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公開番号2025160166
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2025106038,2022565549
出願日2025-06-24,2021-04-15
発明の名称ミトコンドリアチトクロムbタンパク質中にQo阻害剤IIIに対して耐性を付与するアミノ酸置換F129Lを含む植物病原性菌類を駆除するためのストロビルリン型化合物の使用
出願人ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア,BASF SE
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類A01N 47/40 20060101AFI20251015BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】Qo阻害剤に対する耐性を付与するアミノ酸置換F129Lを含む植物病原性菌類を駆除する方法を提供する。
【解決手段】式Iの化合物、それらの立体異性体、それらのN-オキシド、農業的に許容される塩を使用する。
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[R1はO及又はNH;R2はCH又はN;R3は、ハロゲン等;R4は、C1-C6アルキル等;Raは、ハロゲン、CN等;nは、0~5の整数]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式I
TIFF
2025160166000289.tif
27
137
[式中、
R
1
はO及びNHから選択され、
R
2
はCH及びNから選択され、
R
3
は、ハロゲン、C
1
-C
4
-アルキル、C
2
-C
4
-アルケニル、C
1
-C
2
-モノハロアルキル、C
1
-C
2
-ジハロアルキル、モノハロ-エテニル、ジハロ-エテニル、C
3
-C
6
-シクロアルキル及び-O-C
1
-C
4
-アルキルから選択され、
R
4
は、C
1
-C
6
-アルキル、C
2
-C
4
-アルケニル、C
2
-C
4
-アルキニル、C
1
-C
6
-ハロアルキル、C
2
-C
4
-ハロアルケニル、C
2
-C
4
-ハロアルキニル、-C(=O)-C
1
-C
4
-アルキル、-(C
1
-C
2
-アルキル)-O-(C
1
-C
2
-アルキル)、-(C
1
-C
2
-アルキル)-O-(C
1
-C
2
-ハロアルキル)及び-C
1
-C
4
-アルキル-C
3
-C
6
-シクロアルキルから選択され、
R
a
は、ハロゲン、CN、-NR
続きを表示(約 3,000 文字)【請求項2】
式Iにおいて、R
1
がO及びNHから選択され;R
2
がCH及びNから選択され、ただし、R
1
がNHである場合にはR
2
がNである、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
式Iにおいて、R
3
が、C
1
-C
2
-アルキル、C
1
-C
2
-モノハロアルキル、C
1
-C
2
-ジハロアルキル、C
3
-C
4
-シクロアルキル及び-O-C
1
-C
2
-アルキルから選択される、請求項1又は2に記載の使用。
【請求項4】
式Iにおいて、R
4
が、C
1
-C
4
-アルキル、C
2
-C
4
-アルケニル、-C(=O)-C
1
-C
2
-アルキル、C
1
-C
4
-ハロアルキル、C
2
-C
4
-ハロアルケニル及び-(C
1
-C
2
-アルキル)-O-(C
1
-C
2
-アルキル)から選択される、請求項1から3のいずれか一項に記載の使用。
【請求項5】
式Iにおいて、R
a
が、C
1
-C
3
-アルキル、C
2
-C
3
-アルケニル、C
2
-C
3
-アルキニル、-O-C
1
-C
3
-アルキル、-C(=N-O-C
1
-C
2
-アルキル)-C
1
-C
2
-アルキル、-O-CH
2
-C(=N-O-C
1
-C
2
-アルキル)-C
1
-C
2
-アルキル、C
3
-C
4
-シクロアルキル、-C
1
-C
2
-アルキル-C
3
-C
4
-シクロアルキル、-O-C
3
-C
4
-シクロアルキル、フェニル、3~5員ヘテロシクロアルキル及び5又は6員ヘテロアリールから選択され、前記ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールが、炭素原子に加えて、N、O及びSから選択される1又は2個のヘテロ原子を含み、前記フェニル及びヘテロアリールが、直接、又は酸素原子若しくはメチレンリンカーを介して結合しており、R
a
の脂肪族及び環状部分が、非置換であるか、又は互いに独立してハロゲン、CN、メチル及びC
1
-ハロアルキルから選択される1、2又は3個の同一若しくは異なるR
b
基を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の使用。
【請求項6】
植物病原性菌類がダイズさび病(ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)、及び/又は、P.メイブロミアエ(P.meibomiae))である、請求項1から5のいずれか一項に記載の使用。
【請求項7】
ミトコンドリアチトクロムbタンパク質中にQo阻害剤に対する耐性を付与するアミノ酸置換F129Lを含む植物病原性菌類を駆除する方法であって、
前記植物病原性菌類から病気になる危険性がある植物若しくは前記植物の植物繁殖材料を請求項1から5のいずれか一項に定義された、式Iの少なくとも1種の化合物、若しくはそれを含むその組成物の有効量で治癒的及び/若しくは予防的に処置すること、並びに/又は 請求項1から5のいずれか一項に定義された、式Iの少なくとも1種の化合物、若しくはそれを含むその組成物の有効量を前記植物病原性菌類に施用すること
を含む方法。
【請求項8】
式I
TIFF
2025160166000290.tif
26
145
[式中、
R
1
はO及びNHから選択され、
R
2
はCH及びNから選択され、
R
3
は、C
1
-C
4
-アルキル、C
2
-C
4
-アルケニル、C
1
-C
2
-モノハロアルキル、C
1
-C
2
-ジハロアルキル、モノハロ-エテニル、ジハロ-エテニル、C
3
-C
6
-シクロアルキル及び-O-C
1
-C
4
-アルキルから選択され、
R
4
は、C
1
-C
6
-アルキル、C
2
-C
4
-アルケニル、C
2
-C
4
-アルキニル、C
1
-C
6
-ハロアルキル、C
2
-C
4
-ハロアルケニル、C
2
-C
4
-ハロアルキニル、-C(=O)-C
1
-C
4
-アルキル、-(C
1
-C
2
-アルキル)-O-(C
1
-C
2
-アルキル)、-(C
1
-C
2
-アルキル)-O-(C
1
-C
2
-ハロアルキル)及び-C
1
-C
4
-アルキル-C
3
-C
6
-シクロアルキルから選択され、
R
a
、R
【請求項9】
R
1
がO及びNHから選択され;R
2
がCH及びNから選択され、ただし、R
1
がNHである場合にはR
2
がNである、請求項8に記載の化合物。
【請求項10】
R
3
が、C
1
-C
2
-アルキル、C
1
-C
2
-モノハロアルキル、C
1
-C
2
-ジハロアルキル、C
3
-C
4
-シクロアルキル及び-O-C
1
-C
2
-アルキルから選択される、請求項8又は9に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、Qo阻害剤(QoI)に対して耐性を付与するアミノ酸置換F129Lをミトコンドリアチトクロムbタンパク質中に含む(またミトコンドリアチトクロムb遺伝子のF129L変異とも称される)植物病原性菌類の駆除のための、式Iのストロビルリン型化合物及びそのN-オキシド及び塩の使用、並びにそのような菌類を駆除する方法に関する。本発明はまた、新規の化合物、これらの化合物を調製する方法、少なくとも1種のそのような化合物を含む組成物、植物の健康への適用、及び少なくとも1種のそのような化合物でコートした種子に関する。本発明は、またミトコンドリアチトクロムbタンパク質中にアミノ酸置換F129Lを含むダイズさび病菌(ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi))を防除する方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
「Qo阻害剤」は、本明細書において使用される場合、ミトコンドリア中のチトクロムbc
1
複合体のユビヒドロキノン酸化中心に結合することによって呼吸を縮小及び/又は抑制することができる任意の物質を含む。酸化中心は、典型的にはミトコンドリア内膜の外側に位置する。これらの化合物の多くは、ストロビルリン型又はストロビルリン類似体化合物としても知られている。
【0003】
ミトコンドリアチトクロムb(CYTB)遺伝子中の変異F129Lは、「F」(フェニルアラニン;例えばTTT又はTTC)をコードするコドン129のヌクレオチドの、「L」(ロイシン;例えばTTA、TTG、TTG、CTT、CTC、CTA又はCTG)をコードするコドンをもたらす置換、例えばCYTB(チトクロムb)遺伝子中のコドン129の第1のヌクレオチド「T」の「C」への置換(TTTからCTT)を意味するものとし、その結果としてチトクロムbタンパク質中の位置129においてFからLへのただ一つのアミノ酸の置換をもたらす。そのようなF129L変異はQo阻害剤に対する耐性を付与することが知られている。
【0004】
QoI殺菌剤は、しばしばストロビルリン型殺菌剤(Sauter 2007:Chapter 13.2. Strobilurins and other complex III inhibitors. :Kraemer, W.; Schirmer, U. (Ed.)-Modern Crop Protection Compounds. Volume 2. Wiley-VCH Verlag 457-495)とも称され、従来から、作物のいくつかの菌類病原体の防除に使用されている。Qo阻害剤は通常、ミトコンドリア中のチトクロムbc
1
複合体(電子伝達複合体III)のユビヒドロキノン酸化中心に結合することにより、呼吸を抑制することによって働く。前記酸化中心はミトコンドリア内膜の外側に位置する。QoIの使用の主要例は、例えば、コムギにおけるコムギ葉枯病の原因であるセプトリア・トリティキ(Septoria tritici)(またミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)としても知られる)の防除用の、ストロビルリンの使用を含む。不幸にもそのようなQoIの広く普及した使用によって、そのようなQoIに耐性がある変異病原体の選択が生じた(Gisiら、Pest Manag Sci 56, 833-841, (2000))。QoIに対する耐性は、いくつかの植物病原性菌類、例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis)、ミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaerella fijiensis)、プソイドペロンスポラ・クベンシス(Pseudoperonspora cubensis)又はベンツリア・イナエカリス(Venturia inaequalis)において検出されている。農業で使用されるQoIに対する耐性の大部分は、そのチトクロムbc
1
複合体(特定のQoIによって防除されることが見いだされているQoIの標的タンパク質)についてのチトクロムb遺伝子中にただ一つのアミノ酸残基置換G143Aを含む病原体に起因している(国際公開第2013/092224号)。いくつかの市販QoI殺菌剤もダイズさび病防除に広く使用されているにもかかわらず、QoI殺菌剤に対する耐性を付与するチトクロムbタンパク質中のただ一つのアミノ酸残基置換G143Aは観察されなかった。
【0005】
代わりに、ダイズさび病はまた、QoI殺菌剤に対する耐性を付与するただ一つのアミノ酸置換F129Lをもたらすチトクロムb遺伝子中の異なる遺伝子変異を獲得した。ダイズさび病に対して従来使用されているQoI殺菌剤、すなわちピラクロストロビン、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン(picoxystrobin)、オリサストロビン、ジモキシストロビン(dimoxystrobin)及びメトミノストロビン(metominostrobin)の有効性は、農作業に対して実際上の問題を伴うレベルまで低下している(例えばKlosowskiら(2016) Pest Manag Sci 72, 1211-1215)。
【0006】
トリフロキシストロビンは、他のQoI殺菌剤、例えばアゾキシストロビン及びピラクロストロビンと同じ程度にF129Lアミノ酸置換によってあまり影響を受けなかったように見えるが、トリフロキシストロビンは、F129L QoI耐性変異を有する菌類母集団に対して、感受性の母集団ほど有効ではなかった(Crop Protection 27, (2008) 427-435)。
【0007】
国際公開第2017/157923号は、前記F129Lアミノ酸置換を含む植物病原性菌類の駆除のためのテトラゾール化合物1-[2-[[1-(4-クロロフェニル)-ピラゾール-3-イル]オキシメチル]-3-メチルフェニル]-4-メチルテトラゾール-5-オンの使用を開示している。
【発明の概要】
【0008】
このように、ミトコンドリアチトクロムbタンパク質中にQo阻害剤に対する耐性を付与するF129Lアミノ酸置換を含む病原体にさらされる植物を含む作物における病原体に誘発される病気を防除するための新たな方法が望まれている。さらに、多くの事例において、特に低い施用量で、公知の殺菌性ストロビルリン化合物の殺菌活性は、殊に、高い割合の菌類病原体がミトコンドリアチトクロムb遺伝子中にQo阻害剤に対する耐性を付与する変異を含む場合、不十分である。その他に、より効果的で、より低毒性で、及び/又は環境上より安全である新しい殺菌活性化合物に対して継続した要求がある。このことに基づいて、本発明の目的はまた、植物病原性菌類に対して改善された活性及び/又はより幅の広い活性スペクトルを有し、及び/又は脊椎動物及び無脊椎動物などの標的としない生命体に対してはるかに低い毒性を有する化合物を提供することでもあった。
【0009】
本発明による、ミトコンドリアチトクロムbタンパク質中にQo阻害剤に対する耐性を付与するF129Lアミノ酸置換を含む植物病原性菌類を駆除するために使用されるストロビルリン類似体化合物は、とりわけ、本明細書においてR
3
として定義される側鎖に対してオルト位にある、中心フェニル環に結合した特定の基を含むことによって、トリフロキシストロビンと異なる。
【0010】
したがって、本発明は、式I
(【0011】以降は省略されています)

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