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公開番号2025168496
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2025146239,2022555781
出願日2025-09-03,2021-04-07
発明の名称新規形質導入エンハンサーおよびその使用
出願人ウニヴェルジテート・チューリッヒ,UNIVERSITAET ZUERICH
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/867 20060101AFI20251030BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】新規形質導入エンハンサーおよびその使用の提供。
【解決手段】本発明は、標的細胞を形質導入するための方法であって、レトロウイルスベクターおよび形質導入効率を増強させることができる化合物またはこのような化合物の組み合わせと標的細胞とを接触させるステップを含み、標的細胞をレトロウイルスベクターと接触させる前および/またはその間に、形質導入増強化合物または形質導入増強化合物の組み合わせとのプレインキュベーションおよび/または共インキュベーションによって、標的細胞が事前刺激および/または共刺激される、方法に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、標的細胞を形質導入するための方法であって、レトロウイルスベクターおよび形質導入効率を増強させることができる化合物またはこのような化合物の組み合わせと標的細胞とを接触させるステップを含み、標的細胞をレトロウイルスベクターと接触させる前および/またはその間に、形質導入増強化合物または形質導入増強化合物の組み合わせとのプレインキュベーションおよび/または共インキュベーションによって、標的細胞が事前刺激および/または共刺激される、方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
発明の背景
遺伝子付加遺伝子治療においては、疾患をもたらす遺伝的機能喪失または機能制限変異を有する細胞中にcDNAの形態の矯正遺伝子(導入遺伝子と呼ばれる)を導入するために、ウイルス由来のベクターが使用される。変異を受けた遺伝子のこの導入されたcDNAコピーは、欠陥遺伝子の健康な(変異を受けていない)配列からなる。処理された細胞において、導入された導入遺伝子の活性は、欠陥遺伝子の喪失した活性を補う。
【0003】
造血系から発生する疾患(すなわち、赤血球の疾患、血小板の疾患および免疫系の疾患)の遺伝子治療に関して、および皮膚の疾患に関して、遺伝子が付加された表皮/角化細胞幹細胞からの植皮片の作製、レトロウイルスベクターは現在の技術水準である。これらのベクターは、造血幹細胞(HSC)または表皮幹細胞(ESC)を処理するために使用される。レトロウイルスベクターがレシピエントHSCまたはESCゲノム中に安定に組み込まれて矯正的cDNA(すなわち導入遺伝子)を付加する過程は、形質導入と呼ばれる。処理されたHSCの患者内への静脈内再注入後に、これらのHSCは骨髄に生着し、そこで、付加された矯正的cDNAは、HSCの増殖およびその後の異なる血液および免疫系細胞への分化に際して、すべての娘細胞に伝達される。それに対応して、トランスジェニックESCから産生された植皮片の移植後に、トランスジェニック皮膚が維持される。
【0004】
今日、主に、水疱性口内炎(VSV-G)エンベロープで偽型化された自己不活性化レンチウイルス(HIVベースの)ベクターが、HSC中への遺伝子付加のために使用されている(Cartierら、(2009)Science,PMID:19892975;Cavazzana-Calvoら、(2010)Nature 467:318-22;Aiutiら、(2013)Science 341:1233151)。
【0005】
遺伝子治療の臨床的成功は、遺伝子付加の効率、すなわちレトロウイルスベクターによって媒介される導入遺伝子挿入のレベル、および患者に投与することができる矯正された細胞の用量に主として依存する。細胞あたりの遺伝子付加の効率は、感染多重度(MOI)と呼ばれる形質導入過程中に使用された標的細胞に対するウイルスベクターの倍数過剰に依存する。成功した遺伝子付加の結果は、ベクターコピー数(VCN)と呼ばれる、細胞集団における細胞あたりの組み込まれたベクターコピーの平均数の決定によって定量することができる。後者は、レトロウイルス形質導入の過程の質に直接依存する、すなわち、最適なレトロウイルス形質導入条件を達成することができると、VCNはより高い。例えば、VCN=0.5は、平均して、形質導入された細胞の集団中の2つの細胞のうち1つが治療用遺伝子の1コピーを獲得したことを示す。VCN=2は、形質導入された細胞の集団において、平均して1細胞あたり2コピーの治療用遺伝子に相当する。
【0006】
レトロウイルス形質導入過程は、以下の一連の事象を含む:ウイルス由来の治療用粒子の、細胞培養中の細胞との接触(エクスビボ)、標的細胞の細胞表面へのウイルス粒子の結合、標的細胞中への治療用レトロウイルスRNAの導入、治療用cDNA配列を含むプロウイルス二本鎖DNAへのレトロウイルスRNAの逆転写、および標的細胞のゲノム中への組み込みの成功。エクスビボでのレトロウイルス形質導入中の細胞培養条件は、形質導入の効率にとって最も重要である。形質導入中の最適な細胞培養条件は、1)細胞の同一性(例えば、HSCの幹細胞性)を維持し、2)患者内への再注入の際に細胞、例えばHSCが例えば骨髄に生着する能力を保持し、3)効率的な形質導入を可能にする(すなわち、高レベルの遺伝子付加をもたらす)べきである。
【0007】
レトロウイルス形質導入を増強するために、(1)レトロウイルスベクターと標的細胞との接触を改善すること、および(2)標的細胞内へのレトロウイルスの進入に焦点を当てた様々なアプローチが過去に提案されてきた。
【0008】
したがって、遺伝子治療ベクター、特に関心対象の治療用導入遺伝子をコードするレンチウイルスベクターによるヒト細胞の形質導入効率を増加させるための新規化合物および新規アプローチが必要とされている。
【0009】
特に、形質導入効率の増加をもたらす化合物または化合物の組み合わせが必要とされている。
【0010】
さらに、当技術分野では、遺伝子治療ベクターの形質導入効率を増加させる臨床的に安全な化合物が必要とされている。
(【0011】以降は省略されています)

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