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公開番号2025152627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024054605
出願日2024-03-28
発明の名称細胞培養容器および細胞培養容器の製造方法
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20251002BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞の側壁への遊走を抑制し得る細胞培養用容器の提供。
【解決手段】細胞および培地を収容するための容器部を備える細胞培養容器であって、前記容器部は、容器本体部材および底面基材を備え、前記底面基材上のみに細胞接着性を有する表面改質剤層が形成されており、前記底面基材は、前記表面改質剤層の表面が前記細胞および前記培地を収容するための空間側に向くように、前記容器本体部材に接合されている、細胞培養容器。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
細胞および培地を収容するための容器部を備える細胞培養容器であって、
前記容器部は、容器本体部材および底面基材を備え、
前記底面基材上のみに細胞接着性を有する表面改質剤層が形成されており、
前記底面基材は、前記表面改質剤層の表面が前記細胞および前記培地を収容するための空間側に向くように、前記容器本体部材に接合されている、細胞培養容器。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記底面基材は、シクロオレフィンポリマー、ポリエステル、ポリプロピレンおよびポリスチレンからなる群から選択される1つ以上で構成されている、請求項1に記載の細胞培養容器。
【請求項3】
前記底面基材に表面処理が施されていない、請求項1に記載の細胞培養容器。
【請求項4】
前記表面改質剤層がオリゴペプチドを含有する、請求項1~3の何れかに記載の細胞培養容器。
【請求項5】
細胞および培地を収容するための容器部を備える細胞培養容器の製造方法であって、
前記容器部は、容器本体部材および底面基材を備え、
前記製造方法は、
表面改質剤溶液を前記底面基材上に塗布し、前記底面基材上に表面改質剤層が形成された表面改質剤層付き底面基材を得る工程と、
前記表面改質剤層付き底面基材を用いたインサート射出成形により、前記容器部を形成する工程と、
を含む、細胞培養容器の製造方法。
【請求項6】
前記表面改質剤層付き底面基材を洗浄する工程、および、前記容器部を洗浄する工程の双方を含まない、請求項5に記載の細胞培養容器の製造方法。
【請求項7】
前記表面改質剤溶液と前記底面基材との間の接触角が0°以上40°以下である、請求項5に記載の細胞培養容器の製造方法。
【請求項8】
前記表面改質剤溶液を前記底面基材上に塗布する際の塗布膜厚が150μm以下である、請求項5~7の何れかに記載の細胞培養容器の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養容器および細胞培養容器の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
生命科学分野で用いられるウェルプレート等の細胞培養容器は、細胞および培地を収容するための容器部を備え、当該容器部の内部の空間において細胞が培養される。このような細胞培養容器の容器部の底面には、細胞接着性を有する表面改質剤を含む層(以下、「表面改質剤層」と称することがある。)を形成する場合がある。表面改質剤層を形成することにより、細胞が表面改質剤層を介して容器部の底面に良好に接着し得るため、細胞の増殖や生存維持等の効果を向上させることができる。
【0003】
ここで、従来、表面改質剤層を備える細胞培養容器は、分注機などで細胞培養容器の容器部に表面改質剤を含む溶液(表面改質剤溶液)を分注し一定時間静置することで表面改質剤層を容器部の底面に定着させた後、固定化されていない表面改質剤の残留物を洗浄により除去するという方法で作製されてきた(特許文献1)。
【0004】
細胞培養容器の底面に対して液体を塗布する方法としては、上記分注機による方法以外では、インクジェット等を用いた方法も挙げられる(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-106531号公報
特開2020-178612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の方法を採用して表面改質剤溶液を塗布し、細胞培養容器を作製した場合であっても、容器部の側壁への表面改質剤溶液の付着および表面改質剤層の形成を防止できないため、細胞の側壁への遊走を十分に抑制することは困難であった。
【0007】
そこで、本発明は、細胞の側壁への遊走を抑制し得る細胞培養用容器の提供を目的とする。
また、本発明は、細胞の側壁への遊走を抑制し得る細胞培養用容器の製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、底面基材上のみに細胞接着性を有する表面改質剤層が形成された細胞培養容器を用いれば、細胞の側壁への遊走を抑制し得ることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明によれば、下記〔1〕~〔4〕の細胞培養容器、および下記〔5〕~〔8〕の細胞培養容器の製造方法が提供される。
【0010】
〔1〕細胞および培地を収容するための容器部を備える細胞培養容器であって、前記容器部は、容器本体部材および底面基材を備え、前記底面基材上のみに細胞接着性を有する表面改質剤層が形成されており、前記底面基材は、前記表面改質剤層の表面が前記細胞および前記培地を収容するための空間側に向くように、前記容器本体部材に接合されている、細胞培養容器。
底面基材上のみに表面改質剤層が形成され、且つ、表面改質剤層の表面が細胞および培地を収容するための空間側に向くように底面基材と容器本体部材とが接合された細胞培養容器を用いれば、細胞の側壁への遊走を十分に抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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