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公開番号
2025162521
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-27
出願番号
2025047011
出願日
2025-03-21
発明の名称
非晶質固体分散体を含む複合物
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
A61K
47/38 20060101AFI20251020BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】ポリビニルピロリドン以外のキャリヤーを含む固体分散体と、固体分散体の外側にあるHPMCASを少なくとも含み、薬物の溶出性の一層高い複合物を提供する。
【解決手段】薬物に加えて、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び第1ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートからなる群から選ばれるキャリヤーを少なくとも含む固体分散体と、前記固体分散体の外側にある第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを少なくとも含む複合物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
薬物に加えて、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び第1ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートからなる群から選ばれるキャリヤーを少なくとも含む固体分散体と、前記固体分散体の外側にある第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを少なくとも含む複合物。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記キャリヤーが、20℃における2質量%水溶液のウベローデ型粘度計による粘度として1.0~50.0mPa・sを有するメチルセルロースである請求項1に記載の複合物。
【請求項3】
前記キャリヤー100質量部に対して、前記薬物が10~100質量部、第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートが10~100質量部である請求項1又は請求項2に記載の複合物。
【請求項4】
前記薬物が、水難溶性薬物である請求項1又は請求項2に記載の複合物。
【請求項5】
薬物に加えて、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び第1ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートからなる群から選ばれるキャリヤーを少なくとも含む固体分散体を製造する工程と、
前記固体分散体に、第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを添加する工程
を少なくとも含む複合物の製造方法。
【請求項6】
前記固体分散体に、前記第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを添加する工程が、前記固体分散体と前記第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの混合、前記第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートの存在下での前記固体分散体の造粒、又は前記第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートによる前記固体分散体のコーティングを含む請求項5に記載の複合物の製造方法。
【請求項7】
前記キャリヤーが、20℃における2質量%水溶液のウベローデ型粘度計による粘度として1.0~50.0mPa・sを有するメチルセルロースである請求項5又は請求項6に記載の複合物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを固体分散体の外側に含む複合物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
固体分散体は、例えば、薬物とキャリヤーを溶媒に溶解させた後に、溶媒を除去、析出させることで製造できる(特許文献1)。固体分散体は、薬物が非晶質(アモルファス)の状態でキャリヤーに分子分散し、薬物の溶解性が見かけ上顕著に上昇して生物学的利用能が改善される。
【0003】
薬物を非晶質で分散している固体分散体は、経口摂取後の薬物の吸収性を向上できる反面、固体分散体の保管中に薬物の再結晶を生じる物理安定性の問題がある。この安定性を高めるため、固体分散体の外側に安定化剤を含む医薬組成物が提案され、ポリビニルピロリドン(以下「PVP」とも称する)をキャリヤーとして含む固体分散体と、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル(別名:ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、以下「HPMCAS」とも称する)を外部安定化剤として含む医薬組成物の実験結果が報告されている(特許文献2)。
【0004】
また、PVPをキャリヤーとして含む固体分散体において、外部安定化剤としてHPMCASに換えてヒドロキシプロピルメチルセルロース(以下「HPMC」とも称する)を用いても同様な安定化効果が得られたことから、HPMCASによる安定化はアセテート基及びサクシネート基と固体分散体との分子間相互作用によるものではないと報告されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-98179号公報
特表2023-515764号公報
【非特許文献】
【0006】
European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics 2021,169,189-199
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2は、「最も好ましくは、ポリビニルピロリドンが固体分散体マトリックス剤として使用される。」と記載し、実際にキャリヤーとしてPVPを使用するが、PVP以外は多数の候補を例示するだけで、PVP以外のキャリヤーを含む固体分散体と外側HPMCASとの関係については不明である。非特許文献1もキャリヤーとしてPVPを使用しており、他のキャリヤーを使用した場合の結果については不明である。
本発明は、PVP以外のキャリヤーを含む固体分散体と、前記固体分散体の外側にあるHPMCASを少なくとも含み、薬物の溶出性の一層高い医薬組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、薬物の溶出性は、固体分散体中のキャリヤーの種類に依存するだけでなく、キャリヤーと、固体分散体の外部に存在するHPMCASとの関係性に依存することを見出し、特に、固体分散体のキャリヤーとして今まで殆ど使用されていなかったメチルセルロースとHPMCASの組合せが薬物の溶出性を大きく改善することを見出し、本発明を完成した。
本発明の一つの態様では、薬物に加えて、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び第1ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートからなる群から選ばれるキャリヤーを少なくとも含む固体分散体と、前記固体分散体の外側にある第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを少なくとも含む複合物を提供する。
本発明の別の態様では、薬物に加えて、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート及び第1ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートからなる群から選ばれるキャリヤーを少なくとも含む固体分散体を製造する工程と、前記固体分散体に、第2ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネートを添加する工程を少なくとも含む複合物の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高い初期溶出性を含めて溶出性の高い複合物を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1及び4、比較例1及び4における溶出時間とニフェジピンの溶出率(%)の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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