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公開番号2025136584
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035263
出願日2024-03-07
発明の名称ピストン冷却構造
出願人株式会社SUBARU
代理人個人
主分類F01P 3/08 20060101AFI20250911BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】ピストンの製作の煩雑化を伴わず、冷却効率の良いピストン冷却構造を提供すること。
【解決手段】設置状態において、地面に対して略平行となるシリンダ内を往復動し、ピストンヘッド14の裏面部15を囲むスカート部16を有するピストン12の冷却を行うピストン冷却構造10において、ピストンヘッド14の裏面部15方向に向けてオイルを噴射するためのオイルジェット装置を有し、ピストン12のスカート部16の内側面の設置状態における少なくとも下部領域には、ピストンヘッド14の裏面部15に向かって下降傾斜する第1傾斜部24が設けられたことを特徴とする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
設置状態において、地面に対して略平行となるシリンダ内を往復動し、ピストンヘッドの裏面部を囲むスカート部を有するピストンの冷却を行うピストン冷却構造において、
前記ピストンヘッドの裏面部方向に向けてオイルを噴射するためのオイルジェット装置を有し、
前記ピストンのスカート部の内側面の前記設置状態における少なくとも下部領域には、前記ピストンヘッドの裏面部に向かって下降傾斜する第1傾斜部が設けられたことを特徴とするピストン冷却構造。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記下部領域に対向する前記ピストンのスカート部の上部領域に、前記第1傾斜部の傾斜面との間隔が前記ピストンヘッドの裏面部方向に向かって少なくとも小さくなる傾斜面を有する第2傾斜部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載のピストン冷却構造。
【請求項3】
前記ピストンのスカート部は、前記ピストンヘッドの裏面部から延在する筒状に形成され、
前記筒状のスカート部の内部空間が開口端部から前記ピストンヘッドの裏面部まで下降
傾斜して延びる略円柱形状の空間とされ、前記第1傾斜部は、前記略円柱形状の空間を形成する前記筒状スカート部の下側内側面にて構成され、前記第2傾斜部は、前記円柱形状の空間を形成する前記筒状スカート部の上側内側面にて構成されたことを特徴とする請求項2に記載のピストン冷却構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ピストン冷却構造、特に、地面に対して略平行に設置されたシリンダに用いられるピストンをオイルによって冷却するピストン冷却構造に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、ピストンの往復動型の内燃機関では、ピストンを冷却する目的で、内燃機関のシリンダブロックの下部に組み込まれたオイルジェット装置により、オイルパンに溜められたオイルを吸い上げて、オイルをピストンヘッドの裏面部に噴射している。
【0003】
図4、図5は、一例として、従来のピストン冷却構造100を示している。図4は、正面図、図5は下面図である。ただし、図4(b)、図5(b)は、ピストン12内部を透過して示している。ピストン12は、矢印Aで示すように、地面に対して略平行に往復動する。なお、シリンダは図面簡略化のため省略している。ピストン12には、ピストンピン18をピストンスカート部16に設けられたピストンボス19に嵌合させることで、コネクティングロッド20が連結されている。また、コネクティングロッド20は、クランクシャフト(図示していない)に連結されている。
【0004】
次に、ピストン12の冷却のためのオイルの流れを説明する。オイルジェット装置(図示していない)からのオイルは、ピストン12の近傍に配置されたノズル22を介して、往復動するピストン12のピストンヘッド裏面部15に噴射される。図4(b)、図5(b)では、噴射されたオイルを符号23で示している。オイルジェット装置は、クランクシャフトの動きに連動しており、クランクシャフトの回転によりオイル23が噴射される構成になっている。また、オイル23のノズル22からの噴射速度は、クランクシャフトの回転に応じて変化し、クランクシャフトの回転数が上がるとオイル23の噴射速度も向上する。
【0005】
図6は、オイル噴射時のオイル23の跳ね返りの様子を示したものである。オイル23がノズル22から噴射されてピストン12のピストンヘッド裏面部15に当たるが、ピストンヘッド裏面部15は、概ね平坦になっている。それ故、ノズル22から噴射されたオイル23は、ピストンヘッド裏側面15に当たって跳ね返り、跳ね返ったオイル23-1は、ピストン12の外部に飛散している。したがって、ピストン12の冷却効率は、理論値よりも低くなっている。
【0006】
近年、エンジンの高出力化に伴い、ピストンの冷却効率を上げることが要求されている。例えば、特許文献1では、ピストンヘッドの裏面部に溝部を形成し、この溝部に噴射されたオイルを滞留させてピストンヘッドの冷却効率を高めたピストンが開示されている。
【0007】
また、特許文献2には、スラントしたエンジンのピストンの裏面部にコネクティングロッドに形成された穴部を経由してオイルを噴射してピストンを冷却するピストン構造において、ピストンのスカート部の内側にコネクティングロッドが挿通し得る孔部を有する流れ制御板を装着したピストン構造が開示されている。エンジンがスラントしているので、噴射されたオイルは流れ制御板のスラントしている下部方向に一次的にオイル溜め部が形成され、これによりピストンの冷却効率を向上している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2007-285192号公報
実開昭59-058723号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
内燃機関で使用されるピストンは、鋳型に溶融した素材を流し込んで製作される。したがって、ピストンの内側の内部空間を確保するために、内部空間に合わせた鋳型を作成して最終的に鋳抜きすることが必要である。
【0010】
特許文献1のピストンヘッドの裏面の溝部は、例えば、ピストンヘッドの成形後、刃部を有するカッター等の切削工具を用いて加工したり、或いはピストンの鋳造時に溝部を形成するための中子を設けることによって形成される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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