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公開番号2025158537
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-17
出願番号2024061179
出願日2024-04-05
発明の名称型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08L 83/07 20060101AFI20251009BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】脱泡性等に優れた型取り用シリコーンゴム組成物を提供すること。
【解決手段】(A)ケイ素原子結合アルケニル基含有オルガノポリシロキサン
(B)煙霧質シリカ粒子表面が1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシラザンおよび1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザンのみにより被覆処理された表面処理シリカ粒子
(C-1)R1 2HSiO1/2単位及びSiO4/2単位からなるハイドロジェンポリシロキサン
(C-2)R1 3SiO1/2単位、R1 2SiO2/2単位及びR1HSiO2/2単位からなるハイドロジェンポリシロキサン
(D)粘度20~300mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(E)粘度10,000~150,000mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン
(F)粘度10~600mPa・sの両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン共重合体
(G)白金系触媒
を含み、ケイ素原子結合アルケニル基含有レジン状オルガノポリシロキサンを含まない型取り用シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に2個以上有し、23℃における粘度が600~200,000mPa・sである直鎖状または分岐鎖状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積が180~500m
2
/gの煙霧質シリカ粒子表面が、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシラザンおよび1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザンのみにより被覆処理された表面処理シリカ粒子:1~50質量部、
(C)(C-1)R
1
2
HSiO
1/2
(式中、R
1
は、それぞれ独立に、置換または非置換のアルキル基である。)単位およびSiO
4/2
単位からなるレジン状オルガノハイドロジェンポリシロキサン:1~5質量部、
(C-2)R
1
3
SiO
1/2
単位、R
1
2
SiO
2/2
単位およびR
1
HSiO
2/2
単位(式中、R
1
は、上記と同じである。)からなる直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン:1~5質量部、
(D)23℃における粘度が20~300mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン:2~10質量部、
(E)23℃における粘度が10,000~150,000mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン:5~15質量部、
(F)23℃における粘度が10~600mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン共重合体:0.01~0.5質量部、ならびに、
(G)白金系触媒
を含み、ケイ素原子に結合するアルケニル基を有するレジン状オルガノポリシロキサンを含まない型取り用シリコーンゴム組成物。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
前記(A)成分が、(A-1)分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンおよび(A-2)分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサン共重合体を含む請求項1記載の型取り用シリコーンゴム組成物。
【請求項3】
組成物中のケイ素原子に結合するアルケニル基の合計に対して、ケイ素原子に結合する水素原子の合計が、モル比で、0.5~5.0である請求項1記載の型取り用シリコーンゴム組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載の型取り用シリコーンゴム組成物からなる型取り剤。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項記載の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化させてなるシリコーンゴム型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、型取り用シリコーンゴム組成物およびシリコーンゴム型に関し、さらに詳述すると、付加硬化型の型取り用シリコーンゴム組成物およびこれが硬化してなるシリコーンゴム型取り母型(いわゆるメス型)に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
シリコーンゴム型を反転母型として利用し、これに樹脂を充填、硬化させることにより複数の製品を製造することは、趣味のミニチュアモデルから産業上の試作モデルに至るまで、幅広く行われている。
これらに使用されるシリコーンゴム組成物としては、硬化前は液状であり、硬化剤と混合することにより常温でもしくは加熱することで簡単に硬化し、反転型を作ることができる付加反応硬化型の液状シリコーンゴム組成物が挙げられる。付加反応硬化型シリコーンゴム組成物は、反応副生物がなく、硬化時の収縮率が極めて小さいなど、型取り材として好ましい成形特性を有する反面、ゴムであるために注入成型された樹脂とゴム型が密着し、離型しにくいという問題点があった。
【0003】
硬化後の型からの複製品の離型性を改善する手段として、特許文献1では、架橋するベースポリマー以上の鎖長を有する非架橋性のシリコーンポリマーを添加したシリコーンゴム組成物が提案されている。
しかし、このようなシリコーンゴム組成物を用いたゴム型は、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂に対する離型性が十分ではなく、繰り返し複製を行った場合にゴム型が破損するなどの問題があった。
【0004】
特許文献2では、ベースポリマーとして直鎖状のオルガノポリシロキサンのみを用い、かつ充填剤として、ビニル基を有するシラザン化合物で表面処理された煙霧質シリカを用いたシリコーンゴム組成物が提案されている。また、特許文献3では、シリコーンゴム組成物に、充填剤として酸化チタンを配合したシリコーンゴム組成物が提案されている。
しかし、これらのシリコーンゴム組成物を用いた際に、得られるシリコーンゴム型の透明性が充填材によって損なわれ、内部の元型および複製品の状態を確認することが困難な場合があった。
【0005】
特許文献4では、アルケニル基を有する1官能型シロキサン単位および4官能型シロキサン単位からなるオルガノポリシロキサンレジンを含むシリコーンゴム組成物が提案されている。
しかし、このようなオルガノポリシロキサンレジンを含む材料は、混合して金属等の元型に注型する際に脱泡性や流動性が悪化するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平7-118534号公報
特開2002-194219号公報
特開平7-033985号公報
特開2018-95796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、これらの問題を解決するためになされたもので、脱泡性、流動性および透明性に優れ、硬化して複製品の脱型性に優れるシリコーンゴム型を与える型取り用シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の付加硬化型シリコーンゴム組成物が、脱泡性、流動性および透明性に優れ、複製品の脱型性に優れるシリコーンゴム型を与えることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、
1. (A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に2個以上有し、23℃における粘度が600~200,000mPa・sである直鎖状または分岐鎖状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積が180~500m
2
/gの煙霧質シリカ粒子表面が、1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシラザンおよび1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシラザンのみにより被覆処理された表面処理シリカ粒子:1~50質量部、
(C)(C-1)R
1
2
HSiO
1/2
(式中、R
1
は、それぞれ独立に、置換または非置換のアルキル基である。)単位およびSiO
4/2
単位からなるレジン状オルガノハイドロジェンポリシロキサン:1~5質量部、
(C-2)R
1
3
SiO
1/2
単位、R
1
2
SiO
2/2
単位およびR
1
HSiO
2/2
単位(式中、R
1
は、上記と同じである。)からなる直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン:1~5質量部、
(D)23℃における粘度が20~300mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン:2~10質量部、
(E)23℃における粘度が10,000~150,000mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン:5~15質量部、
(F)23℃における粘度が10~600mPa・sである分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン-ジフェニルシロキサン共重合体:0.01~0.5質量部、ならびに、
(G)白金系触媒
を含み、ケイ素原子に結合するアルケニル基を有するレジン状オルガノポリシロキサンを含まない型取り用シリコーンゴム組成物、
2. 前記(A)成分が、(A-1)分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサンおよび(A-2)分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン-メチルビニルシロキサン共重合体を含む1記載の型取り用シリコーンゴム組成物、
3. 組成物中のケイ素原子に結合するアルケニル基の合計に対して、ケイ素原子に結合する水素原子の合計が、モル比で、0.5~5.0である1または2記載の型取り用シリコーンゴム組成物、
4. 1~3のいずれかに記載の型取り用シリコーンゴム組成物からなる型取り剤、
5. 1~3のいずれかに記載の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化させてなるシリコーンゴム型
を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の型取り用シリコーンゴム組成物は、作業に適した脱泡性、流動性および透明性を有し、また、本発明の型取り用シリコーンゴム組成物を硬化して得られるシリコーンゴム型は、樹脂複製品の引き抜きに適した硬度を有し、優れた脱型性を有する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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