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公開番号2025172960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-26
出願番号2025150598,2023501633
出願日2025-09-10,2021-07-08
発明の名称半導体デバイスの仮ボンディング用乾式接着材
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人RYUKA国際特許事務所
主分類H01L 21/60 20060101AFI20251118BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】製造中においてシリコンウエハをキャリアに仮ボンディングするために使用される、マイクロスケールやナノスケールのファイバーアレイを含む乾式接着材を提供する。
【解決手段】先端部が拡大した複数のファイバーを備える乾式接着マイクロファイバーアレイ100であって、シリコンウエハ及び/又はキャリアの表面に接着可能であり、化学薬品又は熱を使わずにデボンディングでき、ウエハ表面に残らない。加えて、乾式接着材と半導体デバイスの界面に水やイソプロピルアルコールなどの液体を導入することで、接着力を調節することができる。乾式接着マイクロファイバーアレイは、バッキング層、キャリア又は基材102に付着する複数のファイバー101を含み、ファイバーは、実質的に垂直な角度でバッキング層、キャリア又は基材に付着し、各ファイバーは、ステムと、拡大した先端部104とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体デバイスをキャリアに仮ボンディングするための接着材であって、
先端部が拡大した複数のファイバーを有する乾式接着マイクロファイバーアレイを備え
ており、
前記先端部は、前記半導体デバイスの表面に接触するように構成されており、
前記先端部は、機械的な動作によって前記半導体デバイスから外れるように構成されて
いる、接着材。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記先端部と前記半導体デバイスの表面との界面に配置された液体を更に備える、請求
項1に記載の接着材。
【請求項3】
半導体デバイスをキャリアにボンディングする方法において、
拡大した先端部で終端する複数のファイバーを有する乾式接着マイクロファイバーアレ
イを提供することと、
前記乾式接着マイクロファイバーアレイの先端部を前記半導体デバイスの表面に接触さ
せて、前記半導体デバイスが前記乾式接着マイクロファイバーアレイに付着することと、
前記乾式接着マイクロファイバーアレイを前記キャリアに貼り付けることと、
を含む方法。
【請求項4】
機械的な動作により、前記マイクロファイバーアレイを前記シリコンウエハからデボン
ディングすることを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記機械的な動作は、前記シリコンウエハから前記マイクロファイバーアレイを剥がす
ことを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記機械的な動作は、前記シリコンウエハを前記キャリアの表面に平行な方向に移動さ
せることを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
バッキング層の表面における前記複数のファイバーの密度を変化させることにより、前
記マイクロファイバーアレイの結合強度を調節することを更に含む、請求項3に記載の方
法。
【請求項8】
前記マイクロファイバーアレイの結合強度を、前記先端部の表面積を変化させることで
調節することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記半導体デバイスを前記乾式接着マイクロファイバーアレイに接着させた状態で、前
記キャリアの位置を操作することを更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
前記マイクロファイバーアレイを濡らして接着力を増加させることを更に含む、請求項
3に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
<関連出願との相互参照>
本願は、2020年7月8日に出願された仮出願第63/049,314の35 U.
S.C119条に基づく利益を主張するものであり、当該仮出願は、参照により本明細書
の一部となる。
続きを表示(約 2,300 文字)【0002】
<連邦政府資金による研究の記載>
無し。
【0003】
本発明は概して、乾式接着材に関する。より具体的には、本発明は、製造中においてシ
リコンウエハをキャリアに仮ボンディングするために使用される、マイクロスケールやナ
ノスケールのファイバーアレイを含む乾式接着材に関する。
【背景技術】
【0004】
半導体製造は、幾つかの処理工程を含んでいる。例えば、プロセッサへと加工されるシ
リコンウエハには、洗浄、パッシベーション、フォトリソグラフィ、エッチング、デポジ
ション、研磨、研削、ダイシング、チップ/ダイパッケージングなどが施される。各処理
工程においてウエハ、ダイやその他の半導体デバイスを丁寧に取り扱うことが、スループ
ットを向上させ、製造装置のフットプリントを削減し、粒子汚染を抑制/防止して、高い
歩留まりを維持するために求められる。ウエハレベルパッケージング(WLP)プロセス
の導入が進むことで、適切なウエハハンドリング技術の必要性が高まっている。WLPプ
ロセスでは、ダイがまだウエハ上にある間にダイのパッケージングが行われる。ウエハは
、半導体チップ/デバイスを使用するモバイルデバイスの多様性によってより薄くなって
きている。WLPのために薄いウエハの取り扱いを可能にするために、製造工程では、ウ
エハをキャリア又は基材に仮ボンディングすることがある。処理工程の幾つかはウエハの
裏側で実行されることからウエハのデバイス側で一時的なボンディングが起こるので、ウ
エハのデバイス側への損傷を防ぐためにはボンディング-デボンディングプロセス(BD
B)が非常に重要になる。一般的に、仮ボンディング材料には、広い面への接着性、高ス
トレス基材との接着性、及び広い温度範囲での接着性が求められる。
【0005】
仮ボンディングは、幾つかの技術によって行うことができる。ある例では、ウエハとキ
ャリアの間に液状接着剤が使用される。接着剤によるボンディングでは、液状の熱可塑性
接着剤がウエハのデバイス側にスピンコーティングされて、その後、約200乃至250
度の高温で硬くされる。これらの追加工程は、スループットを低下させて、全体的なコス
トを増加させる可能性がある。更に、処理の完了時には、ウエハは、薬液、熱、又はレー
ザーなどの手段を用いてキャリアからデボンディングされる必要がある。ケミカルデボン
ディングでは、ウエハが溶剤に曝されて汚染される可能性が高くなり、また、大型ウエハ
では時間効率が良くない。熱でデボンディングすると、高温で基材が曲がったり反ったり
することで歩留まりが低下する可能性がある。最後に、レーザーデボンディングには透明
なキャリアが必要であるが、ウエハ検出・位置合わせシステムは大抵の場合目視を用いた
システムなので、他の処理工程への変更が必要になる場合がある。別の仮ボンディング技
術では、感圧接着テープが使用される。しかしながら、この種のテープは、デボンディン
グ後に残留物を残すことがあり、ウエハから残留物を除去するための更なる処理工程が必
要となる。更に、これらの既存技術の多くは、使用する接着材料の固有の特性によって結
合強度が決定されることから、特定の用途に合わせた調節が容易ではない。
【0006】
従って、これらの制限を、結合強度の微調節を可能にする一方で汚染除去とウエハの損
傷の可能性を減らすような効率的なボンディング/デボンディングプロセスを提供するこ
とによって克服する乾式接着材を開発することは有益であろう。
【発明の概要】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、乾式接着材は、シリコンウエハの表面のような、滑らか
な平坦面や模様面に付着可能なファイバーのアレイを有する。乾式接着材は、ある実施形
態では、表面から延びるマイクロスケール又はナノスケールのファイバーのアレイを含ん
でおり、それらファイバーの先端部の形状は拡大している。先端部はウエハの表面に接触
して、接着力を発揮する。除去は、乾式接着材をウエハから剥がすか、乾式接着材の表面
に平行な方向にウエハを移動させることで行える。加えて、乾式接着材は湿らせると、そ
の接着力を高めることができる。その結果、水やイソプロピルアルコールなどの液体を導
入することで、接着材の接着特性を調節することができる。
【0008】
乾式接着材は、薄膜、テープとして形成されてよく、又は、キャリアの表面に直接組み
合わせられてよい。乾式接着材のデボンディングは、キャリアからウエハを物理的に除去
する以外に薬液や複雑な処理工程を必要としない。乾式接着材は複雑な多成分液状接着剤
ではないことから、デボンディング後にウエハ表面に残る残留物が大幅に削減される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、ある実施形態に基づく乾式接着材の構造を示す画像である。
【0010】
図2は、乾燥状態及び湿潤状態における接着材の接着力を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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