特許ウォッチ

公開番号2025163331
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-29
出願番号2024066469
出願日2024-04-17
発明の名称熱加工用電源装置
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類B23K 9/10 20060101AFI20251022BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】作業に熟練していない作業者が問題解決のための操作を容易に行える熱加工用電源装置を提供する。
【解決手段】溶接電源装置A1において、入力された電力を熱加工用の電力に変換する電力変換部1と、電力変換部1を制御する制御部2と、表示装置を有し、かつ、当該表示装置の画面に情報を表示する表示部4と、を備えた。制御部2は、表示部4を制御する表示制御部24を備えている。表示制御部24は、複数の問題点が選択可能に列挙された第1画面9aと、第1画面9aで選択された問題点の解決したい詳細な問題点が複数、選択可能に列挙された第2画面9bと、第2画面9bで選択された詳細な問題点を解決する方法が表示された第3画面9cと、を表示部4に表示させる。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
入力された電力を熱加工用の電力に変換する電力変換部と、
前記電力変換部を制御する制御部と、
表示装置を有し、かつ、当該表示装置の画面に情報を表示する表示部と、
を備え、
前記制御部は、前記表示部を制御する表示制御部を備え、
前記表示制御部は、
複数の問題点が選択可能に列挙された第１画面と、
前記第１画面で選択された問題点の解決したい詳細な問題点が複数、選択可能に列挙された第２画面と、
前記第２画面で選択された詳細な問題点を解決する方法が表示された第３画面と、
を前記表示部に表示させる、
熱加工用電源装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記第３画面には、表示された前記解決する方法を実行するための操作が可能な操作表示が表示されている、
請求項１に記載の熱加工用電源装置。
【請求項３】
前記表示制御部は、前記第２画面で、複数の前記詳細な問題点のなかから、溶接時の入熱を制御したいことが選択された場合、前記第３画面に、アークへ電流を流すＯＮ状態と流さないＯＦＦ状態とを交互に繰り返す機能であるインターバル機能の使用を提案する記載を表示させ、前記インターバル機能の使用または不使用を選択する操作のための第１操作表示、前記ＯＮ状態の継続時間であるＯＮ時間の調整のための第２操作表示、および、前記ＯＦＦ状態の継続時間であるＯＦＦ時間の調整のための第３操作表示を表示させる、
請求項２に記載の熱加工用電源装置。
【請求項４】
前記表示制御部は、前記第２画面で、複数の前記詳細な問題点のなかから、パワーケーブル延長時に溶接が安定しないことが選択された場合、前記第３画面に、前記パワーケーブル延長時に使用することで安定した溶接が行えるモードである延長モードの使用を提案する記載を表示させ、前記延長モードの使用または不使用を選択する操作のための操作表示を表示させる、
請求項２に記載の熱加工用電源装置。
【請求項５】
前記表示制御部は、前記第２画面で、複数の前記詳細な問題点のなかから、溶接電流を簡単に調整したいことが選択された場合、前記第３画面に、トーチスイッチ操作による電流調整機能の使用を提案する記載を表示させ、当該機能の使用または不使用を選択する操作のための第１操作表示、シングルクリック時の溶接電流の増加量の調整のための第２操作表示、および、ダブルクリック時の溶接電流の減少量の調整のための第３操作表示を表示させる、
請求項２に記載の熱加工用電源装置。
【請求項６】
前記表示制御部は、前記第２画面で、前記熱加工用電源装置の挙動を決定するパラメータを変更することで得られる効果に関する属性情報を表示し、当該属性情報が選択された場合、前記第３画面に、当該パラメータを増加または減少させることを提案する記載を表示させ、当該パラメータを増減させる操作のための操作表示を表示させる、
請求項２に記載の熱加工用電源装置。
【請求項７】
前記表示制御部は、前記第２画面の代わりに、前記第１画面で選択された問題点の解決したい詳細な問題点が複数、選択可能に列挙された第４画面と、前記第４画面で選択された詳細な問題点の解決したい、より詳細な問題点が複数、選択可能に列挙された第５画面と、を表示させ、
前記第３画面には、前記第５画面で選択されたより詳細な問題点を解決する方法が表示される、
請求項２ないし６のいずれかに記載の熱加工用電源装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、熱加工用電源装置に関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、トーチの電極の先端と被加工物との間にアークを発生させて、被加工物の溶接または切断などの熱加工を行う熱加工用電源装置が知られている。熱加工用電源装置において、作業者は、様々なパラメータを設定する必要がある。例えば、溶接を行うための溶接電源装置においては、溶接電圧および溶接電流などのパラメータが設定され、パラメータの現在の設定値が表示手段に表示される。作業者は、表示手段に表示された設定値を、操作手段を操作することで変更できる。特許文献１には、プロセッサ１１が、編集可能なワークリスト編集画面ＳＣ１を生成して表示部１３に出力し、作業者操作に基づく編集操作を受け付ける溶接機が開示されている。ワークリスト編集画面ＳＣ１には、溶接指令値、母材の材質、板厚、ワイヤ情報、継手、溶接法、および波形等の多数のパラメータが表示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第７３４９６１０号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
作業に熟練していない作業者は、溶接の仕上がりに発生している問題を解決するために、調整可能な多数のパラメータのうち、どのパラメータを調整すればよいかを容易に判断できない。例えば、溶接性が悪い場合でも様々な要因があり、表示手段に表示されているパラメータを調整すればよい場合もあるし、表示手段に表示されていないパラメータを読み出して調整する必要がある場合もある。また、溶接電源装置に問題を解決するための特殊な機能が備わっていても、溶接電源装置の操作に習熟していなければ、作業者は、当該機能を有効に利用できない。したがって、作業に熟練していない作業者は、問題が発生した場合に、当該問題に対処する方法をマニュアルで調べたり、熟練者に相談したうえで、溶接電源装置を操作する必要があった。このことは、溶接の仕上がりに発生している問題だけでなく、溶接電源装置の操作などに関するその他の問題でも、同様である。
【０００５】
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、作業に熟練していない作業者が問題解決のための操作を容易に行える熱加工用電源装置を提供することをその目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
【０００７】
本発明に係る熱加工用電源装置は、入力された電力を熱加工用の電力に変換する電力変換部と、前記電力変換部を制御する制御部と、表示装置を有し、かつ、当該表示装置の画面に情報を表示する表示部と、を備え、前記制御部は、前記表示部を制御する表示制御部を備え、前記表示制御部は、複数の問題点が選択可能に列挙された第１画面と、前記第１画面で選択された問題点の解決したい詳細な問題点が複数、選択可能に列挙された第２画面と、前記第２画面で選択された詳細な問題点を解決する方法が表示された第３画面と、を前記表示部に表示させる。
【０００８】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記第３画面には、表示された前記解決する方法を実行するための操作が可能な操作表示が表示されている。
【０００９】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表示制御部は、前記第２画面で、複数の前記詳細な問題点のなかから、溶接時の入熱を制御したいことが選択された場合、前記第３画面に、アークへ電流を流すＯＮ状態と流さないＯＦＦ状態とを交互に繰り返す機能であるインターバル機能の使用を提案する記載を表示させ、前記インターバル機能の使用または不使用を選択する操作のための第１操作表示、前記ＯＮ状態の継続時間であるＯＮ時間の調整のための第２操作表示、および、前記ＯＦＦ状態の継続時間であるＯＦＦ時間の調整のための第３操作表示を表示させる。
【００１０】
本発明の好ましい実施の形態においては、前記表示制御部は、前記第２画面で、複数の前記詳細な問題点のなかから、パワーケーブル延長時に溶接が安定しないことが選択された場合、前記第３画面に、前記パワーケーブル延長時に使用することで安定した溶接が行えるモードである延長モードの使用を提案する記載を表示させ、前記延長モードの使用または不使用を選択する操作のための操作表示を表示させる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許