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公開番号
2025135317
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-18
出願番号
2024033098
出願日
2024-03-05
発明の名称
ボーリング孔監視システム、及びボーリング孔監視方法
出願人
株式会社安藤・間
,
日特建設株式会社
,
デザイン&テクノロジー合同会社
代理人
弁理士法人 武政国際特許商標事務所
主分類
G01B
7/00 20060101AFI20250910BHJP(測定;試験)
要約
【課題】本願発明の課題は、従来技術が抱える問題を解決することであり、すなわち、削孔中にリアルタイムでボーリング孔の出来形を把握することができ、しかも従来技術よりも高い精度で孔曲がりの状態を把握することができるボーリング孔監視システムと、これを用いたボーリング孔監視方法を提供することである。
【解決手段】本願発明のボーリング孔監視システムは、ケーシングロッドを継ぎながら削孔機械が削孔することによって形成されるボーリング孔を監視するシステムであって、曲げ計測手段と送信手段を備えたものである。曲げ計測手段と送信手段はケーシングロッドに設置され、曲げ計測手段はケーシングロッドの方向を計測データとして取得する。計測データを解析することによってボーリング孔の出来形を把握することができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
ケーシングロッドを継ぎながら削孔機械が削孔することによって形成されるボーリング孔を監視するシステムであって、
曲げセンサを有する曲げ計測手段と、
前記曲げ計測手段によって取得される計測データを送信する送信手段と、を備え、
前記曲げ計測手段と前記送信手段は、前記ケーシングロッドに設置され、
前記曲げ計測手段は、該ケーシングロッドの方向を前記計測データとして取得し、
前記送信手段から送信された前記計測データを解析することによって、前記ボーリング孔の出来形を把握することができる、
ことを特徴とするボーリング孔監視システム。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記曲げ計測手段は、前記曲げセンサより剛性が高い材料からなる補助材に、前記曲げセンサが貼付されて形成される、
ことを特徴とする請求項1記載のボーリング孔監視システム。
【請求項3】
筒状の本体部、及び鍔部を有する保護ケースを、さらに備え、
前記曲げ計測手段が、前記保護ケースの前記本体部に貼付され、
前記送信手段を樹脂でコーティングした計測デバイスが、前記保護ケースの前記本体部に取り付けられ、
前記本体部を前記ケーシングロッドの内部に挿入するとともに、前記鍔部を該ケーシングロッドの開口部に係止することによって、前記保護ケースが該ケーシングロッドに設置される、
ことを特徴とする請求項1記載のボーリング孔監視システム。
【請求項4】
ジャイロセンサを、さらに備え、
前記送信手段と前記ジャイロセンサを樹脂でコーティングすることによって、前記計測デバイスが形成される、
ことを特徴とする請求項3記載のボーリング孔監視システム。
【請求項5】
前記鍔部が、前記本体部の端部に設けられ、
継ぎ手部で接続される2本の前記ケーシングロッドのうち一方の該ケーシングロッドの内部に、前記本体部が挿入されることによって、前記保護ケースが該ケーシングロッドに設置される、
ことを特徴とする請求項3記載のボーリング孔監視システム。
【請求項6】
前記鍔部が、前記本体部の中間部に設けられ、
継ぎ手部で接続される2本の前記ケーシングロッドの内部に、それぞれ前記本体部が挿入されることによって、前記保護ケースが該ケーシングロッドに設置される、
ことを特徴とする請求項3記載のボーリング孔監視システム。
【請求項7】
前記保護ケースが、前記本体部と前記鍔部を有する内管、及び外管からなり、
前記曲げ計測手段が、前記本体部の表面側に貼付され、
前記計測デバイスが、前記本体部に設けられたスリットに取り付けられ、
前記外管が前記内管に外挿された状態で、前記保護ケースが前記ケーシングロッドに設置される、
ことを特徴とする請求項3記載のボーリング孔監視システム。
【請求項8】
前記送信手段によって送信された前記計測データを、受信して送信する中継手段を、さらに備え、
前記中継手段を樹脂でコーティングした中継デバイスが、前記保護ケースの前記本体部に取り付けられ、
前記中継デバイスを具備する1又は2以上の前記保護ケースが、前記計測デバイスを具備する前記保護ケースより削孔口側であって、前記ケーシングロッドの継ぎ手部に、設置される、
ことを特徴とする請求項3記載のボーリング孔監視システム。
【請求項9】
削孔機械がケーシングロッドを継ぎながら削孔することによって形成されるボーリング孔を監視する方法であって、
筒状の本体部、及び鍔部を有する保護ケースを、前記ケーシングロッドに設置する保護ケース設置工程と、
前記ケーシングロッドに前記保護ケースを設置した状態で、前記削孔機械によって削孔していく削孔工程と、
新たに前記ケーシングロッドを継ぎ足すロッド継ぎ工程と、
計測データを解析する解析工程と、を備え、
前記保護ケースの前記本体部には、曲げ計測手段が貼付されるとともに、送信手段を樹脂でコーティングした計測デバイスが取り付けられ、
曲げセンサを有する前記曲げ計測手段は、前記ケーシングロッドの方向を前記計測データとして取得し、
前記送信手段は、前記曲げ計測手段によって取得される前記計測データを送信し、
前記保護ケース設置工程では、前記本体部を前記ケーシングロッドの内部に挿入するとともに、前記鍔部を該ケーシングロッドの開口部に係止することによって、前記保護ケースを設置し、
前記解析工程では、前記送信手段によって送信される前記計測データを、前記ロッド継ぎ工程の最中に受信したうえで解析し、
前記計測データを解析することによって、前記ボーリング孔の出来形を把握することができる、
ことを特徴とするボーリング孔監視方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願発明は、削孔中のボーリング孔を監視する技術に関するものであり、より具体的には、ケーシングロッドに取り付けられた曲げセンサを利用してボーリング孔の出来形をリアルタイムで把握することができるボーリング孔監視システムと、これを用いてボーリング孔を監視する方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ボーリングとは、比較的小さい孔径で比較的長い筒状の地中孔を形成することであり、通常はケーシングロッドとその先端に装着されたビットを用いて削孔することで実行される。なおケーシングロッドとしては、単管式のケーシングロッドが用いられることもあり、あるいは2重管方式におけるアウターロッドとインナーロッドが用いられることある。このボーリングは、コア採取や標準貫入試験といった地盤調査を目的として行われることもあるが、いわゆる本設の工事として行われることもある。例えば、発破掘削によるトンネル掘削では火薬(含水爆薬)を装填するためドリルジャンボによってボーリングが行われ、NATM(New Austrian Tunnelling Method)によるトンネル工事ではロックボルトを挿入するためにやはりドリルジャンボによってボーリングが行われる。また、深層混合による地盤改良を目的として機械攪拌や高圧噴射などを行う際には、地盤に対して鉛直下向きにボーリングが行われる。
【0003】
近年、異常気象に伴う豪雨等によってのり面や斜面などの深層崩壊が発生したり、大規模な地すべりが発生したりしており、斜面等の対策工が以前にもまして重要となっている。そして、斜面等における深層崩壊や地すべりの対策工としては、今やアンカーシステムは欠かせないものとなっている。このアンカーシステムは、テンドンの一方の固定端を地盤内に設置することから古くは「アースアンカー」と呼ばれていたが、現在では「グラウンドアンカー」と称されるようになった。グラウンドアンカーは、ダムの安定対策として1957年に初めて我が国に導入されて以来、60年近くにわたって採用されており、経済的であって施工性にも優れていることから、さらに高度成長に伴う社会資本整備の加速化もあって、2万4千件ともいわれる夥しい数の施工実績を数えるほど多用されてきた。このグラウンドアンカーも、やはりロータリーパーカッション式などのボーリングマシンでボーリングが実行される。
【0004】
本設としてのボーリング(以下、「ボーリング工事」という。)を実施する場合、一般的にはあらかじめ地盤調査が行われ、その調査結果に応じて削孔していく。例えばグラウンドアンカーを設置するためのボーリング工事では、定着層の位置やその定着層の物性値(周面摩擦抵抗など)を把握すべく地盤調査が行われる。そして、その地盤調査の結果に基づいて実施された設計計画にしたがって工事を行い、具体的には、計画された削孔位置(孔口)や削孔角度、削孔長などに基づいて、ボーリングマシンをセットし、ケーシングロッドを継ぎ足しながら先端のビットで削孔していく。
【0005】
ところで、ボーリング工事を行っている最中、つまり削孔中に孔曲がりが生じることがある。この孔曲がりが生じると、当然ながらボーリング孔の出来形は計画どおりとはならない。その場合、十分な定着長が確保されなかったり、あるいは周囲のボーリング孔と接近する結果グループ効果(地盤の抵抗領域の相互干渉)が生じたりするなど、不都合な状況になるおそれもある。
【0006】
そこで通常は、削孔中にボーリング孔を適宜計測していた。すなわち、計測したボーリング孔の出来形と計画上の出来形を照らし合わせ、孔曲がりが生じたなど計画との差異が生じているときは、削孔角度を変更したりすることで適宜調整するわけである。従来、削孔中のボーリング孔を計測するにあたっては、プローブを利用する手法が主流であった。すなわち、プローブ用ロッドを挿入したうえで、プローブを孔奥まで挿入し、そのプローブを定速で引き上げながら削孔中のボーリング孔の経路を計測するわけである。
【0007】
このように従来の手法は、計測のために削孔作業を一定時間(概ね3時間)だけ中断する必要があり、しかもその作業に係る人件費やプローブ等の費用など相当のコストを用意しなければならなかった。また、計測からその結果が出力されるまで1~2日ほど要するため、結果を待たずに削孔を進めた場合は大きな手戻りが生ずることもあった。さらに、このような理由から従来手法では全数検査が困難とされ、一部(例えば10%程度)のボーリング孔を標本抽出したうえで実施するのが主流であった。そのため、品質の確保という点においては十分とは言い難い側面がある。
【0008】
そこで、近年では削孔中にリアルタイムでボーリング孔の出来形を計測する技術が提案されるようになった。例えば特許文献1では、地上のロッドに設置された2つのGNSSセンサで削孔角度を測定するとともに、孔内のロッドに装着されたジャイロセンサによってボーリング孔の経路を測定する技術について提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-214902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に開示される技術のようにジャイロセンサのみで測定する手法では、高精度で孔内の位置(つまり、ボーリング孔の経路)を測定することができないことが知られている。特に、ケーシングロッドの継ぎ手などで生じる孔曲がりの方向を正確に取得することは難しく、そもそもジャイロセンサでは孔曲がりの角度(大きさ)を計測することができない。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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