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公開番号
2025157016
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-15
出願番号
2024067812
出願日
2024-04-02
発明の名称
タービン入口温度を下げて推力を増すターボファン・エンジン
出願人
個人
代理人
主分類
F02K
3/06 20060101AFI20251007BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】 本発明は、タービン入口温度を下げて推力を増すサイクルを開発し、従来のターボファン・サイクルの枠を越えた航空エンジンの新分野を創出することを課題とする。
【解決手段】二つの排気ノズル面積を大きくし、広い主ジェットノズルによりコア流量を増して燃空比を下げ、同時にエンジン背圧を下げてタービン膨張比を増し排気残留エネルギーの一部を吸収、活用してエンジン正面面積当りの流量を増し、広いファンバイパスノズルによりBPRを高め推力を増強する。
【効果】SFCを改善してCO2排出量を抑え、低いTITによりNOxの生成を抑え、またタービン寿命を延伸できるので、経済性と環境性の両立を図ることが出来る。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
本発明は、コアの主ジェットノズル及びファンバイパスノズル面積を通常のターボファンより広く設定して;
1)広い主ジェットノズル面積によりコア流量を増して、燃料空気混合比を下げタービン 入口温度(TIT)を低下させる。
2)また広い主ジェットノズル面積により、エンジン背圧を下げてファン駆動タービンで ある低圧タービン(LPT)の膨張比を高め、ファン吸込み空気流量を増す。
3)大きいファンバイパスノズル面積によりバイパス流量を増し、バイパス比(BPR) を高めて推力を増す。
4)BPRを高め推力を増すための熱エネルギーは、燃焼器に供給される燃料のみでなく 、コアエンジンの排気に含まれる有効エネルギーの一部を、膨張比が増したLPTに より吸収して補う。
5)つまり燃空比が下がると比エンタルピーが減少するが、コアエンジンの流量が増すの で全エンタルピーは増加し、BPRを高めて推力を増すことができる。
以上のようにTITとエンジン出口温度を下げて推力を高めるターボファン・サイクル
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービン入口と出口の温度を下げて推力を増すターボファン・サイクルであり、航空エンジンの新分野創出を目指す発明である。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
高い離陸推力と経済的な巡航性能を要求される旅客機のターボファンエンジンは、性能向上のため高温・高圧化が追求され続けてきた。ジェットエンジンの推力はタービン入口温度(TIT)に支配され、TITは材料の融点により制約を受ける。そのため高度なタービン空冷技術や耐熱材料の革新的技術が開発されてきた。しかし高温化はタービン寿命を縮める。またそれを防ぐための冷却空気量が多すぎると高温化による性能向上を冷却空気過剰によるサイクル損失が上回ってしまう。その上燃焼器内の火炎温度の上昇に対しNOx(窒素酸化物)の排出量は指数関数的に増加する。NOxは温室効果ガスである。このように高性能化と省資源や環境保全は両立が難しく、航空用エンジンは環境対策、騒音対策が極めて困難な分野である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特願2023-120299
【非特許文献】
【0004】
森田光男、関根静雄著 「多軸ターボファンエンジンの設計点外性能」航空宇宙技術研究所報告347号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ターボファンの技術開発動向として、推進効率を高めるために高バイパス比化が進められてきた。しかしながらバイパス比を高めるには低圧系の仕事を増すためTITを高めねばならない。TITを高めれば上述のように多くの問題が生じ必ずしも環境対策に繋がらない。特許文献1では以上の点に鑑み、TITを高めず現実的な温度範囲で低圧タービン・ファン系の仕事を増しエンジン空気流量を増加、推力を保つオリジナリティに富んだ技術思想を生み出した。しかし軽量、小型、高推力が求められる航空用エンジンは、たとえTITを下げ推力を保つ新分野の創出であっても、推力の向上を無視することはできない。
【0006】
そこで本発明は、「推力を落さずTITを下げるサイクル(特許文献1)」を「TITを下げて、尚且つ、推力を増すことが出来るサイクル」に進化させることを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
図1に本エンジンの概念図を示す。このエンジンは同じファン前面面積を持つ通常のターボファンより主ジェットノズル及びファンバイパスノズルの出口面積を大きく設定した機関である。主ジェットノズル面積を広く取ると高圧圧縮機(HPC)後流の抵抗が減少しHPC作動線がチョーク側に移動する。作動点の移動によりHPC流量が増すと燃料空気混合比が減少しTITが下がる。また面積が広い主ジェットノズルはエンジン背圧P7を下げ、ファン駆動タービンである低圧タービン(LPT)の膨張比を増すので、ファン吸込み空気量が増す。
【0008】
ファンバイパスノズル面積を広く設定すると、ファン吸込み空気流量の内のバイパス流れへの配分が増す。LPTは膨張比が増すと主ジェットノズルの排気に含まれる有効エネルギーの一部を吸収し、バイパス流れを増加するための仕事を生み出し、バイパス比(BPR)を高める。つまり燃空比が下がると比エンタルピーが減少するが、コアエンジンの流量が増すので全エンタルピーは増加しBPRを高めるので、推力を増すことが出来る。
【0009】
推力を増すにはTITを高めねばならない。またBPRを高めるにもTITを高めねばならない。これはターボファンの常識である。それに反し本発明はTITを低めてBPRを高め推力を増すことが出来る。それは何故か、その原理を以下に説明する。
【0010】
図2に典型的な(ファン+HPC)形式ターボファン・エンジンのコア側だけのT―s線図を示す。この図はサイクル圧力比(CPR)を一定に保ち、TITを変動させた場合の図である。CPRを一定に保ちながらTITを高くすると、コア推力になり得る熱エネルギー量が増加する。これはターボジェットのサイクルに近く、このようなエンジンは推力は増すがコアの排気速度が高くなるため離陸時の騒音が問題になる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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