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公開番号
2025178039
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-12-05
出願番号
2024130133
出願日
2024-08-06
発明の名称
冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法
出願人
上海海洋大学
,
SHANGHAI OCEAN UNIVERSITY
代理人
個人
主分類
G01N
33/12 20060101AFI20251128BHJP(測定;試験)
要約
【課題】、魚類の匂い、特に、冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法を提供する。
【解決手段】新鮮なティラピアを殺し、スライスを取り、洗浄し、魚肉を混合して挽くことにより原料を得るステップと、原料から脂質を抽出するステップと、得られた脂質を分割し、低温条件下で貯蔵し、貯蔵終了後に脂質メタボロミクス技術により異なる冷蔵時間のティラピアの脂質酸化程度及び脂質代謝データを測定するステップと、匂いに関連する脂質代謝ネットワークを構築し、脂質代謝ネットワークに基づいて異なる冷蔵時間の脂質の酸化程度及び代謝データを分析することにより、複数の脂質に対応する代謝マーカーが得られるステップと、得られた代謝マーカーをスクリーニングして評価代謝マーカーを得るステップと、複数の脂質に対応する評価代謝マーカーに基づいて複数の脂質の酸化程度及び代謝状況を分析するステップと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法であって、
新鮮なティラピアを殺し、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことにより原料が得られるステップと、
原料を処理して得られた魚肉から脂質を抽出するステップと、
得られた脂質を複数に分割し、低温条件下で貯蔵し、それぞれ所定の冷蔵時間貯蔵し、貯蔵終了後にLC-MSに基づく脂質メタボロミクス技術により異なる冷蔵時間のティラピアの脂質酸化程度及び脂質代謝データを測定するステップと、
KEGG代謝経路とMetPAデータベースとの組み合わせにより、匂いに関連する脂質代謝ネットワークを構築し、脂質代謝ネットワークに基づいて異なる冷蔵時間のティラピアの脂質代謝データを分析することにより、必要な複数の脂質に対応する代謝マーカーが得られ、ここで、脂質代謝データは、代謝物質及び代謝経路を含むステップと、
得られた代謝マーカーをスクリーニングして評価代謝マーカーを取得し、ここで、代謝マーカーのスクリーニング基準は、p-value≦0.05かつVIP≧1であるステップと、
複数の脂質に対応する評価代謝マーカーに基づいて複数の脂質の代謝状態を分析するステップと、
を含むことを特徴とする、方法。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
新鮮なティラピアを殺し、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことにより原料が得られるステップは、
サイズと体重がほぼ一致する新鮮なティラピアを選択し、発泡箱に入れて砕いた氷と酸素充填の条件下で速やかに実験室に輸送し、その後、物理的に叩くことによりティラピアを気絶させ、殺した後、頭部及び臓器を取り除き、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記原料を処理して得られた魚肉から脂質を抽出するステップは、
5gの均質な魚肉を50mL遠沈管中に入れ、濃度0.01g/100gのブチルヒドロキシトルエンを含むクロロホルム/メタノール15mLを加え、ここで、クロロホルム/メタノールの体積比が2:1であるステップと、
プラグで遠沈管を密封し、氷浴中で10,000×gの速度で2回遠心分離し、10秒、13秒、15秒又は20秒持続するステップと、
30mLまで定容し、45min、55min、65min、65min又は75min静置した後、濾過することで第1濾液が得られるステップと、
第1濾液に0.2倍体積の濃度0.85g/100gの塩水を加え、3000×gで10min、12min、15min、17min又は20min遠心分離し、底層の溶液を窒素気流の作用下で乾燥させ、脂質抽出物を得るステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
得られた脂質を複数に分割し、低温条件下で貯蔵し、それぞれ所定の冷蔵時間貯蔵し、貯蔵終了後にLC-MSに基づく脂質メタボロミクス技術により異なる冷蔵時間のティラピアの脂質酸化程度及び脂質代謝データを測定するステップは、
得られた脂質抽出物を4つに分け、4℃の条件下で貯蔵し、それぞれ0日間、3日間、9日間及び15日間貯蔵することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
脂質メタボロミクス技術の試験方法は、
2mL遠沈管に0.5mLサンプルを充填し、4-クロロ-L-フェニルアラニンを含むメタノール600μLを加え、混合物を30秒間ボルテックスし、ここで、4-クロロ-L-フェニルアラニンは濃度が4ppmでありかつ-20℃に保持されるステップと、
100mgガラスビーズを含む組織粉砕機を用いて60Hz下で90秒間粉砕するステップと、
4℃、12,000×gでサンプルを10分間遠心分離した後、環境温度下で10分間超音波処理した後、0.22μmの膜で上清を濾過して第2濾液を得るステップと、
第2濾液を測定瓶に入れ、その後、第2濾液に対して液体クロマトグラフィー分析及びクロマトグラフィー処理を行うステップと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の脂質に対応する評価代謝マーカーに基づいて複数の脂質の代謝状態を分析するステップは、
それぞれ0日目、3日目、9日目及び15日目に3つのサンプルを並行群としてランダムに選択し、サンプルの脂質酸化程度及び脂質代謝状況を分析することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記評価代謝マーカーは、1-セチルアルコール、1-モノパルミチン酸エステル、10-ヘプタデセン酸、13-ドコセン酸アミド、5,8,11-エイコサトリエン酸、7,10,13,16,19-ドコサペンタエン酸、9-オクタデセン酸、9,12-オクタデカジエン酸、アラキドン酸、4-エトキシ安息香酸エチル、ブラシノステロイド、フタル酸ジブチル、グリセリンモノステアレート、ヘプタデカン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸及びパルミチン酸を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚類の匂いの研究技術分野に関し、特に、冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
ティラピアは、その増殖が速く、味が美しいために有名であり、様々な栄養素を含有し、最も人気のある魚類の一つである。新鮮なラフィラフィッシュは、含水量が高く、微生物及び組織酵素の影響を受けて変質しやすく、通常、低温で貯蔵される。しかしながら、冷蔵時間の増加に伴い、製品の品質が徐々に劣化し、臭気の発生に伴い、ラフィラ魚の生産、加工及び応用に大きく影響する。冷蔵過程におけるティラピアの匂いの研究は、応用価値が高い。臭気の変化は、主に揮発性化合物に関連し、これらの化合物は、脂質酸化、タンパク質分解及び微生物作用などの多くの生化学過程において生成することができる。特に脂質酸化は、特徴的な匂いを形成する鍵として広く考えられている。脂質酸化は複雑な反応であり、主に遊離脂肪酸(FFAs)の酸化とラジカルの影響に関わる。重要な風味前駆体として、FFAsのタイプは製品の異なる匂いにも寄与する。現在、匂いに関連する研究が欠けており、魚類の品質及び匂いの劣化に対する判断及びスクリーニングが制限されている。
【発明の概要】
【0003】
従来技術に存在する上記の技術的問題を解決するために、本発明は、冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法を提供する。
【0004】
上記の目的を達成するために、本発明の実施例は、下記の技術的手段を提供する。
第1態様では、本発明の一実施例において、冷蔵期間におけるティラピアの匂い劣化及び脂質酸化程度を判断する方法であって、
新鮮なティラピアを殺し、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことにより原料が得られるステップと、
原料を処理して得られた魚肉から脂質を抽出するステップと、
得られた脂質を複数に分割し、低温条件下で貯蔵し、それぞれ所定の冷蔵時間貯蔵し、貯蔵終了後にLC-MSに基づく脂質メタボロミクス技術により異なる冷蔵時間のティラピアの脂質酸化程度及び脂質代謝データを測定するステップと、
KEGG代謝経路とMetPAデータベースとの組み合わせにより、匂いに関連する脂質代謝ネットワークを構築し、脂質代謝ネットワークに基づいて異なる冷蔵時間のティラピアの脂質代謝データを分析することにより、必要な複数の脂質に対応する代謝マーカーが得られ、ここで、脂質代謝データは、代謝物質及び代謝経路を含むステップと、
得られた代謝マーカーをスクリーニングして評価代謝マーカーを取得し、ここで、代謝マーカーのスクリーニング基準は、p-value≦0.05かつVIP≧1であるステップと、
複数の脂質に対応する評価代謝マーカーに基づいて複数の脂質の酸化程度及び代謝状況を分析するステップと、
を含む方法が提供される。
【0005】
本発明のさらなる実施形態において、新鮮なティラピアを殺し、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことにより原料が得られるステップは、
サイズと体重がほぼ一致する新鮮なティラピアを選択し、発泡箱に入れて砕いた氷と酸素充填の条件下で速やかに実験室に輸送し、その後、物理的に叩くことによりティラピアを気絶させ、殺した後、頭部及び臓器を取り除き、ティラピアスライスを取り、洗浄し、表面の水分を拭き取り、魚肉を混合して挽くことを含む。
【0006】
本発明のさらなる実施形態において、前記原料を処理して得られた魚肉から脂質を抽出するステップは、下記を含み、即ち、
5gの均質な魚肉を50mL遠沈管中に入れ、濃度0.01g/100gのブチルヒドロキシトルエンを含むクロロホルム/メタノール15mLを加え、ここで、クロロホルム/メタノールの体積比が2:1であり、
プラグで遠沈管を密封し、氷浴中で10,000×gの速度で2回遠心分離し、10秒間、13秒間、15秒間又は20秒間持続し、
30mLまで定容し、45min、55min、65min、65min又は75min静置した後、濾過することで第1濾液が得られ、
第1濾液に0.2倍体積の濃度0.85g/100gの塩水を加え、3000×gで10min、12min、15min、17min又は20min遠心分離し、底層の溶液を窒素気流の作用下で乾燥させ、脂質抽出物を取得し、
第1濾液に0.2倍体積の濃度0.85g/100gの塩水を加え、3000×gで15min遠心分離し、底層の溶液を窒素気流の作用下で乾燥させ、脂質抽出物を取得する。
【0007】
本発明のさらなる実施形態において、得られた脂質を複数に分割し、低温条件下で貯蔵し、それぞれ所定の冷蔵時間貯蔵し、貯蔵終了後にLC-MSに基づく脂質メタボロミクス技術により異なる冷蔵時間のティラピアの脂質酸化程度及び脂質代謝データを測定するステップは、
得られた脂質抽出物を4つに分け、4℃の条件下で貯蔵し、それぞれ0日間、3日間、9日間及び15日間貯蔵することを含む。
【0008】
本発明のさらなる実施形態において、脂質メタボロミクス技術の試験方法は、
2mL遠沈管に0.5mLサンプルを充填し、4-クロロ-L-フェニルアラニンを含むメタノール600μLを加え、混合物を30秒ボルテックスし、ここで、4-クロロ-L-フェニルアラニンは濃度が4ppmでありかつ-20℃に保持されるステップと、
100mgガラスビーズを含む組織粉砕機を用いて60Hz下で90秒間ビーズ粉砕するステップと、
4℃、12,000×gでサンプルを10分間遠心分離した後、環境温度下で10分間超音波処理した後、0.22μmの膜で上清を濾過して第2濾液を得るステップと、
第2濾液を測定瓶に入れ、その後、第2濾液に対して液体クロマトグラフィー分析及びクロマトグラフィー処理を行うステップと、
を含む。
【0009】
本発明のさらなる実施形態において、複数の脂質に対応する評価代謝マーカーに基づいて複数の脂質の代謝状態を分析するステップは、
それぞれ0日目、3日目、9日目及び15日目に3つのサンプルを並行群としてランダムに選択し、サンプルの脂質酸化程度及び脂質代謝状況を分析することを含む。
【0010】
本発明のさらなる実施形態において、前記評価代謝マーカーは、1-セチルアルコール、1-モノパルミチン酸エステル、10-ヘプタデセン酸、13-ドコセン酸アミド、5,8,11-エイコサトリエン酸、7,10,13,16,19-ドコサペンタエン酸、9-オクタデセン酸、9,12-オクタデカジエン酸、アラキドン酸、4-エトキシ安息香酸エチル、ブラシノステロイド、フタル酸ジブチル、グリセリンモノステアレート、ヘプタデカン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、パルミトレイン酸及びパルミチン酸を含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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