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公開番号2025173165
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-27
出願番号2024078614
出願日2024-05-14
発明の名称熱軟化性熱伝導性組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人牛木国際特許事務所
主分類C08L 83/04 20060101AFI20251119BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】従来製品よりも融解時の粘度が低く、熱抵抗も低い熱軟化性熱伝導性組成物の提供。
【解決手段】下記(A)、(B)及び(C)成分を含む熱軟化性熱伝導性組成物。
(A)T単位とD単位を(A)成分中90~100mol%含み、フェニル変性率が30~60mol%であるフェニル変性シリコーンレジン
(B)下記式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025173165000016.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">26</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">132</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式(1)中、R3は、炭素原子数6~10のアリール基であり、R4は、炭素原子数1~10のアルキル基である。xは2または3であり、nは0≦n≦15の数であり、mは2≦m≦60の数である。)
(C)10W/(m・K)以上の熱伝導率を有し、平均粒径が0.3~20μmである熱伝導性充填材
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む熱軟化性熱伝導性組成物。
(A)R
1
SiO
3/2
単位(式中、R
1
は炭素原子数1~10のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる基である)、およびR
2
2
SiO
2/2
単位(式中、R
2
は炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数2~10のアルケニル基、及びフェニル基から選ばれる基である)を(A)成分中90~100mol%含み、フェニル変性率が30~60mol%であるフェニル変性シリコーンレジン:100質量部
(B)下記式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対して10~100質量部
TIFF
2025173165000015.tif
26
132
(式(1)中、R
3
は、炭素原子数6~10のアリール基であり、R
4
は、炭素原子数1~10のアルキル基である。xは2または3であり、nは0≦n≦15の数であり、mは2≦m≦60の数である。)
(C)10W/(m・K)以上の熱伝導率を有し、平均粒径が0.3~20μmである熱伝導性充填材:(A)成分100質量部に対して1,000~1,700質量部
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
式(1)において、R
3
がフェニル基であり、R
4
がメチル基である加水分解性オルガノポリシロキサンを含む請求項1に記載の熱軟化性熱伝導性組成物。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の熱軟化性熱伝導性組成物の硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱軟化性熱伝導組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、熱伝導性シートと熱伝導性グリースの両方の長所を有する熱伝導性材料として、室温では非流動性状態であり、熱により軟化または溶融し、流動性を有する熱軟化性材料が多数開示されている。
しかしながら、有機物をベースオイルとした熱軟化性材料は(特許文献1~4)、耐熱性に劣るため、自動車用途等にこれらが用いられた場合には高温による劣化が懸念される。
耐熱性改良のため、シリコーンをベースにした熱軟化性材料も多数開示されており(例えば、特許文献5~6)、例えば、シート成型物であったり、ペースト状の熱伝導性材料(硬化反応を利用したもの)がある。
しかし、シリコーンは熱伝導性が低く、シリコーンをベースにした熱軟化性材料は熱伝導性が低いという問題があった。前記熱軟化性材料の熱伝導性を高くするためには、該熱軟化性材料に熱伝導性充填材を高充填する必要があるが、単に熱伝導性充填材を高充填しても、熱軟化性材料の粘度が著しく上昇してしまう。特に、電子部品作動時の発熱温度領域で、熱軟化性材料の粘度が高いと、圧縮しても熱軟化性材料が薄くなりにくく、熱抵抗が増大してしまう。
そこで、熱伝導性充填材をシランカップリング剤(ウェッター)で表面処理して、ベースとなる熱軟化性シリコーンレジンに分散させ、熱軟化性材料の流動性を保つ方法が提案されている。(特許文献7)。
しかし、シランカップリング剤は、熱軟化性シリコーンレジンとの相溶性が悪く、熱軟化性材料の粘度を十分に下げることができず、所望の厚さと熱抵抗を得ることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-106283号公報
国際公開第2016/185936号
国際公開第2015/035575号
特開2021-80316号公報
特開2016-76678号公報
特開2021-147591号公報
特開2007-150349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、本発明は、電子部品の冷却のために発熱性電子部品とヒートシンク又は金属筐体などの放熱部品との間の熱境界面に介装する熱伝導性材料(被膜)として用いられ、電子部品の作動温度範囲内の温度において粘度低下、軟化、又は融解して熱伝導性材料が熱境界面に対して密着し、従来製品よりも融解時の粘度が低く、熱抵抗も低い熱軟化性熱伝導性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、熱軟化性のフェニル変性シリコーンレジンに特定の加水分解性オルガノポリシロキサンと、熱伝導性充填材とを配合することで、粘度が低く、かつ熱抵抗も低い熱軟化性熱伝導性組成物が得られることを見出し、本発明を成すに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、下記(A)~(C)成分を含有する熱軟化性熱伝導性組成物を提供することを目的とする。
ここで、熱軟化性とは、熱により(40℃以上において)軟化、低粘度化又は融解することをいい、熱軟化、低粘度化又は融解して被膜の表面が流動化するものを「熱軟化性」を有するものとする。
【0007】
[1]
下記(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含む熱軟化性熱伝導性組成物。
(A)R
1
SiO
3/2
単位(式中、R
1
は炭素原子数1~10のアルキル基、及びフェニル基から選ばれる基である)、およびR
2
2
SiO
2/2
単位(式中、R
2
は炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数2~10のアルケニル基、及びフェニル基から選ばれる基である)を(A)成分中90~100mol%含み、フェニル変性率が30~60mol%であるフェニル変性シリコーンレジン:100質量部
(B)下記式(1)で表される加水分解性オルガノポリシロキサン:(A)成分100質量部に対して10~100質量部
TIFF
2025173165000001.tif
26
132
(式(1)中、R
3
は、炭素原子数6~10のアリール基であり、R
4
は、炭素原子数1~10のアルキル基である。xは2または3であり、nは0≦n≦15の数であり、mは2≦m≦60の数である。)
(C)10W/(m・K)以上の熱伝導率を有し、平均粒径が0.3~20μmである熱伝導性充填材:(A)成分100質量部に対して1,000~1,700質量部
[2]
式(1)において、R
3
がフェニル基であり、R
4
がメチル基である加水分解性オルガノポリシロキサンを含む[1]に記載の熱軟化性熱伝導性組成物。
[3]
[1]又は[2]に記載の熱軟化性熱伝導性組成物の硬化物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の熱軟化性熱伝導性組成物は、従来製品よりも融解時の粘度が低く、熱伝導性に優れる。また、本発明の熱軟化性熱伝導性組成物は、発熱性電子部品と放熱部品との間に配置され、室温では流動性がなく、電子部品動作時の発熱で低粘度化、軟化、又は溶融し、電子部品と放熱部品との境界に実質的に充填される。したがって、本発明の熱軟化性熱伝導性組成物は放熱材料として有用である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細を記述する。
【0010】
(A)フェニル変性シリコーンレジン
(A)成分は、熱軟化性であるフェニル変性シリコーンレジンであり、本発明の組成物(放熱部材)のマトリックスを形成する。(A)成分としては、本発明の組成物(放熱部材)が、実質的に室温で非流動状態であって、発熱性電子部品の発熱、具体的には40~80℃の温度範囲において、熱軟化、低粘度化または融解して流動化するシリコーレジンである。(A)成分は、本発明の組成物(放熱部材)に熱軟化を起こし、熱伝導性を付与する充填材に加工性や作業性をあたえるバインダーとしての役割も果たす。
なお、本発明において「室温」とは、10~30℃の範囲のことを指すものとする。
ここで、熱軟化、低粘度化または融解する温度は放熱部材としての温度であり、シリコーンレジン自体の融点は40~80℃であることが好ましく、特に50~70℃であることが好ましい。シリコーンレジン自体の融点が40℃未満であると、組成物を塗工した際、表層に粘着性が発現し、取り扱い性が悪くなる場合がある。また、シリコーンレジン自体の融点が80℃より高いと、加熱圧縮時の温度を高温にしなければならず、実装工程上困難となる場合がある。
(【0011】以降は省略されています)

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