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公開番号
2025169666
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-14
出願番号
2024074601
出願日
2024-05-02
発明の名称
合成石英ガラス基板及びその製造方法、並びに光学素子パッケージ封止用窓材の製造方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
弁理士法人英明国際特許事務所
主分類
C03C
19/00 20060101AFI20251107BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約
【解決手段】対向する二つの主表面が、いずれも鏡面であり、一方の主表面側の少なくとも一部に、複数の凸形状部を有し、凸形状部が、格子状に区画された複数の区画に、各々1つずつ形成されており、凸形状部が、非球面の表面を含み、凸形状部の各々の頂点における厚みにおいて、凸形状部の頂点における厚みの全ての中で最も厚い部分と最も薄い部分との差Dが、1μm以下であり、他方の主表面が平面である合成石英ガラス基板。
【効果】本発明の合成石英ガラス基板からは、光学素子、特にUV領域の光学素子、とりわけ深紫外領域の光学素子パッケージの封止用窓材として好適であり、光学素子の光に対する配光特性を良好に制御できる光学素子パッケージ封止用窓材を効率よく製造することができる。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
対向する二つの主表面が、いずれも鏡面であり、
一方の主表面側の少なくとも一部に、複数の凸形状部を有し、
該凸形状部が、格子状に区画された複数の区画に、各々1つずつ形成されており、
前記凸形状部が、非球面の表面を含み、
前記凸形状部の各々の頂点における厚みにおいて、前記凸形状部の頂点における厚みの全ての中で最も厚い部分と最も薄い部分との差Dが、1μm以下であり、
他方の主表面が平面である
ことを特徴とする合成石英ガラス基板。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記鏡面が、表面粗さ(Ra)が0.05~0.5nmの面であることを特徴とする請求項1に記載の合成石英ガラス基板。
【請求項3】
厚みが、0.3~2mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成石英ガラス基板。
【請求項4】
前記非球面が、曲率Rが、前記非球面内で0.3~1の範囲内で変化する面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成石英ガラス基板。
【請求項5】
光学素子パッケージ封止用窓材用であることを特徴とする請求項1又は2に記載の合成石英ガラス基板。
【請求項6】
(A)平坦度TTV(Total Thickness Variation)が1μm以下であり、対向する二つの主表面が、いずれも鏡面である合成石英ガラス原料基板を準備する工程と、
(B)前記合成石英ガラス原料基板の一方の主表面の少なくとも一部に、複数の凸形状部を形成する工程であって、前記一方の主表面側に、凸形状部が、格子状に区画された複数の区画に、各々1つずつ形成されるように、回転加工ツールの研磨加工部を1~500mm
2
の接触面積で接触させ、前記回転加工ツールの研磨加工部を回転させながら前記一方の主表面に沿って移動させて研磨する工程と
を含むことを特徴とする合成石英ガラス基板の製造方法。
【請求項7】
前記工程(B)において、前記回転加工ツールの研磨加工部の回転数が、500~12000rpmであり、前記回転加工ツールの研磨加工部の加工圧が、9.8×10
-1
~2.0×10
2
Paであることを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項8】
前記工程(B)において、前記研磨が、
(B1)前記回転加工ツールの研磨加工部による、一の方向に沿った移動による研磨と、前記回転加工ツールの研磨加工部の、前記一の方向に直交する他の方向に沿った所定のピッチの移動とを組み合わせた、複数列の前記一の方向に沿った研磨と、
(B2)前記合成石英ガラス原料基板の前記一方の主表面に沿った90度の回転と、
(B3)前記回転加工ツールの研磨加工部による、前記一の方向に直交する他の方向に沿った移動による研磨と、前記回転加工ツールの研磨加工部の、前記他の方向に直交する前記一の方向に沿った所定のピッチの移動とを組み合わせた、複数列の前記他の方向に沿った研磨と
を含むことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項9】
前記工程(B)において、前記一方の主表面と、前記回転加工ツールの研磨加工部との接触部に、遊離砥粒子を供給しながら研磨することを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
【請求項10】
前記工程(B)の後に、
(C)前記複数の凸形状部が形成された表面部をエッチングする工程
を含むことを特徴とする請求項6に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、光の配光性の制御を要求される、例えば紫外線LEDなどの光学素子のパッケージに適用される光学素子パッケージ封止用窓材の材料として好適な合成石英ガラス基板及びその製造方法、並びに合成石英ガラス基板を用いた光学素子パッケージ封止用窓材の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、工業用水用や家庭用の殺菌、紫外線硬化樹脂の硬化プロセスなどにおいて、深紫外領域などの紫外線領域(以下、UV領域と称する。)の光を発光する素子が注目されている。その中でも、紫外線発光ダイオード(Ultra-Violet Light Emitting Diode:UV-LED)が、水銀ランプなどの環境規制の対象となるものの代替材料として注目されている。例えば、深紫外(波長260~285nm)の光を発するUVC-LEDなどが、昨今、盛んに開発されている。
【0003】
一般的に、LEDは、光を前方へ直線的に照射する特性をもち、可視光域のLEDなどは、配光特性を制御するために、樹脂をモールドしてレンズ形状を作り出して封止を行っている。しかし、UV-LEDの場合は、素子の特性に起因して、フリップチップ方式でパッケージキャリアに素子が配され、表面実装(SMD)型パッケージにおいてリフレクタを用いて光を取り出す構造が多く見受けられる。パッケージキャリアから出てくる光は、広角の配光特性を伴って発光する。
【0004】
UV領域の光を発する素子に対し、封止材として樹脂を使用すると、樹脂の劣化を引き起こし、透過率などが徐々に悪化する。そのため、樹脂系封止材は、UV-LEDにおいては好ましくなく、UV領域の波長に対して、高透過率であり、かつ長期信頼性が高い合成石英ガラスが、封止材として選択されることが多い。
【0005】
国際公開第2018-131668号(特許文献1)には、殺菌用途に好適な波長選択的光透過性がある紫外線発光素子用部材およびそれに用いる石英ガラスが示されており、このような石英ガラスが、型を用いたゲルキャスト法によって製造できること、また、このような石英ガラスを紫外線発光ダイオード(UV-LED)の窓部材に適用する手法が記載されている。
【0006】
特開2018-002548号公報(特許文献2)には、シリカ粉とバインダー成分を混合して成型し、加熱処理及び透明ガラス化を行うことにより、波長200nmから400nmにおいて構造欠陥による吸収のない紫外線LED用石英ガラス部材を製造する手法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2018-131668号
特開2018-002548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のとおり、UV-LEDにおいては、短波長の紫外光を通過させるため、窓材の素材の第一候補である、合成石英ガラスが選択される。しかし、合成石英ガラスは、難削材であることが知られており、合成石英ガラスを用いて配光特性を制御するために合成石英ガラス基板を個別にレンズ形状化することは、技術的、経済的の両面から容易ではない。
【0009】
国際公開第2018-131668号(特許文献1)記載の発明では、ガラス化する前の材料を溶かして型に流し込むことによって得た石英ガラスの部材により、配光を制御することが記載されているものの、石英ガラスの部材の形状については記載されていない。これは、型に原料を流し込んでガラス化する際に、伸縮などにより完全に形を制御できないなどのデメリットが解消できず、ある程度の形までしか、形状を制御することができないことによると考えられる。また、国際公開第2018-131668号(特許文献1)記載の発明の石英ガラスは、金属不純物を導入しているため、純粋な合成石英とは異なる材料であり、ソラリゼーションなどによる着色や、長時間紫外光に晒された場合の信頼性について懸念がある。一方、特開2018-002548号公報(特許文献2)には、紫外線LED用石英ガラス部材について、配光特性を考慮した形状は記載されていない。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光学素子のパッケージに用いる光学素子パッケージ封止用窓材であり、光学素子、特にUV領域の光学素子、とりわけ深紫外領域の光学素子に求められる、好ましい配光特性を与える光学素子パッケージ封止用窓材を効率よく製造できる、光学素子パッケージ封止用窓材の材料として好適な合成石英ガラス基板、及びその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、合成石英ガラス基板から光学素子パッケージ封止用窓材を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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