TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025168173
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024126189
出願日2024-08-01
発明の名称発酵飲料
出願人サントリーホールディングス株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12C 12/00 20060101AFI20251030BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 ホップを用いた発酵飲料に好適な甘味を有しつつ、ホップを用いた発酵飲料に好適なキレを有する発酵飲料を提供する。
【解決手段】 原材料として、ホップを用い、グルコースおよび酢酸を含み、グルコースの含有量が100mg/L以上であり、グルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対する酢酸の含有量(Y)(単位:質量ppm)の比[Y/X]が0.005~5.0である、発酵飲料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
原材料として、ホップを用い、
グルコースおよび酢酸を含み、
グルコースの含有量が100mg/L以上であり、
グルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対する酢酸の含有量(Y)(単位:質量ppm)の比[Y/X]が0.005~5.0である、発酵飲料。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
酢酸の含有量が30質量ppm以上である、請求項1に記載の発酵飲料。
【請求項3】
糖質の含有量が0.5g/100mL以上である、請求項1に記載の発酵飲料。
【請求項4】
プロリンの含有量が0.10mg/100mL以上である、請求項1に記載の発酵飲料。
【請求項5】
糖質の含有量(Z)(単位:g/100mL)に対するグルコースの含有量(X)(単位:mg/L)の比[X/Z]が20.0~1000.0である、請求項3に記載の発酵飲料。
【請求項6】
グルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対するプロリンの含有量(W)(単位:mg/100mL)の比[W/X]が0.001~0.300である、請求項4に記載の発酵飲料。
【請求項7】
酢酸エチルの含有量が2~50mg/Lである、請求項1~6のいずれか一項に記載の発酵飲料。
【請求項8】
β-グルカンの含有量が0.001~60mg/Lである、請求項1~6のいずれか一項に記載の発酵飲料。
【請求項9】
β-ダマセノンの含有量が0.001~5.0μg/Lである、請求項1~6のいずれか一項に記載の発酵飲料。
【請求項10】
オリジナルエキス濃度が5.0質量%以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の発酵飲料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発酵飲料及び発酵飲料の香味改善方法、並びに発酵飲料の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、最近の消費者の多様化した好みに応じて、様々な発酵飲料が検討され、提供されている。例えば、発酵ビールテイスト飲料は、原材料としてホップを用いているため、ホップ由来の香味を苦手と感じて、消費者からは飲みにくいと敬遠されることもある。そのため、ホップを用いない発酵ビールテイスト飲料の開発も進められている。
例えば、特許文献1には、カルボン酸エステル、アルデヒド及びペンチルアルコールからなる群より選ばれる1以上の香気成分とテルペノイドとを含み、原材料にホップを用いないビールテイスト飲料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-000061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたホップを用いない飲料が求められる一方で、ホップ由来の香味を感じつつも、飲みやすい発酵飲料も必要とされている。このような状況下、ホップを用いた発酵飲料において、発酵飲料に好適な甘味を有しつつ、発酵飲料に好適なキレを有する発酵飲料が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、たとえば、下記[1]~[22]の態様を提供する。
[1]
原材料として、ホップを用い、
グルコースおよび酢酸を含み、
グルコースの含有量が100mg/L以上であり、
グルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対する酢酸の含有量(Y)(単位:質量ppm)の比[Y/X]が0.005~5.0である、発酵飲料。
[2]
酢酸の含有量が30質量ppm以上である、[1]に記載の発酵飲料。
[3]
糖質の含有量が0.5g/100mL以上である、[1]又は[2]に記載の発酵飲料。
[4]
プロリンの含有量が0.10mg/100mL以上である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[5]
糖質の含有量(Z)(単位:g/100mL)に対するグルコースの含有量(X)(単位:mg/L)の比[X/Z]が20.0~1000.0である、[3]又は[4]に記載の発酵飲料。
[6]
グルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対するプロリンの含有量(W)(単位:mg/100mL)の比[W/X]が0.001~0.300である、[4]又は[5]に記載の発酵飲料。
[7]
酢酸エチルの含有量が2~50mg/Lである、[1]~[6]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[8]
β-グルカンの含有量が0.001~60mg/Lである、[1]~[7]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[9]
β-ダマセノンの含有量が0.001~5.0μg/Lである、[1]~[8]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[10]
オリジナルエキス濃度が5.0質量%以上である、[1]~[9]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[11]
麦芽比率が60質量%未満である、[1]~[10]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[12]
麦芽比率が25質量%未満である、[1]~[10]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[13]
原材料として麦芽を実質的に使用しない、[1]~[10]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[14]
原材料として、糖類を用いる、[1]~[13]のいずれか一項に記載の発酵飲料。[15]
原材料として、酵母エキスを用いる、[1]~[14]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[16]
原材料として、コーンタンパク分解物を用いる、[1]~[15]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[17]
原材料として、大豆タンパクを用いる、[1]~[16]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[18]
原材料として、エンドウタンパクを用いる、[1]~[17]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[19]
前記発酵飲料が発酵ビールテイスト飲料である、請求項[1]~[17]のいずれか一項に記載の発酵飲料。
[20]
下記工程(1)、ならびに、工程(a)および/または工程(b)を有する、発酵飲料の製造方法。
・工程(1):ホップを含む原材料を用いて、糖化処理、煮沸処理、および固形分除去処理のうち少なくとも1つの処理を行い、飲料前液を得る工程。
・工程(a):前記発酵飲料のグルコースの含有量を100mg/L以上に調整する工程。
・工程(b):前記発酵飲料のグルコースの含有量(X)(単位:mg/L)に対する酢酸の含有量(Y)(単位:質量ppm)の比[Y/X]を0.005~5.0に調整する工程。
[21]
さらに下記工程(2)を有する、[20]に記載の発酵飲料の製造方法。
・工程(2):工程(1)で得た飲料前液に酵母を添加して、アルコール発酵を行う工程。
[22]
【発明の効果】
【0006】
本発明の一態様によれば、ホップを用いた発酵飲料に好適な甘味を有する発酵飲料を提供する。また、本発明の一態様によれば、ホップを用いた発酵飲料に好適なキレを有する発酵飲料を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
加えて、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60又は60超)、100以下(100又は100未満)」という範囲であることを意味する。
【0008】
1.発酵飲料
本明細書において、「発酵飲料」は、酵母による発酵工程を経て製造される飲料を広く包含し、「発酵」とは、アルコールが生じるアルコール発酵であってもよく、アルコールが生じない非アルコール発酵であってもよい。そのため、本発明の一態様の発酵飲料は、アルコール度数が1.0(v/v)%以上のアルコール含有発酵飲料であってもよく、アルコール度数が1.0(v/v)%未満のノンアルコール発酵飲料であってもよい。
アルコール含有発酵飲料としては、具体的には、例えば、ビールテイスト飲料、日本酒、ワイン、乳酸菌の発酵液等を混和したチューハイ等が挙げられる。ノンアルコール発酵飲料としては、具体的には、例えば、ノンアルコールビールテイスト飲料、乳酸菌飲料、発酵茶、上記アルコール含有発酵飲料のアルコール分を除去したノンアルコール発酵飲料等が挙げられる。
【0009】
本発明の一態様の発酵飲料は、原材料として、ホップを用いたホップ使用発酵飲料である。
また、本発明の一態様の発酵飲料は、原材料として、麦芽を用いた麦芽使用発酵飲料であってもよく、麦芽を実質的に使用しない麦芽不使用発酵飲料としてもよい。
なお、本明細書において、「麦芽を実質的に使用しない」とは、発酵飲料を製造する際に、原材料として、麦芽を積極的に使用しないことを意味し、製造時に不可避的に麦芽が混入する態様は包含する。
また、原材料として、麦芽が積極的に使用されているか否かは、酒税法、食品表示法、食品衛生法、JAS法、景品表示法、健康増進法あるいは業界団体が定めた規約や自主基準等によって定められた原材料表示から確認することもできる。例えば、原材料として麦芽が積極的に使用されている場合、原材料表示の原材料名に「麦芽」のように表記される。一方、「麦芽を実質的に使用しない」飲料では、原材料表示の原材料名に「麦芽」との表記がされない。
さらに、本発明の一態様の発酵飲料は、原材料として製麦前の麦(例えば、大麦、小麦等)を使用した麦使用発酵飲料であってもよく、麦を実質的に用いない麦不使用発酵飲料であってもよい。
【0010】
発酵ビールテイスト飲料としては、ビール酵母を用いた発酵工程を経て醸造された飲料が挙げられ、具体的には、上面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造された上面発酵ビールテイスト飲料(エールビールテイスト飲料)であってもよく、下面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造された下面発酵ビールテイスト飲料(ラガービールテイスト飲料、ピルスナービールテイスト飲料)であってもよく、これらのビールテイスト飲料をブレンドしたものであってもよい。さらに、上面発酵酵母と下面発酵酵母とを同じ発酵工程で、もしくは別々の発酵工程で用いて得られた発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

個人
抗遺伝子劣化装置
2か月前
個人
細胞内探査とその利用
2か月前
雪国アグリ株式会社
単糖類の製造方法
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
3か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
2か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
3か月前
テルモ株式会社
吐出デバイス
2か月前
東ソー株式会社
pH応答性マイクロキャリア
2か月前
島根県
油吸着材とその製造方法
1か月前
テルモ株式会社
容器蓋デバイス
2か月前
宝酒造株式会社
アルコール飲料
1か月前
大陽日酸株式会社
培養装置
2か月前
大陽日酸株式会社
培養装置
2か月前
トヨタ自動車株式会社
バイオ燃料製造方法
2か月前
株式会社豊田中央研究所
細胞励起装置
1か月前
月桂冠株式会社
低プリン体清酒
14日前
個人
有機フッ素化合物を分解する廃液処理法
28日前
テルモ株式会社
採取組織細切補助デバイス
2か月前
株式会社シャローム
スフィンゴミエリン製造方法
2か月前
横河電機株式会社
藻類培養装置
1か月前
株式会社今宮
瓶詰ビールの加熱殺菌方法および装置
2か月前
新東工業株式会社
培養システム
1か月前
株式会社村田製作所
濾過装置および濾過方法
1か月前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
2か月前
株式会社ショウワ
キトサンオリゴマー分画方法
1か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質の製造方法
4日前
住友金属鉱山株式会社
連続発酵方法及び連続発酵装置
2か月前
東ソー株式会社
免疫学的測定法
28日前
フジッコ株式会社
エリナシンAの産生方法
1か月前
株式会社日本触媒
スフェロイドの輸送方法
1か月前
NTN株式会社
細胞配置の制御方法
1か月前
積水化学工業株式会社
遺伝子導入方法
1か月前
株式会社カネカ
予測方法及び製造方法
1か月前
住友ベークライト株式会社
培養キット
2か月前
セイコーエプソン株式会社
菌糸複合材料
1か月前
株式会社スリーダムアライアンス
発酵飲料及び発酵飲料の製造方法
3か月前
続きを見る