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公開番号
2025158958
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-17
出願番号
2025062086
出願日
2025-04-03
発明の名称
腫瘍情報に基づいた循環腫瘍割合の推定のための方法およびシステム
出願人
テンパス エーアイ,インコーポレイテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/6869 20180101AFI20251009BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】腫瘍情報に基づいた循環腫瘍割合の推定のための方法およびシステムを提供する。
【解決手段】循環腫瘍割合を推定するための方法、システム、およびソフトウェアが提供される。固形腫瘍試料からのゲノムDNAの複数の座位に対する第一の複数の核酸配列が取得される。同じ対象からの液体生検試料から得られた複数のセルフリーDNA断片に対する第二の複数の核酸配列が取得される。一つ以上の体細胞変異が、第一の複数の核酸配列において特定される。バリアントアレル頻度(VAF)は、液体生検試料中のそれぞれの体細胞変異の頻度および液体生検試料中の対応する野生型アレルの頻度に基づいて、各体細胞変異について決定され、それによって、VAFのセットを決定する。被験対象についての循環腫瘍割合の推定値は、一つ以上の体細胞変異に対するVAFのセットに基づいて決定される。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
被験対象についての循環腫瘍割合の推定値を決定する方法であって、
一つ以上のプロセッサ、および前記一つ以上のプロセッサによって実行するための一つ以上のプログラムを記憶するメモリ、を有するコンピュータシステムで、
A)前記被験対象からの固形腫瘍試料に由来するゲノムDNAの複数の座位における各それぞれの座位について対応する核酸配列を含む第一の複数の核酸配列を取得することと、
B)前記複数の座位中の各それぞれの座位について、前記それぞれの座位をハイブリダイズする対応するプローブを含む第一の複数のプローブを使用して、第一のパネル濃縮シーケンシングアッセイからの液体生検試料から得られた複数のセルフリーDNA断片中の各セルフリーDNA断片について対応する核酸配列を含む第二の複数の核酸配列を取得することと、
C)前記第一の複数の核酸配列において、一つ以上の体細胞変異を特定することであって、前記一つ以上の体細胞変異における各それぞれの体細胞変異が、前記複数の一つ以上の座位中の対応する座位において対応する一つ以上のヌクレオチド位置にある、特定することと、
D)前記第二の複数の核酸配列中の前記それぞれの体細胞変異の頻度から決定される、前記一つ以上の体細胞変異における各それぞれの体細胞変異のそれぞれのVAFを含む、VAFのセットを形成することと、
E)前記VAFのセットに基づいて、前記被験対象についての前記循環腫瘍割合の推定値を決定することと、を含む、方法。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記第一の複数の核酸配列が、前記複数の座位中の各それぞれの座位について、前記それぞれの座位にハイブリダイズする、第二の複数のプローブ中の対応するプローブを含む第二の複数のプローブを使用して、第二のパネル濃縮シーケンシング反応から決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数の座位が、前記第二のパネル濃縮シーケンシング反応において、少なくとも100倍の平均配列深度で配列決定される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第二の複数のプローブが、少なくとも50個の遺伝子からの座位を濃縮する、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第二の複数のプローブが、表1、表2、リスト1、リスト2、図14、または図15中の少なくとも50個の遺伝子からの座位を濃縮する、請求項2または請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記第一の複数のプローブおよび前記第二の複数のプローブが、異なっている、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記複数の座位が、前記第一のパネル濃縮シーケンシング反応において、少なくとも500倍の平均配列深度で配列決定される、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第一の複数のプローブが、少なくとも50個の遺伝子からの座位を濃縮する、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第一の複数のプローブの同一性が、前記被験対象に対して非特注である、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記固形腫瘍試料が、前記液体生検試料を採取する前に採取される、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、2024年4月4日に出願された「Methods and Systems for Tumor Informed Circulating Tumor Fraction Estimation」と題する米国仮特許出願第63/574,758号に対する優先権を主張するものであり、これは参照により本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,700 文字)
【0002】
本開示は、概して、がんの個別化治療のための臨床支援を提供するために、被験対象の循環腫瘍割合を推定するための腫瘍情報に基づいた液体生検データの使用に関する。
【背景技術】
【0003】
プレシジョンオンコロジーは、がん療法を個体のがんの固有ゲノム、エピジェネティック、及び/又はトランスクリプトームプロファイルに合わせることの実践である。個別化がん治療は、がんの全体的な分類のみに基づいてがんを治療するために使用される従来の治療レジメンを基礎とし、例えば、第一の治療法を用いて全ての乳がん患者を治療し、第二の治療法を用いて全ての肺がん患者を治療する。この分野は、同じ種類のがん、例えば、乳がんと診断された異なる患者が、一般的な治療レジメンに対して非常に異なる応答を示したという多くの観察から生じた。経時的に、研究者らは、個々のがんが特定の治療モダリティにどのように応答するかに関する予測を改善するゲノム、エピジェネティック、及びトランスクリプトームマーカーを同定してきた。
【0004】
遺伝的特徴によって誘導される治療法を受けるがん患者は、より良好な転帰を有するという証拠が高まっている。例えば、研究は、標的療法が無増悪がん生存の著しい改善をもたらすことを示している。例えば、Radovich M.et al.,Oncotarget,7(35):56491-500(2016)を参照されたい。同様に、IMPACT試験、すなわち、大規模な個別化医薬試験に参加した連続的で先を見越して分子的にプロファイリングされた進行性がん患者の大規模な(n=1307)レトロスペクティブ分析からの報告は、腫瘍生物学的にマッチした標的療法を受けている患者が、マッチしていない療法を受けている患者の5.2%の奏効率とは対照的に、16.2%の奏効率を有していたことを示す。Tsimberidou et al., ASCO 2018, Abstract LBA2553 (2018)。
【0005】
実際に、具体的なゲノム変化に標的化された治療法は、例えば、黒色腫、大腸がん、及び非小細胞肺がんに対するNational Comprehensive Cancer Network(NCCN)ガイドラインに示唆されるように、いくつかの腫瘍型においてすでに標準治療である。実践では、これらの標的療法の実施は、各ふさわしいがん患者において診断マーカーの状態を決定することを必要とする。これは、個々のアッセイ又は小型次世代シーケンシング(NGS)パネルを使用してNCCNガイドラインにおける治療推奨に関連するいくつかの周知の変異について達成することができるが、作用可能なゲノム変化の数の増加及び診断分類子の複雑性の増加は、各患者のがんゲノム、エピゲノム、及び/又はトランスクリプトームのより包括的な評価を必要とする。
【0006】
例えば、ある証拠は、各構成要素が作用可能なゲノム変化に合致している併用療法の使用が、個々のがんを治療する最大の可能性を保持することを示唆している。この時点までに、一つ以上の治療レジメンを用いて治療されたがん患者の遡及的研究により、ゲノム変化のより高い割合に合致した治療法を受けた患者が、安定した疾患のより高い頻度(例えば、再発までのより長い時間)、治療失敗までのより長い時間、及びより優れた全生存率を経験したことが明らかになった。Wheeler et al., 2016, Cancer Res., 76:3690-701。したがって、各がん患者のゲノム、エピゲノム、及び/又はトランスクリプトームの包括的評価は、より微調整された併用療法、新規の薬物の適応症外使用、及び/又は組織非依存免疫療法を促進することによって、プレシジョンオンコロジーによって提供される利益を最大限化するべきである。例えば、Schwaederle et al., 2015, J Clin Oncol., 33(32):3817-25; Schwaederle et al., 2016, JAMA Oncol., 2(11):1452-59; and Wheler et al., 2016, Cancer Res., 76(13):3690-701を参照されたい。更に、がんゲノムの包括的な次世代シーケンシング分析の使用は、臨床試験登録のためのより良好なアクセス及びより大規模な患者プールを促進する。Coyne et al., 2017, Curr. Probl. Cancer, 41(3):182-93;およびMarkman, Oncology, 31(3):158, 168。
【0007】
個体のがんゲノムのより包括的な特性評価の必要性に対処するために、大規模NGSゲノム分析の使用が増大している。例えば、Fernandes et al., Clinics, 72(10):588-94を参照されたい。最近の研究は、大規模NGSゲノム分析が実施される患者のうち30~40%が、次いで、少なくとも、作用可能なゲノム変化の同定、同定された作用可能なゲノム変化の治療のための薬剤の可用性、及び対象の臨床状態によって制限される、アッセイ結果に基づく臨床ケアを受けることを示している。Ross et al., 2015, JAMA Oncol., 1(1):40-49; Ross et al., 2015, Arch. Pathol. Lab Med., 139:642-49; Hirshfield KM et al., Oncologist, 2016, 21(11):1315-25; およびGroisberg et al., 2017, Oncotarget, 8:39254-67を参照されたい。
【0008】
しかしながら、これらの大規模NGSゲノム分析は、従来、固形腫瘍試料で実施される。例えば、上記の段落で参照された研究の各々は、患者からのFFPE腫瘍ブロックのNGS分析を実施した。固形組織生検は、高度な精度を提供する周知の立証された方法論を表すため、予測バイオマーカーの診断及び同定のためのゴールドスタンダードのままである。それでもなお、がんの大規模NGSゲノム分析のための固形組織材料の使用には著しい制限がある。例えば、腫瘍生検は、例えば、単一の腫瘍の二つの領域間、及び/又は異なるがん組織間(原発性腫瘍部位と転移性腫瘍部位との間、若しくは二つの異なる原発性腫瘍部位間など)の空間的及び/又は時間的な遺伝的異質性によって引き起こされるサンプリングバイアスを受ける。そのような腫瘍間又は腫瘍内異質性は、局所的組織生検を使用するときに、サブクローン変異又は新たに出現する変異の見落としを引き起こし、サブクローン集団が優勢を更に進化及び/又は推移させるにつれて、サンプリングバイアスが経時的に悪化する可能性がある。
【0009】
加えて、固形組織生検の獲得はしばしば、例えば、原発腫瘍部位が内臓に位置するときに、侵襲的な外科手技を必要とする。これらの手技は、高価であり、時間がかかり、例えば、患者の健康が不良であり、侵襲的な医療手技に耐えることができない可能性がある、及び/又は腫瘍が脳若しくは心臓などの特に敏感な場所若しくは手術不可能な場所に位置するときに、患者にとって著しいリスクを伴い得る。更に、調達することができる組織の量は、存在する場合、腫瘍の場所、腫瘍のサイズ、患者の脆弱性、並びに出血及び感染症などの生検に関連する併存疾患のリスクを含む、複数の因子に依存する。例えば、最近の研究では、進行性非小細胞肺がん患者の大多数における組織試料は、小規模生検に限定され、患者の最大31%では全く取得することができないことが報告されている。Ilie and Hofman,Transl. Lung Cancer Res.,5(4):420-23(2016)。組織生検が取得されるときでさえも、試料は、包括的試験のためには不十分すぎる場合がある。
【0010】
更に、組織収集、保存(例えば、ホルマリン固定)、及び/又は組織生検の保管の方法は、試料分解及び可変品質DNAをもたらし得る。これは順に、バイオマーカーの同定のための次世代シーケンシング(NGS)を含む、下流アッセイ及び分析における不正確性につながる。Ilie and Hofman,Transl Lung Cancer Res.,5(4):420-23(2016)。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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