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公開番号2025153805
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056444
出願日2024-03-29
発明の名称溶接電源装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B23K 9/095 20060101AFI20251002BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】溶接部の監視対象をカメラで適切に撮影する。
【解決手段】溶接電源装置は、溶接用の電極に電力を供給する電源と、電源が出力する溶接電圧および溶接電流の少なくとも一方の波形に基づいて撮影信号をカメラに出力する撮影制御部とを備える。撮影制御部は、溶接電圧の測定値の位相を所定時間だけ早めた電圧予測値の波形を生成し、電圧予測値が電圧基準値を下回るタイミングで撮影信号をカメラに出力する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
溶接部の監視対象をカメラで撮影するタイミングを制御可能な溶接電源装置であって、
溶接用の電極に電力を供給する電源と、
前記電源が出力する溶接電圧および溶接電流の少なくとも一方に基づいて前記カメラに撮影を指示する撮影信号を前記カメラに出力する撮影制御部とを備える、溶接電源装置。
続きを表示(約 850 文字)【請求項2】
前記監視対象は、アーク溶接時に生じる溶融池であり、
前記撮影制御部は、
前記溶接電圧および前記溶接電流の少なくとも一方に基づいてアーク溶接時に生じるアークのサイズが所定値よりも小さくなる小アーク期間を予測し、
前記監視対象の撮影期間が前記小アーク期間に収まるように前記撮影信号を前記カメラに出力する、請求項1に記載の溶接電源装置。
【請求項3】
前記撮影制御部は、
前記溶接電流の測定値の波形の位相を所定時間だけ早めた電流予測値の波形を生成し、
前記電流予測値が電流基準値よりも高い状態から低い状態に変化したタイミングで前記撮影信号を前記カメラに出力する、請求項2に記載の溶接電源装置。
【請求項4】
前記撮影制御部は、
前記溶接電圧の測定値の波形の位相を所定時間だけ早めた電圧予測値の波形を生成し、
前記電圧予測値が電圧基準値よりも高い状態から低い状態に変化したタイミングで前記撮影信号を前記カメラに出力する、請求項2に記載の溶接電源装置。
【請求項5】
前記撮影制御部は、
前記溶接電流の測定値の波形の位相を所定時間だけ早めた電流予測値の波形を生成し、
前記溶接電圧の測定値の波形の位相を前記所定時間だけ早めた電圧予測値の波形を生成し、
前記電圧予測値が電圧基準値よりも高い状態で前記電流予測値が電流基準値よりも高い状態から低い状態に変化したタイミングで、または、前記電流予測値が電流基準値よりも低い状態で前記電圧予測値が電圧基準値よりも高い状態から低い状態に変化したタイミングで、前記撮影信号を前記カメラに出力する、請求項2に記載の溶接電源装置。
【請求項6】
前記所定時間は、前記カメラが前記撮影信号を受信してから前記カメラが撮影を開始するまでの遅れ時間に相当する時間である、請求項3~5のいずれかに記載の溶接電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、溶接電源装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許第3165599号公報(特許文献1)には、アーク溶接時に生じる溶融池をカメラで撮影する制御装置が開示されている。この制御装置は、溶接用の電極に電力を供給する溶接電源装置とは別に配置されており、アーク溶接時に溶接電源装置から送られてくる溶接電圧にA/D変換(アナログ/デジタル変換)等の信号処理を施してモニタし、モニタ中の溶接電圧値が所定の変化をしたタイミングでカメラに溶融池を撮影させる信号を出力している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第3165599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のように、特許第3165599号公報に開示された制御装置は、モニタ中の溶接電圧値が所定の変化をしたタイミングでカメラに撮影信号を出力している。そのため、モニタ中の溶接電圧値が所定の変化をした後でしか撮影タイミングを決定することができず、溶融池を適切に撮影できない可能性がある。具体的には、制御装置が溶接電圧値を認識するタイミングは、A/D変換等の信号処理に要する時間などの影響により、溶接電圧が実際に変化したタイミングよりも遅れる。そのため、溶接電圧が実際に変化したタイミングよりも、溶接電圧値が変化したことを制御装置が認識するタイミングが遅れてしまい、その影響で、カメラの撮影時間中にサイズの大きいアークが発生して溶融池を適切に撮影できなくなることが懸念される。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、溶接部の監視対象をカメラで適切に撮影できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示による溶接電源装置は、溶接部の監視対象をカメラで撮影するタイミングを制御可能な溶接電源装置であって、溶接用の電極に電力を供給する電源と、電源が出力する溶接電圧および溶接電流の少なくとも一方に基づいてカメラに撮影を指示する撮影信号を生成してカメラに出力する撮影制御部とを備える。
【0007】
上記の構成によれば、溶接電源装置とは別に配置される制御装置ではなく、溶接電源装置に備えられる撮影制御部が、撮影信号をカメラに出力する。そのため、溶接電源装置とは別に配置される制御装置が撮影信号をカメラに出力する場合に比べて、制御装置内の信号処理に要する時間が生じず、溶接電圧あるいは溶接電流の実際の変化に対するカメラの撮影タイミングの遅れを軽減することができる。その結果、溶接部の監視対象をカメラで適切に撮影することができる。
【発明の効果】
【0008】
上記の溶接電源装置によれば、溶接部の監視対象をカメラで適切に撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
溶接電源装置を備える溶接システムの構成の一例を概略的に示す図である。
カメラによって撮影された画像の一例を模式的に示す図である。
溶接電圧の波形と撮影信号の出力タイミングとの対応関係の一例を示す図である。
撮影制御部が実行する撮影処理の手順の一例を示すフローチャート(その1)である。
溶接電流の波形と撮影信号の出力タイミングとの対応関係の一例を示す図である。
撮影制御部が実行する撮影処理の手順の一例を示すフローチャート(その2)である。
溶接電圧の波形と溶接電流の波形と撮影信号の出力タイミングとの対応関係の一例を示す図である。
撮影制御部が実行する撮影処理の手順の一例を示すフローチャート(その3)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(【0011】以降は省略されています)

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