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公開番号
2025150362
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051201
出願日
2024-03-27
発明の名称
樹脂組成物、硬化物、樹脂フィルム、プリプレグ、積層体、及び電子回路基板用の材料
出願人
旭化成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08L
53/02 20060101AFI20251002BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は低誘電率及び低誘電正接であり、硬化時の溶融粘度が低い硬化物が得られ、さらにはワニス安定性、金属箔との接着性及びペレットの耐ブロッキング性に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】成分(I):ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む、共役ジエン系共重合体であって、特定の条件(i)~(iv)を満たす共役ジエン系共重合
体と、成分(II):ラジカル開始剤、成分(III):エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、液晶ポリエステル系樹脂、及びフッ素系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種(ただし、成分(I)を除く。)、並びに、成分(IV):硬化剤(ただし、成分(II)を除く。)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含む、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
成分(I):
ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む、共役ジエン系共重合体であって、
下記の条件(i)、条件(ii)、条件(iii)、及び条件(iv)を満たす共役ジ
エン系共重合体と、
下記成分(II)~(IV)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含む、
樹脂組成物。
<条件(i)>
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを、少なくとも1個含有し、前記(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、10質量%以上40質量%以下である。
<条件(ii)>
(b)ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる共重合体ブロックを、少なくとも1個含有し、前記(b)共重合体ブロック中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、30質量%以上79質量%以下である。
<条件(iii)>
JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が60以上であり、かつデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が65以下である。
<条件(iv)>
JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が10(g/10分)以上である。
成分(II):ラジカル開始剤
成分(III):エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、液晶ポリエステル系樹脂、及びフッ素系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種(ただし、成分(I)を除く。)
成分(IV):硬化剤(ただし、成分(II)を除く。)
続きを表示(約 940 文字)
【請求項2】
JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が85以上であり、かつデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が45以下である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記共役ジエン系共重合体の、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が15(g/10分)以上である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、3質量%以上である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(b)共重合体ブロック中のビニル結合量と前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック中のビニル結合量との合計が、30質量%以上である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、3質量%以上20質量%以下である、
請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記成分(III)を含有し、
前記成分(III)が、エポキシ系樹脂を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記成分(III)を含有し、
前記成分(III)が、マレイミド樹脂を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物の硬化物。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含む樹脂フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、硬化物、樹脂フィルム、プリプレグ、積層体、及び電子回路基板用の材料に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、情報ネットワーク技術の著しい進歩、及び情報ネットワークを活用したサービスの拡大に伴い、電子機器には、情報量の大容量化、及び処理速度の高速化が求められている。
これらの要求に応えるため、プリント基板やフレキシブル基板等の、各種基板用材料には、誘電損失の小さい材料が求められている。
【0003】
従来から、誘電損失の小さい材料を得るため、低誘電率及び/又は低誘電正接であり、強度等の機械物性に優れたエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂や、ポリフェニレンエーテル系樹脂等の熱可塑性樹脂を主成分とした樹脂硬化物等の各種樹脂材料が検討され、開示されている。
しかしながら、従来開示されている樹脂材料は、低誘電率及び低誘電正接の観点からは未だ改良の余地があり、これらをプリント基板に用いた場合、情報量及び処理速度が限定される、という問題点を有している。
【0004】
かかる問題点を改良する目的で、従来から、上述したような熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂の改質剤として、各種のゴム成分が提案されている。
例えば、特許文献1には、ポリフェニレンエーテル樹脂の引張特性等を向上させるための改質剤として、反応性スチレン共重合体及びその水素添加物が開示されている。
また、特許文献2には、ポリフェニレンエーテル樹脂の柔軟性や接着性付与のための改質剤として、スチレン系エラストマーが開示されている。
また、特許文献3には、エポキシ樹脂の低誘電正接化及び低誘電率化のための改質剤として、スチレン系エラストマーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/065964号
特開2011-1473号公報
特開2020-15861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2及び3に開示されている改質剤を用いた樹脂組成物は、未だ低誘電率化、低誘電正接化が十分ではなく、また、改質剤の添加によって硬化時の流動性が低下する傾向を有している。
【0007】
そこで本発明においては、低誘電率及び低誘電正接であり、硬化時の溶融粘度が低い硬化物が得られ、さらにはワニス安定性、金属箔との接着性及びペレットの耐ブロッキング性に優れる樹脂組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上述した従来技術の課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の構成の樹脂組成物が、低誘電率及び低誘電正接であり、硬化時の溶融粘度が低い硬化物が得られ、さらにはワニス安定性、金属箔との接着性及びペレットの耐ブロッキング性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
【0009】
〔1〕
成分(I):
ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とを含む、共役ジエン系共重合体であって、
下記の条件(i)、条件(ii)、条件(iii)、及び条件(iv)を満たす共役ジ
エン系共重合体と、
下記成分(II)~(IV)からなる群より選ばれる少なくとも1種の成分とを含む、
樹脂組成物。
<条件(i)>
(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックを、少なくとも1個含有し、前記(a)ビニル芳香族単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、10質量%以上40質量%以下である。
<条件(ii)>
(b)ビニル芳香族単量体単位と共役ジエン単量体単位とからなる共重合体ブロックを、少なくとも1個含有し、前記(b)共重合体ブロック中の、ビニル芳香族単量体単位の含有量が、30質量%以上79質量%以下である。
<条件(iii)>
JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が60以上であり、かつデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が65以下である。
<条件(iv)>
JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が10(g/10分)以上である。
成分(II):ラジカル開始剤
成分(III):エポキシ系樹脂、マレイミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、液晶ポリエステル系樹脂、及びフッ素系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種(ただし、成分(I)を除く。)
成分(IV):硬化剤(ただし、成分(II)を除く。)
〔2〕
JIS K6253に従いデュロメータタイプAで測定した瞬間硬度の値が85以上であり、かつデュロメータタイプDで測定した瞬間硬度の値が45以下である、
〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕
前記共役ジエン系共重合体の、JIS K7210に従って、温度230℃、荷重2.16kgの条件で測定したMFR値が15(g/10分)以上である、
〔1〕又は〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、3質量%以上である、
〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔5〕
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(b)共重合体ブロック中のビニル結合量と前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロック中のビニル結合量との合計が、30質量%以上である、
〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔6〕
前記共役ジエン系共重合体が、さらに(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックを少なくとも1つ含み、
前記(c)共役ジエン単量体単位を主体とする重合体ブロックの含有量が、3質量%以上20質量%以下である、
〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔7〕
前記成分(III)を含有し、
前記成分(III)が、エポキシ系樹脂を含む、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔8〕
前記成分(III)を含有し、
前記成分(III)が、マレイミド樹脂を含む、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の樹脂組成物。
〔9〕
〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物。
〔10〕
〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の樹脂組成物を含む樹脂フィルム。
〔11〕
基材と、
〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の樹脂組成物と、
の複合体であるプリプレグ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、低誘電率及び低誘電正接であり、硬化時の溶融粘度が低い硬化物が得られ、さらにはワニス安定性、金属箔との接着性及びペレットの耐ブロッキング性に優れる樹脂組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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