特許ウォッチ

公開番号2025159867
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-22
出願番号2024062698
出願日2024-04-09
発明の名称船舶推進機
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人,個人
主分類B63H 20/14 20060101AFI20251015BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】2つのドライブ軸間における回転伝達効率を高める。
【解決手段】エンジン131により回転駆動される第1ドライブ軸7と、第1ドライブ軸7と一体に回転する駆動ギヤ4と、第1ドライブ軸7と平行で且つ、両方向に回転可能な第2ドライブ軸14と、駆動ギヤ4によって駆動され、第2ドライブ軸14の軸中心周りに回転する従動ギヤ13と、従動ギヤ13と常に係合し従動ギヤ13と一体に回転する第1ベベルギヤ2と、を備える船舶推進機が提供される。第1ベベルギヤ2は、ピニオンギヤ12を介することなくドッグクラッチ1を介して、第2ドライブ軸14に、両方向のうち一方向への回転を伝達する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
駆動源と、
前記駆動源により回転駆動される第１ドライブ軸と、
前記第１ドライブ軸と一体に回転する駆動ギヤと、
前記第１ドライブ軸と平行で且つ、両方向に回転可能な第２ドライブ軸と、
前記駆動ギヤによって駆動され、前記第２ドライブ軸の軸中心周りに回転する従動ギヤと、
前記従動ギヤと常に係合し前記従動ギヤと一体に回転する第１ベベルギヤと、を有し、
前記第１ベベルギヤは、ピニオンギヤを介することなくドッグクラッチを介して、前記第２ドライブ軸に、前記両方向のうち一方向への回転を伝達する、船舶推進機。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
前記第１ベベルギヤは、前記第２ドライブ軸の軸方向における前記従動ギヤの上方に配置され、
前記駆動ギヤおよび前記従動ギヤはヘリカルギヤであり、前記従動ギヤは前記駆動ギヤによって駆動されることにより上方に付勢される、請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項３】
前記第１ベベルギヤは、下方に延設された延設部を有し、前記延設部が前記従動ギヤと常に係合することで前記第１ベベルギヤが前記従動ギヤと一体に回転する、請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項４】
前記第１ベベルギヤおよび前記従動ギヤは、前記第２ドライブ軸の外周に配置された共通のスリーブの周りに配置された、請求項３に記載の船舶推進機。
【請求項５】
シフト位置を切り替えるシフト機構を有し、
前記シフト機構は、
前記第１ベベルギヤと、
前記第２ドライブ軸の前記軸中心周りに回転可能で且つ前記第２ドライブ軸の軸方向において前記第１ベベルギヤより上方に配置された第２ベベルギヤと、
前記第１ベベルギヤと前記第２ベベルギヤとに常に噛み合う前記ピニオンギヤと、
前記第２ドライブ軸に対して回転方向への移動が規制され且つ前記第２ドライブ軸の軸方向に移動可能であり、前記第１ベベルギヤまたは前記第２ベベルギヤと噛み合うことで前記第２ドライブ軸の回転方向を切り替えるドッグクラッチと、を含み、
前記第１ベベルギヤは、前記ピニオンギヤ、前記第２ベベルギヤおよび前記ドッグクラッチを介して、前記両方向のうち前記一方向とは逆の方向への回転を前記第２ドライブ軸に伝達する、請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項６】
前記ドッグクラッチが前記第１ベベルギヤと噛み合う場合のシフト位置は前進位置に対応し、前記ドッグクラッチが前記第２ベベルギヤと噛み合う場合のシフト位置は後進位置に対応する、請求項５に記載の船舶推進機。
【請求項７】
前記シフト機構は、アッパ部内に配置された、請求項５に記載の船舶推進機。
【請求項８】
前記第２ドライブ軸の軸方向と交差する方向に軸方向を有し、前記第２ドライブ軸によって回転駆動されるプロペラ軸を有する、請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項９】
アッパ部に対してロワー部が相対的に回動可能である、請求項１に記載の船舶推進機。
【請求項１０】
前記従動ギヤは、前記駆動ギヤと噛み合うことで直接駆動されるか、または、チェーンを介して駆動される、請求項１に記載の船舶推進機。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、船舶推進機に関する。
続きを表示（約 1,200 文字）【背景技術】
【０００２】
ドライブ軸を２つ備えた船舶推進機が知られている。例えば、特許文献１には、駆動源であるエンジンの動力が第１ドライブ軸からギヤ等の伝達部を介して第２ドライブ軸に伝達される船外機が開示されている。第２ドライブ軸の回転がプロペラ軸に伝達される。
【０００３】
また、特許文献２には、クランクシャフトと連結するドライブシャフト入力軸とプロペラ軸を回転駆動するドライブシャフト出力軸との間に変速機を介装した船外機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２１－３０８１９号公報
特開２０１５－１０１３００号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
しかしながら、特許文献１では、第２ドライブ軸の回転方向は一方向である。また、伝達部にはドッグクラッチが含まれない。
【０００６】
一方、特許文献２では、ドライブシャフト入力軸とドライブシャフト出力軸とは同軸であり、しかもドライブシャフト出力軸の回転方向は一方向である。また、いずれの変速段階においても、ドライブシャフト入力軸からドライブシャフト出力軸への回転の伝達にはドッグクラッチが介在する。
【０００７】
従って、ドライブ軸を２つ備えた船舶推進機において２つのドライブ軸間における回転伝達効率を高める観点で改善の余地があった。
【０００８】
本発明は、２つのドライブ軸間における回転伝達効率を高めることができる船舶推進機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
この発明の一態様による船舶推進機は、駆動源と、前記駆動源により回転駆動される第１ドライブ軸と、前記第１ドライブ軸と一体に回転する駆動ギヤと、前記第１ドライブ軸と平行で且つ、両方向に回転可能な第２ドライブ軸と、前記駆動ギヤによって駆動され、前記第２ドライブ軸の軸中心周りに回転する従動ギヤと、前記従動ギヤと常に係合し前記従動ギヤと一体に回転する第１ベベルギヤと、を有し、前記第１ベベルギヤは、ピニオンギヤを介することなくドッグクラッチを介して、前記第２ドライブ軸に、前記両方向のうち一方向への回転を伝達する。
【００１０】
この構成によれば、駆動源により第１ドライブ軸が回転駆動され、前記第１ドライブ軸と一体に駆動ギヤが回転する。第２ドライブ軸は、前記第１ドライブ軸と平行で且つ、両方向に回転可能である。従動ギヤは、前記駆動ギヤによって駆動され、前記第２ドライブ軸の軸中心周りに回転する。第１ベベルギヤは、前記従動ギヤと常に係合し前記従動ギヤと一体に回転する。前記第１ベベルギヤは、ピニオンギヤを介することなくドッグクラッチを介して、前記第２ドライブ軸に、前記両方向のうち一方向への回転を伝達する。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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