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公開番号2025149018
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-08
出願番号2024049442
出願日2024-03-26
発明の名称大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法及び大豆オフフレーバー抑制剤
出願人日清食品ホールディングス株式会社,国立大学法人 東京大学
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類C12Q 1/26 20060101AFI20251001BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法及び大豆オフフレーバー抑制剤の提供。
【解決手段】以下の工程(1)~(3)を含む大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法。
(1)嗅覚受容体OR5K1に被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質を接触させる工程;
(2)前記接触に基づく被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答を測定する工程;
(3)前記測定の結果に基づき、対照と比較して嗅覚受容体の応答を抑制する被験物質を大豆オフフレーバー抑制剤の候補として選択する工程
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程(1)~(3)を含む大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法。
(1)嗅覚受容体OR5K1に被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質を接触させる工程;
(2)前記接触に基づく被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答を測定する工程;
(3)前記測定の結果に基づき、対照と比較して嗅覚受容体の応答を抑制する被験物質を大豆オフフレーバー抑制剤の候補として選択する工程
続きを表示(約 460 文字)【請求項2】
前記大豆オフフレーバー原因物質が2-アセチル-2-チアゾリンである、請求項1に記載の探索方法。
【請求項3】
前記嗅覚受容体が、生体由来の嗅覚受容体を発現する細胞の上の細胞膜上又は嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞の細胞膜上に発現する嗅覚受容体である、請求項1に記載の探索方法。
【請求項4】
嗅覚受容体の応答をレポータージーンアッセイにより測定する、請求項1に記載の探索方法。
【請求項5】
前記対照が、被験物質を添加しない大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答である、請求項1に記載の探索方法。
【請求項6】
前記対照が、β-カリオフィレン及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答である、請求項1に記載の探索方法。
【請求項7】
β-カリオフィレンを含む大豆オフフレーバー抑制剤。
【請求項8】
大豆由来食材及びβ-カリオフィレンを含む食品組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法及び大豆オフフレーバー抑制剤に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
大豆由来のタンパク質は、消化性及び吸収性に優れた植物性タンパク質として、健康志向の向上に伴い注目を集めている。また、脂質代謝促進効果、筋肉疲労回復効果等の栄養生理効果も報告されている。
しかし、大豆を食品に適用するにあたり、「豆臭さ」である大豆オフフレーバーが問題となる。食品に大豆オフフレーバーが感知されると消費者の嗜好性が低下する。
【0003】
ヒトには、嗅覚受容体が400種弱あり、匂い物質ごとに応答する嗅覚受容体が決まっている。匂い物質とこれに特異的に応答する嗅覚受容体を使用して、匂いの抑制剤を探索する手法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
日本国特許第6104058号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
大豆オフフレーバーの原因成分として、n-ヘキサナール、2-アセチル-2-チアゾリン等が同定されている。しかし、これらの原因成分に応答する嗅覚受容体は知られておらず、嗅覚受容体を使用した大豆オフフレーバー抑制剤の探索をすることはできなかった。
本発明は、上記問題点を鑑みて、大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法及び大豆オフフレーバー抑制剤を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、大豆オフフレーバーの原因成分に応答する嗅覚受容体を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の態様を包含する。
[1] 以下の工程(1)~(3)を含む大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法。
(1)嗅覚受容体OR5K1に被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質を接触させる工程;
(2)前記接触に基づく被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答を測定する工程;
(3)前記測定の結果に基づき、対照と比較して嗅覚受容体の応答を抑制する被験物質を大豆オフフレーバー抑制剤の候補として選択する工程
[2] 前記大豆オフフレーバー原因物質が2-アセチル-2-チアゾリンである、[1]に記載の探索方法。
[3] 前記嗅覚受容体が、生体由来の嗅覚受容体を発現する細胞の上の細胞膜上又は嗅覚受容体を発現するように遺伝的に操作された組換え細胞の細胞膜上に発現する嗅覚受容体である、[1]又は[2]に記載の探索方法。
[4] 嗅覚受容体の応答をレポータージーンアッセイにより測定する、[1]~[3]のいずれか1項に記載の探索方法。
[5] 前記対照が、被験物質を添加しない大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の探索方法。
[6] 前記対照が、β-カリオフィレン及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答である、[1]~[4]のいずれか1項に記載の探索方法。
[7] β-カリオフィレンを含む大豆オフフレーバー抑制剤。
[8] 大豆由来食材及びβ-カリオフィレンを含む食品組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明により、大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法及び大豆オフフレーバー抑制剤が提供される。
本発明の探索方法により大豆オフフレーバー抑制剤を新たに見出し、これを大豆由来の食品等に適用し、嗜好性が向上した食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、2-アセチル-2-チアゾリンに対する嗅覚受容体OR5K1の応答性の評価結果を示す。
図2は、官能評価の結果を示す。(n=7,平均値±標準偏差,*:p<0.05)
【発明を実施するための形態】
【0009】
[大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法]
本発明の大豆オフフレーバー抑制剤の探索方法は、以下の工程(1)~(3)を含む。
(1)嗅覚受容体OR5K1に被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質を接触させる工程;
(2)前記接触に基づく被験物質及び大豆オフフレーバー原因物質に対する嗅覚受容体の応答を測定する工程;
(3)前記測定の結果に基づき、対照と比較して嗅覚受容体の応答を抑制する被験物質を大豆オフフレーバー抑制剤の候補として選択する工程
【0010】
工程(1)、工程(2)及び工程(3)は、この順で実施される。
(【0011】以降は省略されています)

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