアミノ基以外で置換された炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、R
2
およびR
3
は、置換または非置換の炭素数1~3の2価炭化水素基を表し、R
4
およびR
5
は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、Xは、単結合またはNR
6
を表し、R
6
は、水素原子または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、R
5
とR
6
は、互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよく、nは、1~3の整数を表す。)
で示されるアミン化合物と、下記一般式(2)
TIFF
2025168864000002.tif
10
51
(式中、R
7
は、ヘテロ原子を介在してもよい、非置換の炭素数1~10の2価炭化水素基を表し、R
8
およびR
9
は、それぞれ独立して置換または非置換の炭素数1~10の1価炭化水素基を表し、Yは、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表し、mは、0~2の整数を表す。)
で示されるハロアルキルアルコキシシラン化合物とを置換反応させる、下記一般式(3)または(3’)
TIFF
2025168864000003.tif
18
108
[(式中、R
1
~R
3
およびnは、前記と同じ意味を表し、R
10
は、下記一般式(4)
TIFF
2025168864000004.tif
10
50
(式中、R
7
~R
9
およびmは、前記と同じ意味を表す。)
で示されるアルコキシシリルアルキル基を表し、R
4’
およびR
5’
は、R
10
もしくは置換または非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表し、X
’
は、単結合またはNR
6’
を表し、R
6’
は、R
10
または置換もしくは非置換の炭素数1~18の1価炭化水素基を表す。)]
で示される含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法において、下記一般式(5)
TIFF
2025168864000005.tif
16
31
(式中、R
11
は、ヘテロ原子を介在してもよい、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基を表し、R
12
は、ヘテロ原子を介在してもよい、置換もしくは非置換の炭素数1~10の1価炭化水素基(但し、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基は除く。)またはヘテロ原子を介在してもよい、窒素原子に結合する炭素原子が分岐している分岐鎖状または環状の炭素数3~10の飽和1価炭化水素基を表す。また、R
11
とR
12
は、互いに結合してこれらが結合する窒素原子と共に環を形成してもよい。)
で示される第2級アミン化合物を塩基として用いる含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法、
2. 前記一般式(5)におけるR
11
およびR
12
の組み合わせが、炭素数3~10の第2級アルキル基同士の組み合わせ、炭素数3~10のシクロアルキル基同士の組み合わせ、炭素数3~10の第2級アルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、炭素数3~10のシクロアルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、炭素数4~10の第3級アルキル基および炭素数1~10の第1級アルキル基の組み合わせ、および炭素数4~10の第3級アルキル基同士の組み合わせのいずれかである1の含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法、
3. 前記一般式(5)で表される第2級アミン化合物が、下記のいずれかである1または2の含窒素多官能オルガノキシシラン化合物の製造方法
TIFF
2025168864000006.tif
19
162
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、第1級アミン化合物とハロアルキルアルコキシシラン化合物との置換反応において、嵩高い第2級アミンを塩基として用いることにより、温和な反応条件下で、対応する含窒素多官能オルガノキシシラン化合物を高収率、高純度で製造できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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