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公開番号
2025167529
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024072258
出願日
2024-04-26
発明の名称
ミラブル型フロロシリコーンゴム組成物及び輸送機のエンジン周辺用ゴム部品
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
83/08 20060101AFI20251030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】耐アミン性及び耐熱性が良好な硬化物を与えるミラブル型フロロシリコーンゴム組成物を提供する。
【解決手段】(A)下記式(1)(式中、R
1
は、独立して炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R
2
は、炭素数2~8のアルケニル基であり、a及びbは、それぞれ1以上の整数、cは、0以上の整数であり、a+b+c=2,000~6,000であり、a/(a+b+c)=0.3~0.8である。なお、前記a、b、及びcで括られたシロキサン単位の結合はブロックであってもランダムであってもよい。)で表される生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部、(B)BET法による比表面積が50m
2
/g以上の補強性シリカ:10~100質量部、(C)有機過酸化物:触媒量を含有することを特徴とするミラブル型フロロシリコーンゴム組成物。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)下記式(1)
TIFF
2025167529000010.tif
33
92
(式中、R
1
は、独立して炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R
2
は、炭素数2~8のアルケニル基であり、a及びbは、それぞれ1以上の整数、cは、0以上の整数であり、a+b+c=2,000~6,000であり、a/(a+b+c)=0.3~0.8である。なお、前記a、b、及びcで括られたシロキサン単位の結合はブロックであってもランダムであってもよい。)
で表される生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積が50m
2
/g以上の補強性シリカ:10~100質量部、
(C)有機過酸化物:触媒量、
を含有するものであることを特徴とするミラブル型フロロシリコーンゴム組成物。
続きを表示(約 66 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のミラブル型フロロシリコーンゴム組成物の硬化物からなる輸送機のエンジン周辺用ゴム部品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ミラブル型フロロシリコーンゴム組成物及び該フロロシリコーンゴム組成物の硬化物からなる輸送機のエンジン周辺用ゴム部品に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
側鎖置換基として3,3,3-トリフルオロプロピル基を有するフロロシリコーン生ゴムを主剤とするフロロシリコーンゴム組成物は、ジメチルシリコーンゴムの有する特性に加え、耐溶剤性にも優れた性質を示す。そのため、輸送機器部品、石油関連機器部品としてのダイヤフラム、O-リング、オイルシール材等として広く使用されている。一方、ガソリン燃料やオイルには、老化防止剤や防さび剤として、各種ポリエーテルアミン、アルコールアミン、アルキルアミン等のアミン類が添加される。耐溶剤性に優れたフロロシリコーンゴムであるが、これらのアミン類に対しては、シロキサン主鎖がクラッキングしてしまう。そのため、フロロシリコーンゴムであっても、アミン類と接触した場合には、成形物の初期物性を保てない。
【0003】
この対策として、特許文献1では、フロロシリコーンゴムに耐抽出性緩衝剤を添加することにより老化防止剤による劣化を防ぐ方法が挙げられている。また、特許文献2では、炭素数が4以上のパーフルオロアルキルエーテル基を含有するオルガノポリシロキサンをベースポリマーとして使用することにより耐燃料油性を改良している。また、特許文献3では、少なくとも片末端に不飽和基を有するフロロシリコーンポリマーに平均粒子径0.1~1.0μmの二酸化チタンとトリアリルイソシアヌレートを添加することによりアルコール燃料油性を改善させる方法が開示されている。さらに、特許文献4では、フロロシリコーンゴム組成物に、アルカリ金属塩化物、アルカリ土類金属塩化物、及び塩化アンモニウムから選ばれる少なくとも1種の塩化物を添加することにより耐アミン性を向上させる方法が開示されている。
【0004】
しかし、これらの方法をもってしても、アミンに接触した場合のフロロシリコーンゴムのクラッキングを十分に抑制することは困難であった。
【0005】
また、近年、環境省の「人の健康の保護に関する要監視項目」に有機フッ素化合物が位置づけられた。その中で、PFOSなどのパーフルオロアルキル基含有化合物が規制されたため、長鎖のフロロアルキル基はフロロシリコーンゴムの変性基として使用できなくなった。そのため、代替となる材料が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平7-252421号公報
特開平5-186700号公報
特開2000-26735号公報
特開2017-222796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、燃料に含まれるアミン系老化防止剤等と接触した場合でも、物性低下が少なく、耐熱性が良好なフロロシリコーンゴム(硬化物)を与えるミラブル型フロロシリコーンゴム組成物及びフロロシリコーンゴム硬化物からなる輸送機のエンジン周辺用ゴム部品を提供することを目的とする。
【0008】
なお、ミラブル型組成物とは、室温(25℃)において自己流動性のない非液状(ペースト又は固体状)であって、ロールミル等の混練手段によってせん断応力下に均一に混合することができる組成物を意味する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、
(A)下記式(1)
TIFF
2025167529000001.tif
33
91
(式中、R
1
は、独立して炭素数1~10のアルキル基、炭素数6~10のアリール基、炭素数7~10のアラルキル基から選ばれる基であり、R
2
は、炭素数2~8のアルケニル基であり、a及びbは、それぞれ1以上の整数、cは、0以上の整数であり、a+b+c=2,000~6,000であり、a/(a+b+c)=0.3~0.8である。なお、前記a、b、及びcで括られたシロキサン単位の結合はブロックであってもランダムであってもよい。)
で表される生ゴム状オルガノポリシロキサン:100質量部、
(B)BET法による比表面積が50m
2
/g以上の補強性シリカ:10~100質量部、
(C)有機過酸化物:触媒量、
を含有するものであることを特徴とするミラブル型フロロシリコーンゴム組成物を提供する。
【0010】
本発明のミラブル型フロロシリコーンゴム組成物であれば、アミン系老化防止剤等に接触しても物性低下が少なく、耐熱性が良好なフロロシリコーンゴム成形品(硬化物)を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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