TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025118760
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025076490,2022527956
出願日
2025-05-02,2020-11-12
発明の名称
細胞の選択方法
出願人
ロンザ リミテッド
,
LONZA LIMITED
代理人
個人
,
個人
主分類
C12N
5/10 20060101AFI20250805BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】特定の核酸配列を含む細胞を特定、選択、または培養するための方法および組成物を提供する。
【解決手段】生産細胞、および機能的N末端調節ドメインを欠くフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)をコードする配列と、GTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)をコードする配列との組み合わせに基づいて、チロシン栄養要求性選択マーカー系を含む生産細胞を特定、選択、または培養するための方法が提供される。生産細胞を作製し、当該生産細胞で産物を作製する方法も提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
目的の産物をコードする核酸配列を含む真核細胞を選択する方法であって、
i)チロシンの不在下で生存または増殖することができない細胞集団を、ベクター系と接触させることであって、前記ベクター系が、
a)宿主細胞におけるフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の発現を可能にする第1の制御配列に作動可能に連結された、機能的N末端調節ドメインを欠く前記PAHをコードする配列を含む、第1の核酸配列と、
(b)宿主細胞におけるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)の発現を可能にする第2の制御配列に作動可能に連結された、前記GCH1をコードする配列を含む、第2の核酸配列と、
(c)宿主細胞における目的の産物の発現を可能にする第3の制御配列に作動可能に連結された、前記産物をコードする配列を含む、第3の核酸配列と、を含み、前記第3の配列が、(a)および/または(b)と同じベクター中に、前記細胞による前記ベクター系の取り込みを可能にする条件下で存在することと、
ii)前記チロシンのレベルが前記ベクター系によってコードされる前記PAHおよびGCH1酵素を発現しない細胞の生存または増殖に必要なレベルよりも低い条件下で、前記細胞を培養することと、
iii)そのような条件下で増殖することができる1つ以上の細胞を選択して、前記産物をコードする前記核酸配列を含有する1つ以上の細胞を得ることと、を含む、方法。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
(a)、(b)、および(c)が、同じベクター中に存在する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(c)が、(a)または(b)と同じベクター中に存在する、2つのベクターを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記真核細胞が、哺乳類細胞、例えば、CHO細胞である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記PAHが、前記N末端調節ドメインの欠失を有する、先行請求項のいずれか一項に記載の宿主細胞。
【請求項6】
前記細胞培養培地が、チロシンを欠き、任意選択で、フェニルアラニンを補充される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
真核宿主細胞であって、
a)宿主細胞におけるフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の発現を可能にする第1の制御配列に作動可能に連結された、機能的N末端調節ドメインを欠く前記PAHをコードする配列を含む、第1の外因性核酸と、
b)前記宿主細胞におけるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)の発現を可能にする第2の制御配列に作動可能に連結された、前記GCH1をコードする、第2の外因性核酸と、
c)前記宿主細胞における目的の産物の発現を可能にする第3の制御配列に作動可能に連結された、前記産物をコードする第3の外因性核酸と、を含み、前記第3の外因性核酸が、前記第1および/または第2の外因性核酸と同じ外因性核酸配列中に存在する、真核宿主細胞。
【請求項8】
前記PAHが、前記N末端調節ドメインの欠失を有する、請求項7に記載の宿主細胞。
【請求項9】
前記PAHが、CHOまたはヒトPAHである、請求項7または8に記載の宿主細胞。
【請求項10】
哺乳類細胞、例えばCHO細胞である、請求項7~9のいずれか一項に記載の宿主細胞。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、主題の核酸配列を含む細胞を特定、選択、または培養するための方法および組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
細胞発現系は、治療用生物製剤などの組換え生物学的産物の産生に一般的に使用される。生産ライン細胞の開発は、目的の組換え産物をコードする核酸構築物を宿主細胞に導入し、これらの核酸構築物を含有する細胞を選択することを伴う。これは、概して、外来核酸を取り込んだ細胞が優先されるように、細胞を選択圧にさらすことを伴う。初期の選択可能なマーカー系は、抗生物質耐性マーカーを使用したが、そのような系の使用から離れる傾向にあった。いくつかの代替の系は、例えば、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)およびグルタミン合成酵素(GS)の代謝欠損の補完に基づいている。しかしながら、組換え生物学的産物を産生するために使用される細胞を選択するために使用することができる新しい選択系の必要性が依然として存在する。さらに、生産宿主細胞工学戦略がますます使用されているため、宿主細胞の特徴を修飾する新しい配列の導入を伴うそれらの戦略は、生物学的産物をコードする配列の導入に使用される既存のまたは今後の選択系とは別の選択系から利益を得るであろう。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、チロシン栄養要求性に基づく選択系、および培地中にチロシンを含む必要がない組換え産物の製造に関する。フェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH-フェニルアラニンのチロシンへの変換を触媒する)のみに基づく系は効果的ではなく、チロシン生合成に関連する第2の酵素、すなわち、GTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)を含むことが必要であることが分かった。さらに、N末端調節ドメインを除去する切断とともにPAHを使用することは、完全長酵素と比較して顕著な利点を提供することが分かった。完全長CHO PAHを使用すると、トランスフェクション後にチロシン不含培地で回復しなかったか、または回復時間がはるかに遅かったかのいずれかであったが、分子の切断(tPAH)型は、良好な回復を可能にした。PAHおよびGCH1の組み合わせにより、細胞は、これらの酵素を発現しない類似の細胞よりも低いレベルのチロシン(例えば、チロシンの不在下)で増殖することができる。
【0004】
したがって、第1の態様では、本発明は、1つ以上の核酸ベクターを含むベクター系を提供し、核酸ベクター系は、
a)宿主細胞におけるフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の発現を可能にする第1の制御配列に作動可能に連結された、機能的N末端調節ドメインを欠くPAHをコードする配列を含む、第1の核酸配列と、
b)宿主細胞におけるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)の発現を可能にする第2の制御配列に作動可能に連結された、GCH1をコードする配列を含む、第2の核酸配列と、
c)宿主細胞における目的の産物の発現を可能にする第3の制御配列に作動可能に連結された、産物をコードする1つ以上の配列を挿入するための複数のクローニング部位と、を含む。
【0005】
関連する態様では、本発明はまた、1つ以上の核酸ベクターを含むベクター系を提供し、核酸ベクター系は、
a)宿主細胞におけるフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の発現を可能にする第1の制御配列に作動可能に連結された、機能的N末端調節ドメインを欠くPAHをコー
ドする配列を含む、第1の核酸配列と、
b)宿主細胞におけるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)の発現を可能にする第2の制御配列に作動可能に連結された、GCH1をコードする配列を含む、第2の核酸配列と、
c)宿主細胞における目的の産物の発現を可能にする第3の制御配列に作動可能に連結された、産物をコードする配列を含む、第3の核酸配列と、を含む。
【0006】
そのようなベクターは、宿主細胞に導入されてもよく、それらの細胞は、非形質転換細胞の効率的な増殖を可能にしないチロシン制限条件下で選択されたベクターを含有する。したがって、第2の態様では、本発明は、宿主細胞を提供し、宿主細胞は、
a)宿主細胞におけるフェニルアラニンヒドロキシラーゼ(PAH)の発現を可能にする第1の制御配列に作動可能に連結された、PAHをコードする配列を含む、第1の外因性核酸と、
b)宿主細胞におけるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH1)の発現を可能にする第2の制御配列に作動可能に連結された、GCH1をコードする、第2の外因性核酸と、
c)宿主細胞における目的の産物の発現を可能にする第3の制御配列に作動可能に連結された、産物をコードする第3の外因性核酸と、を含む。
【0007】
一実施形態では、第1、第2、および第3の核酸分子は、宿主細胞のゲノムに組み込まれる。
【0008】
一実施形態では、宿主細胞は、哺乳類細胞、例えば、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞である。
【0009】
本発明の様々な態様では、PAHにおける機能的N末端調節ドメインの欠如は、例えば、切断PAHを形成するための欠失に起因し得る。ヒトおよびCHO PAHアミノ酸配列に基づいて、これは典型的には、最初の約116個のアミノ酸の欠失である。
【0010】
一実施形態では、PAHは、CHO PAHまたはヒトPAHである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
個人
細胞内探査とその利用
4日前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
1か月前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
2か月前
個人
細胞培養容器
1か月前
サッポロビール株式会社
飲料
2か月前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
3か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
1か月前
株式会社東洋新薬
経口組成物
4日前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
1か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
17日前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
17日前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
3か月前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
1か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
2か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
1か月前
個人
ナノ微粒子の製造方法
2か月前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
3か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
3か月前
株式会社アテクト
培養シート
3か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
3か月前
花王株式会社
リパーゼ変異体
2か月前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
6日前
池田食研株式会社
抗疲労用組成物
1か月前
ZACROS株式会社
排気ユニット、及び培養装置
1か月前
花王株式会社
肌タイプの分類方法
3か月前
個人
移植材料の評価方法
2か月前
学校法人藤田学園
アンチセンス核酸およびその利用
2か月前
ニプロ株式会社
コネクタ及びバッグ
3か月前
株式会社SCREENホールディングス
培地および培養方法
今日
株式会社スリーダムアライアンス
発酵飲料及び発酵飲料の製造方法
12日前
bitBiome株式会社
ポリペプチド及びその用途
1か月前
学校法人東京電機大学
酵母、及び食品用添加剤
2か月前
学校法人近畿大学
遺伝子組換えコクナーゼおよびその前駆体
3か月前
学校法人上智学院
核酸塩基検出剤
3か月前
続きを見る
他の特許を見る