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公開番号2025155031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2024058345
出願日2024-03-30
発明の名称全固体電池
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 10/0585 20100101AFI20251003BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】負極集電箔と負極タブとを接続する負極集電箔の延長部と正極集電箔とが短絡しにくい全固体電池を提供すること。
【解決手段】正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔が、この順で積層された電極積層体を含み、前記正極層の端部は、前記固体電解質層及び前記負極層の端部よりも内側の位置にあり、前記正極集電箔は正極タブに接続する正極集電箔延長部を有し、前記負極集電箔は負極タブに接続する負極集電箔延長部を有し、前記正極層の外縁に絶縁枠が配置され、負極集電箔延長部の前記正極層側の表面に、前記負極層と間隔を開けて可撓性の絶縁テープが貼付されており、前記負極集電箔延長部側の前記固体電解質層の端部は、前記絶縁テープに対向する位置にある、全固体電池。
【選択図】図4

特許請求の範囲【請求項1】
正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔が、この順で積層された電極積層体を含み、
前記正極層の端部は、前記固体電解質層及び前記負極層の端部よりも内側の位置にあり、
前記正極集電箔は正極タブに接続する正極集電箔延長部を有し、
前記負極集電箔は負極タブに接続する負極集電箔延長部を有し、
前記正極層の外縁に絶縁枠が配置され、
負極集電箔延長部の前記正極層側の表面に、前記負極層と間隔を開けて可撓性の絶縁テープが貼付されており、
前記負極集電箔延長部側の前記固体電解質層の端部は、前記絶縁テープに対向する位置にある、全固体電池。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記固体電解質層は2層以上の複数層に分かれており、前記複数層の前記固体電解質層のうちの少なくとも1層は、前記負極集電箔延長部側の端部が、前記絶縁枠の端部と略同一の位置にある、請求項1に記載の全固体電池。
【請求項3】
前記絶縁テープは、前記絶縁枠の外縁の位置を超えた延長部を有し、前記延長部の長さは、前記固体電解質層の厚さと、前記正極層の厚さと、前記正極集電箔の厚さとの合計厚さ以上である、請求項1に記載の全固体電池。
【請求項4】
前記絶縁テープの厚さは、前記負極集電箔延長部と前記固体電解質層との間の距離よりも小さい、請求項1に記載の全固体電池。
【請求項5】
前記負極集電箔延長部側の前記固体電解質層の端部が、前記絶縁枠の端部の近傍の位置にある、請求項1に記載の全固体電池。
【請求項6】
前記固体電解質層は、前記正極層側に配置された正極側固体電解質層、前記負極層側に配置された負極側固体電解質層、及び前記正極側固体電解質層と前記負極側固体電解質層との間に配置された中央固体電解質層に分かれていて、
前記負極集電箔延長部側の前記正極側固体電解質層の端部は、前記絶縁枠の端部と略同一の位置であり、
前記負極集電箔延長部側の前記中央固体電解質層の端部は、前記正極側固体電解質層の端部よりも内側の位置にあり、
前記負極集電箔延長部側の前記負極側固体電解質層の端部は、前記中央固体電解質層の端部よりも内側の位置にある、請求項2に記載の全固体電池。
【請求項7】
正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔が、この順で積層された電極積層体を含み、
前記正極集電箔は正極タブに接続する正極集電箔延長部を有し、
前記負極集電箔は負極タブに接続する負極集電箔延長部を有し、
前記正極層の外縁に絶縁枠が配置され、
負極集電箔延長部の前記正極層側の表面に、前記負極層と間隔を開けて可撓性の絶縁テープが貼付されており、
前記負極集電箔延長部側の前記正極層の端部は、前記固体電解質層及び前記負極層の端部よりも内側の位置にあって、
前記負極集電箔延長部側の前記固体電解質層の端部は、前記絶縁テープに対向する位置にあり、
前記絶縁テープの厚さは、前記負極集電箔延長部と前記固体電解質層との間の距離よりも小さい、全固体電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、全固体電池に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池に関する研究開発が行われている。二次電池の中でも正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔を、この順で積層した積層構造の全固体電池は、固体電解質が不燃性であるために安全性が向上する点や、より高いエネルギー密度を有する点において優れており、特に注目を集めている。この積層構造の全固体電池では、正極集電箔と正極タブとを正極集電箔の延長部で接続し、負極集電箔と負極タブとを負極集電箔の延長部で接続する構成が知られている。このような構成の全固体電池では、外部からの荷重の集中や応力の集中による正極集電箔あるいは負極集電箔の延長部の破損を防止するために、集電箔の延長部の表面にセラミック層や緩衝材を配置することが検討されている(特許文献1、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-104116号公報
特開2023-39756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、二次電池では、高容量化と正極と負極の短絡の抑制が課題である。高容量の全固体電池として、電荷移動媒体としてリチウムイオンを用い、充電時は正極層中のリチウムを負極層に析出させ、放電時は負極層のリチウムを正極層に吸蔵させる全固体リチウム電池が検討されている。全固体リチウム電池では、充放電により負極層の厚みが変化する。このため、全固体リチウム電池では、正極集電箔延長部及び負極集電箔延長部は、負極層の厚みの変化に応じて変形できるものであることが好ましい。しかしながら、負極層の厚みの変化に応じて負極集電箔延長部が変形することによって、負極集電箔延長部と正極集電箔とが短絡することがある。また、製造ばらつきにより、製造直後の段階で負極集電箔延長部と正極集電箔とが近い位置に配置されると、外部の振動によって負極集電箔延長部と正極集電箔とが短絡することがある。
【0005】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、負極集電箔と負極タブとを接続する負極集電箔の延長部と正極集電箔とが短絡しにくい全固体電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔が、この順で積層された電極積層体を含み、正極集電箔は正極タブに接続する正極集電箔延長部を有し、負極集電箔は負極タブに接続する負極集電箔延長部を有する構成の全固体電池において、正極層の外縁に絶縁枠を配置し、負極集電箔延長部の正極層側の表面に、負極層と間隔を開けて、負極集電箔延長部側の固体電解質層の端部が、絶縁テープに対向する位置にあるように、可撓性の絶縁テープを貼付することによって、上記の課題を解決することが可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。したがって、本発明は、次のものを提供する。
【0007】
(1)正極集電箔、正極層、固体電解質層、負極層及び負極集電箔が、この順で積層された電極積層体を含み、前記正極層の端部は、前記固体電解質層及び前記負極層の端部よりも内側の位置にあり、前記正極集電箔は正極タブに接続する正極集電箔延長部を有し、前記負極集電箔は負極タブに接続する負極集電箔延長部を有し、前記正極層の外縁に絶縁枠が配置され、負極集電箔延長部の前記正極層側の表面に、前記負極層と間隔を開けて可撓性の絶縁テープが貼付されており、前記負極集電箔延長部側の前記固体電解質層の端部は、前記絶縁テープに対向する位置にある、全固体電池。
【0008】
(1)の全固体電池によれば、負極集電箔延長部に可撓性の絶縁テープが貼付されているので、負極集電箔延長部と正極集電箔とが短絡しにくくなる。絶縁テープは可撓性で、負極集電箔延長部の変形に追随できる。このため、負極集電箔延長部は充放電による負極層の厚みの変化に応じて変形しやすく、負極集電箔延長部が変形しても絶縁テープは剥がれにくい。可撓性の絶縁テープは負極層と間隔を開けて負極集電箔延長部に貼付されているので、絶縁テープを負極集電箔延長部に貼付する際に、絶縁テープが負極層に乗り上げることがない。さらに、負極集電箔延長部側の固体電解質層の端部は絶縁テープに対向する位置にあるので、絶縁テープと負極層との間に隙間があっても、負極集電箔延長部が正極層側に変形しても、負極集電箔延長部と正極集電箔とが短絡しにくくなる。また、正極層の外縁に絶縁枠が配置されているので、正極集電箔延長部が変形しても正極集電箔延長部と負極集電箔とが短絡しにくい。
【0009】
(2)前記固体電解質層は2層以上の複数層に分かれており、前記複数層の前記固体電解質層のうちの少なくとも1層は、前記負極集電箔延長部側の端部が、前記絶縁枠の端部と略同一の位置にある、(1)に記載の全固体電池。
【0010】
(2)の全固体電池によれば、固体電解質層のうちの少なくとも1層は、絶縁枠に支持されるので、固体電解質層の強度が向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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