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公開番号2025152187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053966
出願日2024-03-28
発明の名称熱伝導シート及びその製造方法
出願人日本ゼオン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 23/36 20060101AFI20251002BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本発明は、厚みが小さく、熱抵抗値の小さい熱伝導シートの提供を目的とする。
【解決手段】樹脂及び熱伝導性充填材を含む条片が並列接合されてなる熱伝導シートであって、熱伝導性充填材が熱伝導シートの厚み方向に配向し、平均厚みが15μm以上90μm以下であり、深さが熱伝導シートの平均厚みの20%以上、幅100μm以上、長さ1000μm以上の傷の密度が5個/10000mm2以下である、熱伝導シート。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂及び熱伝導性充填材を含む条片が並列接合されてなる熱伝導シートであって、
前記熱伝導性充填材が前記熱伝導シートの厚み方向に配向し、
平均厚みが15μm以上90μm以下であり、
深さが前記熱伝導シートの平均厚みの20%以上、幅100μm以上、長さ1000μm以上の傷の密度が5個/10000mm

以下である、
熱伝導シート。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記熱伝導シートの引張強度が0.10MPa以上である、請求項1に記載の熱伝導シート。
【請求項3】
樹脂及び熱伝導性充填材を含むブロック体を、スライド面によってスライド可能に支持すると共に、前記スライド面から刃先が突出するように配置した切断刃を支持した状態で、前記ブロック体を前記スライド面上でスライドさせて、前記ブロック体を前記切断刃によってスライスして熱伝導シートを得る工程を含む、熱伝導シートの製造方法であって、
前記切断刃は、
逃げ面と、
前記逃げ面に対して交差し、且つ、第一すくい角を有する第一すくい面と、
該第一すくい面に隣接し、且つ、第二すくい角を有する第二すくい面と、
前記逃げ面と前記第一すくい面との交差角部よりなる刃先と、
を備え、
前記第二すくい角は前記第一すくい角よりも大きく、
前記切断刃の逃げ角を3°以上15°以下に設定して前記ブロック体をスライスする、
熱伝導シートの製造方法。
【請求項4】
前記第一すくい面のスライス方向に沿う長さが0.1mm以上である、請求項3に記載の熱伝導シートの製造方法。
【請求項5】
前記切断刃の前記逃げ面は、
前記第一すくい面に対して交差し、且つ、第一逃げ角を有する第一逃げ面と、
該第一逃げ面に隣接し、且つ、第二逃げ角を有する第二逃げ面と、
を備え、
前記第二逃げ角は前記第一逃げ角よりも大きく、
前記第一逃げ角が、前記切断刃の前記逃げ角に対応する、
請求項3又は4に記載の熱伝導シートの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱伝導シート及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、プラズマディスプレイパネル(PDP)や集積回路(IC)チップ等の電子部品は、高性能化に伴って発熱量が増大している。その結果、電子部品を用いた電子機器では、電子部品の温度上昇による機能障害対策を講じる必要が生じている。
【0003】
電子部品の温度上昇による機能障害対策としては、一般に、電子部品等の発熱体に対し、金属製のヒートシンク、放熱板、放熱フィン等の放熱体を取り付けることによって、放熱を促進させる方法が採られている。そして、放熱体を使用する際には、発熱体から放熱体へと熱を効率的に伝えるために、熱伝導性を有するシート状の部材(熱伝導シート)が用いられている。例えば、特許文献1には、樹脂及び粒子状フィラーを含むブロック体をスライド面によってスライド可能に支持すると共に、スライド面から先端部が突出された刃を支持した状態で、ブロック体をスライド面に押圧しながらスライドさせて、ブロック体を刃によってスライスする工程を含む、熱伝導シートの製造方法であって、刃が一定以上の長さ及び一定以下の表面粗さの第1おもて面でブロック体と接触する、熱伝導シートの製造方法が開示されている。そして、特許文献1によれば、上述した方法により得られる熱伝導シートは、両主面が平滑であり、十分な厚み精度を有しつつ、厚み方向に良好に伝熱させることが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-140982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、熱伝導シートには、より優れた熱伝導性を発揮することが求められている。そのためには、熱伝導シートを薄膜化することで熱伝導シート自体の熱抵抗値を低下させられる。
しかし、上記従来の手法では、製造される熱伝導シートの傷の数を低減しつつ、薄膜化することが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は、厚みが小さく、熱抵抗値の小さい熱伝導シートの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決することを目的として鋭意検討を行った。そして、本発明者は、樹脂及び熱伝導性充填材を含む条片が並列接合されてなり、熱伝導性充填材が熱伝導シートの厚み方向に配向する熱伝導シートについて、平均厚みを所定の範囲内とするとともに、所定の傷の密度を一定値以下とすることによって、厚みが小さく、熱抵抗値の小さい熱伝導シートを得られることを新たに見出し、本発明を完成させた。
【0008】
即ち、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明は、[1]樹脂及び熱伝導性充填材を含む条片が並列接合されてなる熱伝導シートであって、前記熱伝導性充填材が前記熱伝導シートの厚み方向に配向し、平均厚みが15μm以上90μm以下であり、深さが前記熱伝導シートの平均厚みの20%以上、幅100μm以上、長さ1000μm以上の傷の密度が5個/10000mm

以下である、熱伝導シートである。上記の熱伝導シートは、厚み及び熱抵抗値が十分に小さい。
なお、熱伝導シートの平均厚み及び傷の密度は、本明細書の実施例に記載の方法に従って測定することができる。
【0009】
[2]ここで、上記[1]の熱伝導シートは、引張強度が0.10MPa以上であることが好ましい。引張強度が上記下限値以上であれば、熱伝導シートは破断しにくく、取り扱い性に優れる。
なお、本明細書において、熱伝導シートの引張強度は、熱伝導シートの厚さが300μmであると仮定した場合の引張強度をいい、本明細書の実施例に記載の方法に従って測定することができる。本発明の熱伝導シートよりも厚みの大きい熱伝導体試料について引張強度を測定することで、熱伝導シート自体の厚み、ひいては、熱伝導シート上の傷の密度及び深さに依存せず、熱伝導シートの組成に由来する強度を測定することができる。
【0010】
[3]また、本発明は、樹脂及び熱伝導性充填材を含むブロック体を、スライド面によってスライド可能に支持すると共に、前記スライド面から刃先が突出するように配置した切断刃を支持した状態で、前記ブロック体を前記スライド面上でスライドさせて、前記ブロック体を前記切断刃によってスライスして熱伝導シートを得る工程を含む、熱伝導シートの製造方法であって、前記切断刃は、逃げ面と、前記逃げ面に対して交差し、且つ、第一すくい角を有する第一すくい面と、該第一すくい面に隣接し、且つ、第二すくい角を有する第二すくい面と、前記逃げ面と前記第一すくい面との交差角部よりなる刃先とを備え、前記第二すくい角は前記第一すくい角よりも大きく、前記切断刃の逃げ角を3°以上15°以下に設定して前記ブロック体をスライスする、熱伝導シートの製造方法である。
上記製造方法によれば、厚み及び熱抵抗値が十分に小さい熱伝導シートを得ることができる。
なお、本明細書において、ブロック体は、樹脂及び熱伝導性充填材を含む一次シートを厚み方向に複数枚積層してなる積層物を指す。
(【0011】以降は省略されています)

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