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公開番号2025153461
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024055954
出願日2024-03-29
発明の名称リン酸吸着剤およびその製造方法
出願人学校法人梅村学園
代理人個人,個人,個人
主分類B01J 20/10 20060101AFI20251002BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】より優れたリン酸吸着能を有するリン酸吸着剤を提供する。
【解決手段】CaO・MgO・2SiO2と、MgO、CaO・MgO・SiO2、2CaO・MgO・2SiO2、2MgO・SiO2および2CaO・SiO2からなる群より選択される少なくとも1種とを含んで成る、リン酸吸着剤。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
CaO・MgO・2SiO

と、
MgO、CaO・MgO・SiO

、2CaO・MgO・2SiO

、2MgО・SiO

および2CaО・SiO

からなる群より選択される少なくとも1種と
を含んで成る、リン酸吸着剤。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
CaO・MgO・2SiO

と、
MgOと、
CaO・MgO・SiO

、2CaO・MgO・2SiO

、2MgО・SiO

および2CaО・SiO

からなる群より選択される少なくとも1種と
を含んで成る、請求項1に記載のリン酸除去剤。
【請求項3】
CaO・MgO・2SiO

と、
MgOと、
CaO・MgO・SiO

および/または2CaO・MgO・2SiO


を含んで成る、請求項1または2に記載のリン酸除去剤。
【請求項4】
さらに、炭化成分および/またはSiO

を含んで成る、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項5】
前記CaO・MgO・2SiO

は、ディオプサイド結晶相を含んで成る、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項6】
サンプリング幅0.10、回折角3°~90°およびX線源CuKαの条件下で粉体X線回折装置で測定されたX線回折スペクトルにおいて、
回折角2θ=29.9°付近における基準ピーク強度I

に対するピーク強度Iの比率I/I

が2%以下であり、
前記基準ピーク強度I

に帰属されるリン酸吸着剤は、CaCO

、MgOおよびSiO

をモル比1:1:1で混合した混合物を焼成温度1100℃および焼成時間2時間で仮焼成し、次いで焼成温度1300℃および焼成時間2時間で焼成されて固相反応法により調製される、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項7】
前記CaO・MgO・2SiO

の含有率は、リン酸吸着剤の物質量に対して8.8~60.7モル%である、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項8】
前記MgOが含まれ、
前記MgOの含有率は、リン酸吸着剤の物質量に対して、10.7~59.6モル%である、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項9】
前記CaO・MgO・SiO

が含まれ、
前記CaO・MgO・SiO

の含有率は、リン酸吸着剤の物質量に対して、5.6~26.5モル%である、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
【請求項10】
前記2CaO・MgO・2SiO

が含まれ、
前記2CaO・MgO・2SiO

の含有率は、リン酸吸着剤の物質量に対して、5.3~23.1モル%である、請求項1または2に記載のリン酸吸着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、リン酸吸着剤およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
リン元素Pは、例えば、農作物の肥料、界面活性剤、および家畜飼料の添加剤のような様々な用途で利用されており、生活に欠かかせない物質を構成する元素として用いられている。特に、リン元素Pは、肥料の三要素(窒素、リン酸およびカリ)の一つであるリン酸を構成している。また、例えば、世界人口の増加や発展途上国の生活水準の改善のような食糧需要の増加等により、リンの生産量が増加している。リンは主としてリン鉱石として採取される。このようなリン需要の拡大の影響により、リン資源が減少しており、資源の枯渇が危惧されている。
【0003】
リン資源の再利用の観点から、現在、下水処理施設および尿処理施設でリン成分は回収されている。例えば、特許文献1は、リン吸着剤充填カラムを備える浄化装置により、尿排水からリン成分を回収するシステムおよび方法が開示する。また、特許文献2は、下水汚泥の熱加水分解および乾燥により、リン成分を回収する排水処理方法が開示する。
【0004】
一方、日本では年間、約750万トンのコメが生産されており、そのうち5分の1にあたる約150万トンの籾殻が発生する。この籾殻のうち、65%は再利用されるが、残りの35%は廃棄物として処分される。再利用の方法としては、例えば、堆肥および敷料があるが、そのほとんどが焼却処分される。焼却処分は、野焼きが行われてきたが、発生する有毒ガス等が環境汚染の原因となるため、現在は規制されている。そのため、有効な利用方法の模索や適切な処理方法が必要とされている。
【0005】
リン成分を回収しつつ、かつ籾殻を有効利用するとの観点から、特許文献3には、籾殻にカルシウムを担持した炭化物からなるリン回収材、およびその製造方法を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2014-054592号公報
特開2020-157299号公報
特開2007-075706号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、本発明者が検討したところ、特許文献3に記載のリン回収材およびその製造方法をさらに改善する余地があることが分かった。本開示はかかる課題に鑑みて為されてものである。すなわち、本開示の主たる目的は、より低コストで製造可能であり、かつより優れたリン成分回収能(リン酸吸着能)を有するリン酸吸着剤を提供することである。これにより、籾殻の排気量削減とリン資源の維持を達成できる。また、本開示の別の目的は、そのようなリン酸吸着剤の製造方法を提供することである。
【0008】
すなわち、本開示の一実施形態に係るリン酸吸着剤は、
MgO・CaO・2SiO

と、
MgO、CaO・MgO・SiO

、2CaO・MgO・2SiO

、2MgO・SiO

および2CaО・SiO

からなる群より選択される少なくとも1種と
を含んで成る。
また、本開示の一実施形態に係るリン酸吸着剤の製造方法は、
上記リン酸吸着剤を製造する方法であって、
水溶性カルシウム化合物およびマグネシウム塩を含む混合水溶液に籾殻を浸漬させることと、
浸漬させた籾殻を焼成することと
を含んで成る。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、より低コストで製造可能であり、かつより優れたリン酸吸着能を有するリン酸吸着剤、ならびにそのようなリン酸吸着剤を製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施例1~4のリン酸吸着剤のXRDスペクトルを示す。
図2は、実施例5~8のリン酸吸着剤のXRDスペクトルを示す。
図3は、実施例9~12のリン酸吸着剤のXRDスペクトルを示す。
図4は、実施例13~16のリン酸吸着剤のXRDスペクトルを示す。
図5は、実施例1~4のリン酸吸着剤の比表面積と焼成温度との関係を示す。
図6は、実施例5~8のリン酸吸着剤の比表面積と焼成温度との関係を示す。
図7は、実施例9~12のリン酸吸着剤の比表面積と焼成温度との関係を示す。
図8は、実施例13~16のリン酸吸着剤の比表面積と焼成温度との関係を示す。
図9は、焼成温度600℃で調製された実施例1~4のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図10は、焼成温度800℃で調製された実施例5~8のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図11は、焼成温度1000℃で調製された実施例9~12のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図12は、焼成温度1300℃で調製された実施例13~16のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図13は、水溶液濃度0.25mol/Lで調製された実施例1~4のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図14は、水溶液濃度0.50mol/Lで調製された実施例5~8のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図15は、水溶液濃度1.0mol/Lで調製された実施例9~12のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図16は、水溶液濃度2.0mol/Lで調製された実施例13~16のリン酸吸着剤のリン酸除去率を示す。
図17は、実施例9~12、参考例1、および比較例1~2のリン酸吸着剤の比表面積を示す。
図18は、実施例9~12、参考例1、および比較例1~2のリン酸吸着剤の比表面積を示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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