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公開番号
2025129804
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-05
出願番号
2024026704
出願日
2024-02-26
発明の名称
インダクタ、及びインダクタの製造方法
出願人
株式会社村田製作所
代理人
弁理士法人クシブチ国際特許事務所
主分類
H01F
17/04 20060101AFI20250829BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】インダクタにおいて、耐環境性を向上しつつも、良好な電気特性を実現することである。
【解決手段】インダクタは、一対の引出部を有するコイル導体と、金属磁性粒子と第1樹脂とを含有してコイル導体を内包する素体と、素体の表面から露出した引出部に接続された外部電極と、少なくとも引出部が素体の表面から露出した部分に開口を有して素体の表面を被覆する素体保護膜と、を有する。外部電極は、引出部の上に形成された第1めっき層と、第1めっき層の上に形成された第2めっき層とを含み、且つ、第1めっき層及び第2めっき層は、素体保護膜の上記開口の縁部を覆って延在して、第1めっき層及び第2めっき層のそれぞれの端部が素体保護膜に接し、素体保護膜は、第2めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚に対し、第1めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚が薄い。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
一対の引出部を有するコイル導体と、
金属磁性粒子と第1樹脂とを含有して前記コイル導体を内包する素体と、
前記素体の表面から露出した前記引出部に接続された外部電極と、
少なくとも前記引出部が前記素体の表面から露出した部分に開口を有して前記素体の表面を被覆する素体保護膜と、
を有し、
前記外部電極は、
前記引出部の上に形成された第1めっき層と、前記第1めっき層の上に形成された第2めっき層とを含み、且つ、
前記第1めっき層及び前記第2めっき層は、前記素体保護膜の前記開口の縁部を覆って延在して、前記第1めっき層及び前記第2めっき層のそれぞれの端部が前記素体保護膜に接し、
前記素体保護膜は、
前記第2めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚に対し、前記第1めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚が薄い、
インダクタ。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記第1めっき層は、銅めっき層であり、前記第2めっき層は、ニッケルめっき層である、請求項1に記載のインダクタ。
【請求項3】
前記外部電極は、更に、前記第2めっき層の上に形成された第3めっき層を含み、
前記第3めっき層は、前記第1めっき層及び前記第2めっき層と共に前記素体保護膜の前記縁部を覆って、前記第3めっき層の端部が前記素体保護膜に接し、
前記素体保護膜は、前記第3めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚に対し、前記第2めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚が薄い、
請求項1に記載のインダクタ。
【請求項4】
前記第3めっき層は、スズめっき層である、請求項3に記載のインダクタ。
【請求項5】
前記素体保護膜は、第2樹脂を含む、
請求項1に記載のインダクタ。
【請求項6】
前記素体保護膜は、円相当径で測った平均粒径が10μm以下の無機フィラーを含む、
請求項1に記載のインダクタ。
【請求項7】
前記素体保護膜は、前記縁部における厚みが前記開口に向かって徐々に薄く形成されている、
請求項1に記載のインダクタ。
【請求項8】
前記金属磁性粒子と前記第1樹脂とを含有する前記素体の、表層における前記第1樹脂の含有比率は、前記素体の表層以外の部分における前記第1樹脂の含有比率より大きい、
請求項1に記載のインダクタ。
【請求項9】
前記第1めっき層が前記素体保護膜の前記縁部を覆う部分を除き、前記素体の表面と前記第1めっき層との間には、前記素体保護膜が配されていない、
請求項1ないし8のいずれか一項に記載のインダクタ。
【請求項10】
一対の引出部を有するコイル導体を作製するコイル導体形成工程と、
前記コイル導体の前記引出部が、金属磁性粒子と第1樹脂とを含有する素体の表面から露出する様に、前記素体に前記コイル導体を埋設する素体成型工程と、
前記素体の表面に、前記素体の表面を被覆する素体保護膜を形成する素体保護膜形成工程と、
前記素体の表面のうち、前記素体から露出した前記引出部の露出部分を含む電極予定箇所の、前記素体保護膜を除去する表面処理工程と、
前記電極予定箇所の、前記引出部の露出部分及び前記素体の表面に、めっきにより外部電極を形成する外部電極形成工程と、
を有し、
前記表面処理工程では、除去された前記素体保護膜の縁部の厚みが前記電極予定箇所の内部に向かって徐々に薄くなるように、前記素体保護膜を除去し、
前記外部電極形成工程では、厚みが徐々に薄くなるように形成された前記素体保護膜の縁部を覆う範囲まで、銅めっき層を形成すると共に前記銅めっき層の上にニッケルめっき層を形成する、
インダクタの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、インダクタ、及びインダクタの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、一対の引出部を有するコイル導体と、金属磁性粒子と樹脂とを含有してコイル導体を内包する素体と、素体の表面を被覆する素体保護膜と、素体保護膜から露出した引出部に電気的に接続された一対の外部電極とを有するインダクタが記載されている。このインダクタでは、外部電極が素体保護膜の一部に乗り上げるように形成され得る。
【0003】
素体保護膜の一部に乗り上げるように外部電極を設けた場合、素体保護膜に乗り上げた外部電極の部分が盛り上がり、インダクタの外形が大きくなってしまう。その結果、インダクタを外形寸法の制約内に収めるために素体寸法を小さく調節することとなり、インダクタとしての電気特性が低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/135058号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、インダクタにおいて、外部電極を素体保護膜の縁部に乗り上げて形成して耐環境性を向上しつつも、外部電極が上記乗り上げにより盛り上がって素体の外形寸法に制約が生じるのを抑制して、良好な電気特性を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の態様は、一対の引出部を有するコイル導体と、金属磁性粒子と第1樹脂とを含有して前記コイル導体を内包する素体と、前記素体の表面から露出した前記引出部に接続された外部電極と、少なくとも前記引出部が前記素体の表面から露出した部分に開口を有して前記素体の表面を被覆する素体保護膜と、を有し、前記外部電極は、前記引出部の上に形成された第1めっき層と、前記第1めっき層の上に形成された第2めっき層とを含み、且つ、前記第1めっき層及び前記第2めっき層は、前記素体保護膜の前記開口の縁部を覆って延在して、前記第1めっき層及び前記第2めっき層のそれぞれの端部が前記素体保護膜に接し、前記素体保護膜は、前記第2めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚に対し、前記第1めっき層の端部が接する範囲の平均膜厚が薄い、インダクタである。
本発明の他の態様は、一対の引出部を有するコイル導体を作製するコイル導体形成工程と、前記コイル導体の前記引出部が、金属磁性粒子と第1樹脂とを含有する素体の表面から露出する様に、前記素体に前記コイル導体を埋設する素体成型工程と、前記素体の表面に、前記素体の表面を被覆する素体保護膜を形成する素体保護膜形成工程と、前記素体の表面のうち、前記素体から露出した前記引出部の露出部分を含む電極予定箇所の、前記素体保護膜を除去する表面処理工程と、前記電極予定箇所の、前記引出部の露出部分及び前記素体の表面に、めっきにより外部電極を形成する外部電極形成工程と、を有し、前記表面処理工程では、除去された前記素体保護膜の縁部の厚みが前記電極予定箇所の内部に向かって徐々に薄くなるように、前記素体保護膜を除去し、前記外部電極形成工程では、厚みが徐々に薄くなるように形成された前記素体保護膜の縁部を覆う範囲まで、銅めっき層を形成すると共に前記銅めっき層の上にニッケルめっき層を形成する、インダクタの製造方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、インダクタにおいて、外部電極を素体保護膜の縁部に乗り上げて形成して耐環境性を向上しつつも、外部電極が上記乗り上げにより盛り上がって素体の外形寸法に制約が生じるのを抑制して、良好な電気特性を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係るインダクタを上面の側から視た斜視図である。
インダクタを底面の側から視た斜視図である。
インダクタの内部構成を示す透視斜視図である。
図3に示すインダクタを上面の側から視た平面透視図である。
図4に示すインダクタのV-V断面図である。
図5に示す断面におけるA部の部分詳細図である。
図6に示すB部についてのEDX分析における元素マッピング画像の一例を示す図である。
インダクタの製造工程を示す図である。
素体成型について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
[1.インダクタの構成]
まず、本実施形態に係るインダクタ1の構成について説明する。
[1.1 インダクタの全体構成]
図1、図2、及び図3は、インダクタ1の全体構成を示す図である。
図1は、インダクタ1を上面12の側から視た斜視図であり、図2はインダクタ1を底面10の側から視た斜視図である。
本実施形態のインダクタ1は、表面実装型の電子部品として構成されており、略六面体形状の一態様である略直方体形状の素体2と、当該素体2の表面に設けられた一対の外部電極4とを備えている。
【0010】
以下、素体2において、実装時に図示しない実装基板に向けられる第1の主面を底面10と定義し、底面10に対向する第2の主面を上面12と言い、底面10に直交する一対の第3の主面を端面14と言い、これら底面10、及び一対の端面14に直交する一対の第4の主面を側面16と言う。
図1に示すように、底面10から上面12までの距離を素体2の厚みTと定義し、一対の側面16の間の距離を素体2の幅Wと定義し、一対の端面14の間の距離を素体2の長さLと定義する。また、厚みTの方向を厚み方向DTと定義し、幅Wの方向を幅方向DWと定義し、長さ距離の方向を長さ方向DLと定義する。
インダクタの大きさは、例えば、長さL寸法が2.0mm、幅W寸法が1.2mm、厚みT寸法が0.9mmである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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