TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025163400
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-29
出願番号2024066595
出願日2024-04-17
発明の名称機械的特性予測方法および機械的特性予測装置
出願人リョービ株式会社
代理人弁理士法人海田国際特許事務所
主分類B22D 46/00 20060101AFI20251022BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】鋳造品に生じる様々な影響を考慮することで、鋳造品の機械的特性を高精度に予測するとともに、少ない説明変数で簡易に良好な予測結果を得る。
【解決手段】機械的特性予測方法は、開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品Cの機械的特性を予測する方法であって、キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、鋳造品Cの鋳造条件又は溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得ステップ(ステップS2)と、説明変数と鋳造品Cの機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、説明変数を入力して、目的変数を予測する機械的特性予測ステップ(ステップS4)と、を含む。説明変数には、凝固後の鋳造品Cに含有する強化元素の固溶量に関わる因子が用いられる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品の機械的特性を予測する機械的特性予測方法であって、
前記キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、前記鋳造品の鋳造条件又は前記溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得ステップと、
前記説明変数と前記鋳造品の機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、前記説明変数を入力して、前記目的変数を予測する機械的特性予測ステップと、
を含み、
前記説明変数に、凝固後の前記鋳造品に含有する強化元素の固溶量に関わる因子を用いることを特徴とする機械的特性予測方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の機械的特性予測方法であって、
前記説明変数に、前記鋳造品の凝固組織の成長に関わる因子を加えることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の機械的特性予測方法であって、
前記説明変数に、前記鋳造品の肉厚変化量を加えることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項4】
請求項3に記載の機械的特性予測方法であって、
前記説明変数に、前記溶湯の清浄度に関わる因子を加えることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項5】
請求項3に記載の機械的特性予測方法であって、
前記説明変数に、前記溶湯の湯流れ時の固相率を加えることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項6】
開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品の機械的特性を予測する機械的特性予測方法であって、
前記キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、前記鋳造品の鋳造条件又は前記溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得ステップと、
前記説明変数と前記鋳造品の機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、前記説明変数を入力して、前記目的変数を予測する機械的特性予測ステップと、
を含み、
前記説明変数に、前記溶湯の湯流れ時の固相率を用いることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項7】
請求項1又は6に記載の機械的特性予測方法であって、
前記予測モデルは、線形回帰又は複数の学習モデルを組み合わせて1つの学習モデルを生成するアンサンブル学習から得られることを特徴とする機械的特性予測方法。
【請求項8】
開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品の機械的特性を予測する機械的特性予測装置であって、
前記キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、前記鋳造品の鋳造条件又は前記溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得部と、
前記説明変数と前記鋳造品の機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、前記説明変数を入力して、前記目的変数を予測する機械的特性予測部と、
を備え、
前記説明変数に、凝固後の前記鋳造品に含有する強化元素の固溶量に関わる因子を用いることを特徴とする機械的特性予測装置。
【請求項9】
開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品の機械的特性を予測する機械的特性予測装置であって、
前記キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、前記鋳造品の鋳造条件又は前記溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得部と、
前記説明変数と前記鋳造品の機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、前記説明変数を入力して、前記目的変数を予測する機械的特性予測部と、
を備え、
前記説明変数に、前記溶湯の湯流れ時の固相率を用いることを特徴とする機械的特性予測装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械的特性予測方法および機械的特性予測装置に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、鋳造品の設計段階において、当該鋳造品が所望の機械的特性を有するか否かを判定するためには、設計者の経験に基づき、鋳造条件および材料組成等を調整しながら試作を繰り返すことが行われていた。しかし、かかる判定方法は、多くの時間を要するとともに、多大なコストが生じていた。そこで近年、設計者の経験のみに依存しない客観的な手法を用いて、鋳造品の機械的特性を予測することが行われている。
【0003】
例えば、下記特許文献1には、CAE(Computer Aided Engineering)解析用の金型モデルを作成し、この金型モデルを用いて、所定の鋳造条件で湯流れ解析および凝固解析を行い、解析結果から所定の因子を算出し、当該因子を説明変数とした上で、所望の機械的特性を目的変数とする重回帰分析を実施することで、鋳造品の機械的特性を予測する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-105592号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記技術は、凝固後の鋳造品に含有する強化元素の固溶量や、金型の温度変化に伴い鋳造品の肉厚が変化することによる機械的特性への影響が考慮されておらず、説明変数の選択に改善の余地があった。また、上記技術は、説明変数として少なくとも3つの因子が必要であるため、説明変数を取得するための計算コストが高く、簡易な予測手法が求められていた。
【0006】
本発明は、上述した従来技術に存在する課題に鑑みて成されたものであり、その目的は、鋳造品に生じる様々な影響を考慮することで、鋳造品の機械的特性を高精度に予測するための手法を提供することにある。併せて、少ない説明変数で簡易に良好な予測結果を得る手法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0008】
本発明に係る機械的特性予測方法は、開閉可能な一対の金型内に形成されたキャビティに溶湯を注入し、当該溶湯を凝固させることで成形される鋳造品(C)の機械的特性を予測する機械的特性予測方法であって、前記キャビティを複数の要素に分割してなるCAE解析用の金型モデルを用いて所定の解析を行うことで、前記鋳造品(C)の鋳造条件又は前記溶湯に関する情報である説明変数を得る説明変数取得ステップ(ステップS2)と、前記説明変数と前記鋳造品(C)の機械的特性に関する情報である目的変数との対応関係を算出した予測モデルに、前記説明変数を入力して、前記目的変数を予測する機械的特性予測ステップ(ステップS4)と、を含み、前記説明変数に、凝固後の前記鋳造品(C)に含有する強化元素の固溶量に関わる因子を用いることを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る機械的特性予測方法は、前記説明変数に、前記鋳造品(C)の凝固組織の成長に関わる因子を加えることができる。
【0010】
また、本発明に係る機械的特性予測方法は、前記説明変数に、前記鋳造品(C)の肉厚変化量を加えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

リョービ株式会社
ダイカスト品のガス量推定方法
27日前
リョービ株式会社
摩擦撹拌接合装置および摩擦撹拌接合方法
2か月前
リョービ株式会社
機械的特性予測方法および機械的特性予測装置
8日前
リョービ株式会社
金属製部材の接合方法及び金属製部材の接合体
27日前
個人
鋼の連続鋳造用鋳型
2か月前
個人
ピストンの低圧鋳造金型
6か月前
芝浦機械株式会社
成形システム
20日前
友鉄工業株式会社
錫プレート成形方法
1か月前
トヨタ自動車株式会社
押湯入子
2か月前
大阪硅曹株式会社
無機中子用水性塗型剤
2か月前
日本製鉄株式会社
モールドパウダー
28日前
株式会社プロテリアル
合金粉末の製造方法
7か月前
トヨタ自動車株式会社
中子の製造方法
3か月前
山石金属株式会社
ガスアトマイズ装置
2か月前
山石金属株式会社
ガスアトマイズ装置
2か月前
トヨタ自動車株式会社
中子の製造方法
3か月前
芝浦機械株式会社
成形機
8か月前
芝浦機械株式会社
射出装置及び成形機
2か月前
芝浦機械株式会社
成形機
8か月前
トヨタ自動車株式会社
鋳バリ抑制方法
7か月前
株式会社キャステム
鋳造品の製造方法
6か月前
トヨタ自動車株式会社
鋳物砂の再生方法
4か月前
トヨタ自動車株式会社
ケースの製造方法
4か月前
トヨタ自動車株式会社
突き折り棒
5か月前
株式会社日本高熱工業社
潤滑剤塗布装置
8か月前
山石金属株式会社
アルミニウム含有粒子
27日前
株式会社日本触媒
窒素被覆金属粒子の製造方法
4か月前
株式会社浅沼技研
鋳型及びその製造方法
8か月前
旭有機材株式会社
鋳型の製造方法
3か月前
山石金属株式会社
アルミニウム含有粒子
27日前
トヨタ自動車株式会社
金型冷却構造
6か月前
愛知製鋼株式会社
継ぎ目なし管の製造方法
2か月前
大同特殊鋼株式会社
鋼塊の製造方法
7か月前
芝浦機械株式会社
溶解保持炉
1日前
芝浦機械株式会社
局部変圧装置及び成形機
15日前
株式会社プロテリアル
金属付加製造物の製造方法
7か月前
続きを見る