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公開番号2025157250
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-15
出願番号2025106199,2024559718
出願日2025-06-24,2023-09-15
発明の名称連続したデュアル触媒ユニットを使用してアンモニアから水素を生成するためのシステム及び方法
出願人ファースト アンモニア モーターズ インコーポレイテッド
代理人弁理士法人RYUKA国際特許事務所
主分類F02M 21/06 20060101AFI20251007BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】車両に水素を使用する際の課題は、低密度の気体であり、液体化石燃料ほど容易に貯蔵できないことである。一方で、「クラッキング」と呼ばれるプロセスを通じて、アンモニアから水素が得られることが知られている。本発明は、内燃機関のための車上アンモニアクラッキングのためのシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、一般に、アンモニア搭載車両から水素を発生させるためのシステム及び方法に関し、ここで、生成された水素は、内燃機関のための燃料源として使用される。本発明は、内燃機関のコールドスタート中に車上でアンモニアクラッキングプロセスを開始するために電気触媒ユニットを利用し、ここで、内燃機関からの排気ガスがアンモニアクラッキングプロセスを実施するのに好適な閾値温度まで加熱されると、熱交換触媒ユニットが利用される。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
内燃機関のための車上アンモニアクラッキングのためのシステムであって、
液体アンモニアを含むアンモニアタンク;
前記アンモニアタンクに流体的に結合された熱交換触媒ユニット、ここで、前記熱交換触媒ユニットは、前記内燃機関から排気ガスを受け取る;及び
前記熱交換触媒ユニットに連続して流体的に結合された電気触媒ユニット
を備え、
前記液体アンモニアが気化すると、気体アンモニアが前記アンモニアタンクから前記熱交換触媒ユニットへと流れ、
前記排気ガスがアンモニアクラッキングを実施するのに十分な温度に達していた場合、前記気体アンモニアは、前記熱交換触媒ユニットにおいてクラッキングプロセスを受け、
前記排気ガスがアンモニアクラッキングを実施するのに十分な温度に達していない場合、前記気体アンモニアは前記熱交換触媒ユニットから出て行き、前記電気触媒ユニットへと流れて前記電気触媒ユニットにおいて前記クラッキングプロセスを受ける
システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記アンモニアタンクがポンプに結合されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電気触媒ユニットは電気ヒータを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記熱交換触媒ユニットは、一連の行及び列を含むマトリクスを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記マトリクスの表面は、触媒でコーティングされている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記熱交換触媒ユニットは、管束構造を有し、前記管束構造は、前記排気ガスを受け取る入口に対して垂直な前記熱交換触媒ユニットの幅に沿って延在する個々の管を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
アンモニアクラッキングを実施するのに十分な前記温度は、少なくとも600℃である、請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
内燃機関のための車上アンモニアクラッキングのためのシステムであって、
アンモニアを含むアンモニアタンク;
前記アンモニアタンクに流体的に結合された熱交換触媒ユニット、ここで、前記熱交換触媒ユニットは、前記内燃機関から排気ガスを受け取り、前記アンモニアタンクから前記アンモニアを受け取る;及び
前記熱交換触媒ユニットに連続して流体的に結合された電気触媒ユニット、前記電気触媒ユニットは、電気ヒータを有する
を備え、
前記排気ガスがアンモニアクラッキングを実施するのに十分な温度に達していた場合、前記アンモニアは、前記熱交換触媒ユニットにおいてクラッキングプロセスを受け、
前記排気ガスがアンモニアクラッキングを実施するのに十分な温度に達していない場合、前記アンモニアは前記熱交換触媒ユニットから出て行き、前記電気触媒ユニットへと流れて前記電気触媒ユニットにおいて前記クラッキングプロセスを受け、
前記クラッキングプロセスから生じる水素は、前記内燃機関へと流れる
システム。
【請求項9】
前記アンモニアが前記熱交換触媒ユニットにおいて前記クラッキングプロセスを受けるとき、結果として生じる水素及び窒素は、前記熱交換触媒ユニットから出て行き、前記電気触媒ユニットへと流れる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記アンモニアが前記電気触媒ユニットにおいて前記クラッキングプロセスを受けるとき、前記アンモニアは、前記電気触媒ユニットへと流れる前に前記熱交換触媒ユニットにおいて予熱されている、請求項8に記載のシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2022年11月14日出願の「SYSTEMS AND METHODS FOR THE CATALYTIC PRODUCTION OF HYDROGEN FROM AMMONIA ON-BOARD MOTOR VEHICLES」と題する米国非仮特許出願第17/986,265号の利益を主張し、当該出願は、2022年8月6日出願の「SYSTEMS AND METHODS FOR THE CATALYTIC PRODUCTION OF HYDROGEN FROM AMMONIA ON-BOARD MOTOR VEHICLES」と題する米国仮特許出願第63/395,820号、2022年6月27日出願の「SYSTEMS AND METHODS FOR THE CATALYTIC PRODUCTION OF HYDROGEN FROM AMMONIA ON-BOARD MOTOR VEHICLES」と題する米国仮特許出願第63/355,959号、及び2022年2月21日出願の「SYSTEMS AND METHODS FOR THE CATALYTIC PRODUCTION OF HYDROGEN FROM AMMONIA ON-BOARD MOTOR VEHICLES」と題する米国仮特許出願第63/312,121号の利益を主張しており、これらすべては共通所有されており、それぞれの開示は、参照により、その全体として本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
本発明は、一般に、アンモニア搭載車両から水素を発生させるためのシステム及び方法に関し、ここで、生成された水素は、内燃機関のための燃料源として使用される。
【背景技術】
【0003】
[関連技術の説明]
地球の表面上及びその上方での全体的な温度の上昇は、地球が直面している重要な課題を示している。地球の気候は主に人間の活動に起因して著しく変化しており、輸送セクタは、この地球温暖化において主要な役割を果たしている。例えば、内燃機関は、従来から化石燃料を燃焼させており、これにより、地球温暖化の知られた要因であるCO

が生成される。過去10年間にわたり、輸送セクタは、電気で動力を供給される及びハイブリッドに動力を供給される車両を大規模に利用可能にすることにおいて前進してきた。一般に、今日販売されている大半の電気及びハイブリッド車両は、化石燃料、すなわちガソリンで動作する大半の車両よりも、生成する地球温暖化排出ガスが著しく少ない傾向にある。しかし、電気及びハイブリッド車両の環境的利点は、主には、これらの車両を充電するのにどれだけの化石燃料が燃焼されているかに依然として依存する。例えば、車両が石炭を大量消費する電力網を使用して充電される場合、環境的利点は小さくなる。
【0004】
さらに、電化車両におけるバッテリ及び燃料セルは、コバルト、リチウム、及び希土類元素などの原料に依存する。これらの材料は、深刻な環境及び人権問題に関連している。例えば、コバルトは特に問題となる。コバルトを採掘すると、環境に浸出し得る有害な廃物及びスラグが生成され、研究では、コバルト採掘及び処理施設の周囲のコミュニティにおいて、コバルト及び他の金属への曝露率が高いことが明らかになっている。こうした金属をその鉱石から取り出すには、精錬と呼ばれるプロセスも必要とされ、これにより硫黄酸化物及び他の有害な大気汚染物質が放出され得る。
【0005】
現在電化車両に伴って存在する継続的な環境問題を考慮して、アンモニアが、その比較的高いエネルギー密度、及び燃焼させたときのCO

排出がゼロであることを考慮し、内燃機関において使用するための化石燃料の代替物として提案されている。しかし、純粋なアンモニアは燃焼が遅すぎて、数千回転毎分(RPM)の速度で動作する4ストロークエンジンのパワーストローク中に燃焼を完了できないので、純粋なアンモニアは、火花点火(すなわちガソリン)であるか又は圧縮点火(すなわちディーゼル)であるかに関わらず、小型内燃機関では効率的に燃料として使用することができない。言い換えれば、アンモニアが燃焼するとき、燃焼により、比較的低い伝播速度の火炎が生成される。アンモニアのこの低い燃焼速度により、低エンジン負荷及び高エンジン速度の動作条件下では、燃焼が不安定になる。
【0006】
燃焼エンジンにアンモニアで燃料供給する以前の手法では、アンモニアをガソリン、液化石油、又はディーゼルなどの二次燃焼促進燃料と混合する必要があった。しかし、二次燃焼促進燃料の要件は変動するエンジン負荷及びエンジン速度と共に変化し、これにより制御の問題が生じ得る。したがって、二次燃焼促進燃料の使用には、通常、エンジン管理システムの一部でなければならない追加の制御機構が必要とされる。
【0007】
水素も、極めて潤沢であり、その発熱量がより小さいことを考慮するとガソリン又はディーゼルのパワーに匹敵し得るので、内燃機関において使用するための化石燃料の代替物として提案されている。水素は、火炎速度が速く着火温度が低いので点火が容易であり、ガソリンよりも約6倍速く燃焼することが知られている。最も重要なことには、水素は、燃焼されたときに生成するCO

排出がゼロである。
【0008】
しかし、車両に搭載された水素を使用する際の課題は、水素は極めて軽く、低密度の気体であり、液体化石燃料ほど容易に貯蔵できないことである。水素は、圧縮、冷却、又はその両方の組み合わせを必要とする。車両に搭載された圧縮水素燃料タンクの使用は、圧力容器の潜在的な故障のリスク、限定された空間での水素の漏れ、及び同様のものなどの多数の安全上の問題を本質的に生じさせる。
【0009】
「クラッキング」と呼ばれるプロセスを通じてアンモニアをその構成要素である水素及び窒素成分に触媒分解することにより、アンモニアから水素を得ることができることが知られている。しかし、アンモニアクラッキングプロセスは、熱を必要とする吸熱プロセスである。自動車に搭載される電源が限定されている場合、車上でアンモニアクラッキングを効率的に実施するのに必要とされる熱を発生させることは困難である。
【0010】
したがって、電化車両、アンモニアを燃料とする内燃機関、及び水素を燃料とする内燃機関用の水素の車上貯蔵の前述の課題及び欠点に対処する、アンモニア搭載車両から内燃機関の燃料源として使用するための水素を発生させるシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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